これは番外編です。
初めての方は、ぜひ1話目から読んでいただけると嬉しいです↓
「出逢い編 〜中学時代〜」



3年前の夏、久しぶりに大学時代の部活のOB会に参加した。

先輩後輩含めて15名ほどが参加した。

この頃、大学時代の20歳の頃はほんとうに楽しくて、今でも会うとすぐに昔に戻れる仲間たちだ。




3年前のこの時、私を妻を失ってから17年が経っていた。

今回はもう一人、死別者が参加した。

同期生の彼の奥さんは一学年上の先輩だった。

当然私もよく知っている先輩だ。

先輩はこの日から3年前に癌で亡くなった。

癌を患っていると聞いたのは、その数年前だったが、彼は闘病中の奥さんの看護を付きっ切りでしていたそうだ。



OB会に話は戻る。

久しぶりに参加した彼は、笑いながらも「いやあ〜〜キツかったわ。聞いていた以上に辛かったわ」と話した。

「お前はよく17年も耐えられたな」って。

3年経って、やっとOB会に戻ってこられるようになったのだが、その苦しさはまだまだ続いているように感じた。


大学の頃は明るくて、さっぱりした好青年だった彼だが、やはり影が見え隠れしている。

性格が変わる。

私も妻を亡くした時から、性格が大きく変わった。

大きな悲しみの衝撃を受けたのだから、以前と同じに戻れるわけもない。

彼は3年後に戻ってきた。
私は幼い子供達がいたから7年かかった。

大切な人を失うと、未来予想図が大きく変わる。

新しい絵は20年経ったいまでも描けていない。

立ち直るとかそういうことではなく、

たぶんそんなものだと思う。



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