Genta Kataoka Blog -2ページ目

ボイトレ(5) 腹式呼吸

では本格的に腹式のコントロールに入ります。

腹式呼吸が苦手と言う人は結構いるんですが、出来ない人はいないんです。
人間は生まれてまもなくは腹式呼吸で生きてます。
夜眠っているときも基本は腹式です。
それを常時意識的にコントロールできるようになるためのトレーニングを始めます。


前項でやったように、両手の指先をヘソから拳一つ分下の位置に押し込んでください。

その状態で、今度は空気を吸い込まず通常の状態から強い息を作ります。
腹式呼吸なので肩と胸は動かさないようにね。

「S」の発音で、
「シーーーー!」サンプル2
と言ってみます。
声帯は振動させず、上顎と舌の先で狭い隙間を作り、風切り音のような出来るだけ大きな音がするように強く吐きます。
指先がシッカリ押し返されるのを感じながら行いましょう。
1,2,3,4,5,6,7,8
と数えながらユックリと発音し。
吐き終わったら力を抜いて自然に肺に空気が戻る感じで鼻から息を吸います。

これを5セット繰り返しましょう。

次はその音を短くスタッカートで吐いていきます。
また「S」の発音で強く、
「シッシッシッシッ・・・」サンプル3
と指先がグッグッと押し返される感じで。
1,2,3,4,5,6,7,8
と数にあわせて短く発音しましょう。
終わればまた力を抜いて、鼻から自然に息を吸い込みます。

これも5セット繰り返しましょう。

カウントにはメトロノームなど使用して、4分音符で2小節ずつと考えてもいいと思います。

この要領で色んなをテンポを試すといいでしょう。
繰り返すことで自然と腹式呼吸が身に付きます。

瞬間的に強い息を連続して出す場合等、腹式呼吸は非常に効果的な呼吸法となります。


では、いよいよ声を出してみましょう。

ボイトレ(6)へ→

ボイトレ(4) 呼吸法の差

胸式呼吸と腹式呼吸の実践です。

まず胸式呼吸。

ラジオ体操のように腕を上から開いて肩が大きく動くように、鼻から息を吸い込んでください。
その名の通り胸を膨らませる訳ですね。
「肩で息をする」なんて言葉もありますが、胸式呼吸は多くの空気を吸い込むことができるので、走った後等は胸式を使うことになります。

吸い込んだら、口からユックリ吐き出して下さい。

はい、それが胸式呼吸。
これは簡単ですね。


それでは問題の腹式呼吸。

今度は肩は動かしてはいけません。

ヘソから拳1つ下の部分を両手の指先でグッと押してみてください。
第一関節が埋まってしまうくらいグッと。
その状態で肩と胸が動かないように鼻から息を吸い込んでみてください。
肋骨が動かない状態で息を吸い込んだとしたら、押さえている指先が押し戻されると思います。
そこから息を吐き始めると、最初指先が埋まっていきますが、吐き切る頃になるとまた押し戻されてきます。
横隔膜で呼吸する場合、吸ってるときも吐いてるときも下腹は膨らむんです。
それが腹式呼吸している状態です。


どちらの呼吸法もユックリと鼻から
1,2,3,4,5,6,7,8
と吸い込み、一旦止めた後、今度は口から
1,2,3,4,5,6,7,8
とユックリ吐き出します。

これを繰り返し、その差を感覚で捉えましょう。


次項はもう少し詳細な腹式呼吸のトレーニングです。。

ボイトレ(5)へ→

ボイトレ(3) 準備と肺機能

実践です。

と、声を出す前にまずストレッチ。

首の筋肉はもちろん、身体全体よくほぐしておきましょう。
これはリラックスする為のもので、本当は必要無かったりします。
まぁやって損はない程度。

あと、腹筋や背筋のトレーニングは必要ありません。
声を出す為に必要な筋力は、普通に生活して普通に人と話している健康な身体があればそれで充分なんです。
不必要に筋トレを推奨するトレーナーは無知か嘘をついてます。
根性論の一種ですね。


でも肺活量は重要ですよ。
スポーツで肺機能を向上させるのも手ではありますが、ここは簡単に。

ユックリ大きく息を吸い込んでください。
もうイッパイだ。ってところまで吸い込んだら一旦息を止め、そこから更に無理矢理3回パク・パク・パクと息を追加で肺に入れてください。
もう「あ・・あ・・あ・・・」てくらい肺に入ったら、そこからユックリ吐き出していってください。

