初めての方は、ぜひ1話目から読んでいただけると嬉しいです↓
充実した大学生活を終え、東京で就職し、私は社会人に。
彼女は無事に看護師資格を取得し、地元の病院で働きだした。(後に妻から聞いたことです)
私は当初、東京のテレビ局で働いていた。
華やかな芸能人が当たり前のように目の前にいる仕事は、本当に煌びやかで眩しかった。
今では労働環境も大きく変わっているだろうけど、当時は一月に一度しか帰れないような生活。
疲れ果て、1年半で退職。
大学時代から交際していた女性とも別れた。
少し経ってから転職。
晴海で(今では東京ビッグサイトなど)モーターショーなどのエキシビジョンの企画設営、全国の百貨店やショールームなどの店舗を手がける会社だ。
この会社での2年目のことだ。
私の部署で、私の地元の百貨店の改装工事を請け負うことになった。
地元ということもあり、私は自分の故郷に派遣されることになる。
この派遣が私と彼女の運命を動かしていくことになる。
12月の初め、地元の百貨店で現場調査を繰り返していた私は、ある日エスカレーターを上ってきた彼女を偶然に見かけた。
慌てて追いかけて、後ろから彼女に声をかけた。
しかし振り向いた彼女は、首を傾げて、どうも私のことを憶えていないような感じだ。
「え?嘘だろう」という気持ちでいっぱいになった。
そんな私に彼女はピンときたらしく、「ちょっと待っててくださいね」と走っていった。
少しして、彼女は彼女を連れてきた。
「○○くん、妹をナンパしたんだって?」
それがおよそ4年ぶりに出逢った彼女の一言目だった。
言葉をなくした。
そういえばそっくりな妹がいたんだった。
彼女は3人姉妹の真ん中で、三つ上の姉さんと二つ下の妹がいるのだ。
「ごめん、ごめん、そっくりだったもんで、間違えちゃった。」やっと出た言葉だった。
仕事中だった私は時間もなかったので、「年末にはまた帰ってくるから、よかったら食事でも行こうよ。電話ちょうだいね」と名刺を渡した。
東京に戻った私は、彼女からかかってくるかもしれない電話が気になって、仕事に集中できなかった。
それから3週間ほど経過した。
電話を待ってる時間は長かった。
そういえば中学の時も待たされたよなと思い出していた。
無理かなと諦めていたクリスマスイブに電話があった。
「大晦日しか空かないんだけど、大丈夫?」とのこと。
「もちろん大丈夫。場所はまかせていい?」
そして私たちは、中学の時の出逢いから12年目で初めてのデートをすることになる。
5, 出逢い 〜プロポーズ編〜に続きます。
↓よろしかったらブログにイイネをお願いします↓