普通に読み物として面白いし、具体的な名称は避けているがnonfictionだと思う。
本来、大学で研究するとはどういうことかを考えさせてくれる良いessayだと思う。

誰に勧められたというわけではない。絶版になった本をウェブ上で探していたら出会った。
古代は第二部から読んだが、時間がある人は第一部から読んでも良いと思う。

だまされたと思って読んでみてください!

K 大で下野亀雄に勉強を学ぶ(その 1)

K 大で下野亀雄に勉強を学ぶ(その2)


以下の文章なんか普通に面白い。

5.ゼミにオッサン現れる 下野先生は、時々は公開講座を開催している。私も、そのお手伝いをすることになった。
ある日の公開講座が終わったとき、変った服装のオッサンが飛び込んできた。彼の感想を 聞くと、
「鉄の檻でなく、分業化したシステムで身を守る殻と初めて知った。」 と感激していた。
その日は、先生を囲む食事会も設定したが、そのオッサンもご一緒したいと、割り込ん できた。
食事は、フランス料理のコースであったが、彼は割り箸を要求した。困った人だと思っ たが、下野先生が少し微笑んでいたので、誰も反論しなかった。メインの料理が終了し、 食器を下げに来た人と、下野先生が視線を交わした。その時にも、下野先生が微笑んだ。 その後オッサンは、さっさと帰った。その後、下野先生が笑いながら私達に、説明してく れた。
「あの人は、学問の世界では、素人かもしれないが、きちんと本を読んでいますね。しか も、マナーについても一流です。」
「フランス料理で箸を使う人が?」 と、ある学生が質問した。 「皆さんは、彼にからかわれたのです。彼の箸の先は、1 センチほどしか汚れていません。
箸先五分と言って、和食のマーの基本です。あなたたちが何も知らない素人と、バカに
したので、逆にからかわれました。素人は恐いということを、よく覚えておきなさい。」 この時の下野先生は、少し恐い目をしていた。