フィリピンやカンボジアの詐欺グループの話しや、
サイコパス的な多くの犯罪を聞いて思うこと。
「性善説」
人間は本来、生まれながらに「善」の心を持つと説いた紀元前、中国の儒学者、孟子。
一方「性悪説」は、
孟子より50年後に、反対するように荀子が説いた、人間の本質は「悪」であるが、その成長過程、努力によって「善」を学んでいくという説。
アプローチは正反対なのだけど、結局はどちらも「善」に至るのですがね。
しかし昔から「善」とは思えないような、悪行が行われてきて、本当に同じ人間なのか?と思わされることも多い。
日々、報道される殺人や詐欺、洗脳などの事件や、戦争然り。
どうしてそんなことが出来るのだろうと考えると、
人間の辿りつくところは、本当は「悪」なのかもしれないなどと、嫌な考えに達する。
だけど自分の周りを見回してみると、
性格のさまざまなバリエーションはあるものの、
本当に「悪」と呼べる人間は見当たらない。
今までの人生の中で思い返してみても、
やはり思いつかない。
自分がそういう人間には近寄らないようにしてたり、その逆もあるだろう。
類は友を呼ぶ、私の周りには私に近いパーソナリティを持つ人が多いからだろう。
自分の周りにいないだけで、きっと確実に「悪」な人達はいる。
だから許せないような事件が起こる。
「悪」というのは何なのかという疑問も起こってくる。
戦争では、どちらも自分の正義をうたい、ぶつかりあう。自分の国では「善」を行っているように見えるのだろう。洗脳の場合もある。
しかし1人の命を奪うことは大罪で、多くの人を殺したら英雄になるなどとは、決して思ってはならない。
また仕方なく事件を起こしてしまう例もある。
追い詰められてやむを得なく。
状況によるけど、「完全悪」とは言い切れない。
サイコパスという言葉を初めて聴いたのは、何十年前か?
切り裂きジャックの話しをテレビで特集してた時だと記憶している。
他者への思いやりの欠如、自己中心的で、倫理観や道徳の欠如、恐怖を感じないなど、先天的、後天的な脳の障害。
「反社会性パーソナリティー障害」という病名を持つこの症状を持つ人は、男性で3%、女性1%と言われていて、日本には150万人のサイコパスがいると言われているので、もしかしたら自分もその中の1人なのかもしれない。
この雑踏の中にいてもおかしくはない。
サイコパス=猟奇的殺人と思ってしまいがちだけど
、そのような事件を起こす人はこの中の一部とのこと。
多くは普通に生活していて、才能をいかし、活躍する人も多くいるという。
いろいろ考えると、多分私が「悪だと思う人の多くは、人を思いやることができない人達で、理不尽に人を潰していく人のことなのだろうと思う。
詐欺や洗脳だって、人のことを思いやれる人間には出来るはずもなく、無差別殺人にしてもそう。
世の中には不条理なことがたくさんある。
みんなそんな中を頑張って生きている。
そんな人の日常を奪うことは、どんなことがあっても許してはいけないと思う。