2007/09/25 | ◆Over the rainbow◆

2007/09/25

肌寒くなった
痛いくらい綺麗な星空の下を
つっかけで早歩きする
通いなれた小道
まだ明かりの漏れる
あいつの部屋を横目に
ただ先を急ぐ





いつもの窓から
あの部屋に入って
大きく息を吸った瞬間
忘れかけてた
数えきれないほどたくさんの
小さくて些細な記憶が
克明に舞い戻ってきた


3年前と
微々たる変化もない
あの匂い
独特の
心地よい空気の流れ
安心感という言葉を
そのまま現わしたような
あの空間



もう
入ることないと思ってた





あのね
ホントは嬉しかったよ

それが
どれだけ"間違い"であっても
打算であったとしても
もう一度
あの空気のなかで
溶けてしまえたら
どんなに幸せだろうと
思ったから


私にとって
それは
正解でも
誤りでもなくて
ただとにかく必要だった
言いだせずにいただけで





互いの顔も見えないくらい
真っ暗な部屋の中で
あんたは言ったよね

覚えてる?

って




穴だらけの右手に
ゆっくり絡まった
ごつごつした指も
薄日のなか
私の目を覆った手も
泣きやまない私を包んだ
広い肩も
くせのあるシャンプーの香りも

ぜんぶぜんぶ
覚えてるよ
大事な記憶だもの
あんたには
ただの子守だったかもしれないけど
私にとっては
一世一代の
"もうひとつの物語"
だったから




一番大切なものは
失ってから気づく


自分で言いながら
自分の愚かしさが
心底バカバカしくなった


結局私は
何一つわかってなくて
3年経ってやっと
どれだけあの人が
大切な存在だったか
わかったのに


たとえ過去形でも
その想いは許されない
感謝の言葉ですら
罪と紙一重


今やメールすら
返ってこない
だったらなぜ
あんなことをしたのかと
責めたくもなるけど
それだけ魅力のない
私が悪いのでしょう



どうして私は
こんなにヘタクソなんだろう




あの頃に戻りたい

それが叶わないなら
せめて夢が見たい


夢でいいから
あの頃の2人に
もう一度逢いたい