コレクション企画展「没後100年  富岡鉄斎  鉄斎と文人書画の優品」2024.7.20~8.25【山梨県立美術館】

 

京都に生まれ"最後の文人画家"とも呼ばれた富岡鉄斎。鉄斎は山梨の豪商「十一屋」野口家と親交が深く、1875(明治8)年に富士登山を行った際には、甲府の野口邸を拠点に富士山へと向かい、また野口邸へと戻っている。

生涯にわたって富士山図を何度も手掛けた鉄斎だが、富士山に登ったのはこの一度きりだったという。

本展では、野口家コレクションから唯一の富士山登頂の様子を描いた〈登嶽巻〉や〈富士山嶺麓略図〉を目にすることができる。

 

〈富士山嶺麓略図〉富岡鉄斎(明治8年 野口忠蔵氏寄贈)

 

本展では、文人画家の作品を多く伝える野口家コレクションから富岡鉄斎に加えて与謝蕪村、谷文晁、椿椿山らの作品も展示されている。

 

また、滋賀県の野口家本家の広間を飾った<一品當朝図襖>は日根対山の代表作だという。
慶事の際に通常の白い襖と嵌め替えられたとのことで状態が良く、襖11面の白さに波や鶴の美しさが際立っているのが印象的だ。

 

〈一品當朝図襖〉日根対山(安政2年 野口忠蔵氏寄贈)

 

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山梨県立美術館

山梨県甲府市貢川1-4-27

https://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/index.html

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