初めての方は、ぜひ1話目から読んでいただけると嬉しいです↓
義妹は、妻の代わりをつとめようとしてくれた。
彼女は独身で、私も義妹を頼っていた。
遊びに行く時は、付き合ってくれたり、
運動会ではお弁当を作ってくれたり、
ピアノの発表会では、娘達のドレスアップを頑張ってくれた。
妻にそっくりな義妹のことは、私ももちろん嫌いではなかった。
義母が妻が死んでから3ヶ月くらいの頃だろうか、
「うちにはもう一人いるから。」と言った。
意味がわからなかったが、それからひと月くらい経った頃、
義母の弟の叔父さんから、「義妹をよろしく頼む。」と頭を下げられた。
そういう意味だったのか。
義妹を後添えに、たしかに周りは期待するだろう。
娘達はお母さん代わりの義妹のことは大好きだし、
お互いの家族のことも良く知っている。
これは当然の期待だったと思う。
私はそのことについて、義妹に聞いた。
彼女は、「本当に後添えとして、姉さんの代わりになることは想像できない」と言った。
そして私のことを姉の夫以外の目で見ることはできないとも言った。
私も後添えをもらうことは考えていなかったし、
義妹のことが好きと言っても、妻の妹としてという意味だったので、みんなの期待に応えることはできなかった。
昔ならそういうこともあったのだろう。
これから後に、いくつもの後添えの話しがあったけど、
私は娘達との生活を最優先し、20年間、再婚することはなかった。
次回は、一旦父子家庭の苦闘編から違うテーマを書きます。
22, 死の連鎖編 〜義父母、義妹の死〜 に続きます。
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