2週間ほど前から、母の身体が動かない。
今日は歩く以前に、立ち上がることも出来なかった。
10月の頭くらいから、鬱の症状が出てきて、いつも下を向いている感じで、食事するとか身体を動かそうという気力も無い感じだった。
死にたいとか入院させてくれ、施設に入れてくれなど、ネガティヴな言葉を発し続けている。
その鬱を気にして、診療内科に連れていき、とにかく食べなければ力が出ないという事で、ご飯を食べたくなる薬を処方してもらったのだけど、
副作用を良く見ていなかったため、今回の事態になってしまった。
ネットで見ると副作用には、筋力低下や麻痺などがうたわれていて、その薬の影響が大きいのだと思った。
齢90を迎える母なので、いろんな事が出来なくなっていて、例えばトイレや布団に入る時も、今は補助が必要になる。
今朝は、身体が動かないことを理由に、デイサービスに行きたくないと、ベッドから出ようとしない。
このままだと寝たきりになるよと、半ば脅迫気味にデイサービスに送りだしたのだけど、
それには理由がある。
母の部屋からトイレやダイニングまでの導線を確保し、車椅子が動きやすいレイアウトにしたかったから。
元々、父が脳出血で倒れて半身不随になった10年前にバリアフリーに改装していて、その状態に復帰させることだったのだけど、
物持ちの良すぎる母の物を片付けるのは、かなり大変であり、母がデイサービスから帰ってくる夕方、直前までの時間を要した。
デイサービスから帰ってきた母は、一変した部屋の様子に驚いたものの、かなり疲れている感じで、練習もほどほどに、寝てしまった。
介護にはいくつかの段階があって、
今までは自分でトイレや着替えができていたから、さほどの苦労はなかったのだけど、
起き上がることが、歩けなくなったいまは、段階が変わったと認識するしかない。
つきっきりの介護生活という、ネガティヴなキーワードだけど、ありがたいことに、一緒に次女が住んでいたり、
姉が隣りに住んでいるので、役割を分担できる。
実は自分は、母の介護を重たく感じたことはなくて、ひとり親で子育てをしてきた自分を助けてくれた母への恩返しの時間と考えている。
実際はひとり親子育てのために、会社を辞めて独立した私だけど、今は親のためにそばにいている感じ。
生命をしっかりとまっとうできる幸せ。
母は寿命の最期までつとめられる、幸せのなかにいる。
それも自分の子供達がいつもそばにいる。
高齢で、ひとり暮らしの人もいれば、望まない施設に入っている人もいる。
もちろん、そこが好きという人もいるのは知ってるけど。
母には、ネガティヴにならずに、その幸せを感じて欲しいと思う。