TPPについての浅い情報の羅列がテレビを賑わしている。時には日本国民を馬鹿にしているのかと思うほど単調で誘導的なものもある。中には議論をしているように見せかけている番組もある。いわゆる茶番というやつである。誰かが書いたシナリオを大本営から日本国民に流しているのである。しかし、一つだけ昔と違う点がある。それは日本に変わって他国(TPPに関してはアメリカ)が多くのシナリオを書いている事実である。TPPで言えば、日本はアメリカが書いたシナリオを見せられ、「訂正箇所はあるか」と確認をさせられているにすぎない。それが現状ではなかろうか。

アメリカと中国のパワーバランスなどが日本の問題ではない。日本はどうありたいか、といったビジョンの部分がないことが問題なのだ。ビジョンがあって初めて外部環境の問題に移れるのだ。ビジョンがあって初めて戦略が生まれ、そして戦術に移れるのだ。ビジョンがあって初めて、どの戦略が良いかという議論に移れるのだ。日本はどのような国を目指しているのか、といった軸がないが為に優柔不断に陥り、決断ができないのではないか。

そもそも「国益」とはなにだ。一つの概念であるが、定義は受け取る方々で様々であろう。その「国益」とは何か?といった部分のコンセンサスがとれぬまま各方面から各人の論理で議論をしようとするから何も生まれないのではないか。同じ土俵で議論をしなければ答えは見つからないのは明白ではないか。では、「国益」を定義できる人は?国民の総意?いや、国民の総意でできることではない、となると一国の首相しかいないではないか。野田さんの仕事は愛嬌良くすることでもいい人ぶることでもない。「国益」の定義を決めることだ。すなわち、ビジョンの部分だ。本当に罪な人だ。


拙者のようにインターネットで吠えている人は沢山いる。我々のような影響力のない方々が吠えているのを見て、「ばっかじゃないの」と思われる方も沢山いらっしゃると思う。ただ、無知であろうと馬鹿であろうとなりふり構わず吠えることが重要なのではないかと強く思う。
吠えなければ、他人の人生を生きることになる。

以下は京大の中野剛志助教授の発言が要約されている動画である。個人的には反対意見者の意見の中ではもっとも参考になると感じている。先生の意見や態度をどのように受け取るかは別にして、古代は中野さんの「姿勢」の部分を尊敬している。