これを5セット。

毎日やれば肺活量は増えていきます。
1日5セット以上は身体壊すのでやらないで下さい。


では呼吸法の説明に入ります。

人間が呼吸するときは胸とお腹の両方が膨らみます。
肋骨を外側に広げて肺に空気を送り込むのが胸式呼吸。
横隔膜を下げることで送り込むのが腹式呼吸。

歌にはどちらも使います。

じゃあなぜ「腹式呼吸で!」と言われるかというと、声帯から出来るだけ遠いところで息を作った方が喉を傷め難く、横隔膜は呼吸量をコントロールしやすいので安定して息を供給でき歌に向いてるからなんです。

どちらかの呼吸法に偏った考え方にならないよう、柔軟にとらえておいてくださいね。
再度述べますが、歌にはどちらも使うんです。


では事項で呼吸法のトレーニングに入りましょう。

ボイトレ(4)へ→

ボイトレ(2) 声の仕組み

実際にボイトレを始める前に、声の仕組みというものを頭に入れましょう。

ピアノやギターなんかに比べ歌は上達しにくいと言われてます。
それは動かしている部位を目で見ることができないので、筋肉の動きや空気の振動を感覚と記憶に頼るしかないからです。

だからこそ物理的な発声の仕組みを頭に入れておく必要があるんです。

人間の感覚や記憶はとても曖昧なもので、少し時間を置いただけですぐ忘却の被害を受けてしまいます。
そんなとき頭で形をイメージできたら比較的簡単に修正できるんです。
これは何年経った後でも効果があり記憶を呼び覚ます鍵になるので、この機会に覚えておきましょうね。


音というのは空気の振動です。
声もしかりで、声の基になるエネルギーは息です。
肺によって作られた息が声帯を振動させ、その振動音が唇までの空間で反射共鳴し、口から出て声になります。

図1を参照してください

Genta Kataoka Blog-図1

肺で押し出された息が①の声帯で振動します。
この際鳴る音は管楽器のマウスピースで唇を鳴らすような、
「ブ~~~」サンプル1
って感じの音です。

この音が②の空間で反射共鳴しキメの細かい響いた音になります。

反射回数をより多くした方が共鳴は大きくなり響いた音になるんですが、それには息と音の出口を狭めなければなりません。
それをコントロールするのが舌の奥の筋肉③です。
この部分を狭めれば狭めるほど反射回数は増え音はシャープになります。

逆に広げることにより息も同時に漏れるようになり、ボヤけた音になっていきます。

そうやって作られた音が④の口内の形状と⑤の舌の先と唇で加工され言葉になります。

これが声の仕組みです。
かなり簡単にまとめましたけどね。
声をコントロールする為に必要最低限のプロセスに限定して説明しました。

よく「腹から声出せ」なんて言葉を耳にしますが、これは単なるイメージ。
声帯に至るまで息はただの空気で、音はあくまで声帯から先で作られます。
厳密には肺や骨等にも響くんですが、ここでは
意識的にコントロールできない要素は無視します。


さて、それでは実際にトレーニングに入りましょう。

ボイトレ(3)へ→

ボイトレ(1)はじめに

シンガーを目指す若い人達にとって、こんなのあればいいな~的な事書いてみようかと思いました。
音楽を文字で伝えるなんて滑稽の極みなんですが、チャレンジしてみます。
順次更新するので、気長~に見て頂戴。


まずはじめに、です。

ボイストレーニングとは声の仕組みと、それをコントロールする技術を身に付けるためのものです。
100年ボイトレやったって素晴らしい歌は歌えません。
イイ歌を歌うためには歌い続けるしかありません。
ただ、自分の思い描いたイメージを声に還元する技術が身に付けば、表現の幅が広がり、より自由に歌うことができます。

まぁブッチャケてしまうと、単にそれだけのもの。
それ以上でもそれ以下でもありません。
自分の表現を持つ人なら必要でないものかもしれません。
何か足りないと思うからこそトレーニングするわけですね。

よく「正しい発声」なんて言葉を耳にしたりしますが、そんなもんありません。
その「正しい発声」じゃないとダメなら音楽史からサッチモの名前が消えます。
音楽の本質は芸術であり、そこに「正しい」なんて言葉は当てはまるはずがないんです。

ここではポピュラーミュージックを念頭に、僕が学んできたことに自分なりのアレンジを施した内容を書いていこうと思います。
少し異端な内容になったりもしますが、より自由に、より柔軟に歌うための基礎中の基礎なんで、とりあえず何処かで見聞きした内容は横に置いといて頭も柔軟にしてくださいね。


あ、そうそう。
これは僕の持論なんですが、残念ながら音楽は才能です。
凡才は一生かかっても天才に追いつきません。
憎らしいことに、天才って努力を努力と感じなかったりするんですよ。
だから吸収力も練習量も桁外れなんです。
「天才の3倍頑張れば」なんてことは物理的にも不可能です。
軽自動車でフォーミュラーに挑むようなもんです。

でも、上手な歌とイイ歌は違います。
才能を追いかけるのが音楽ではありません。
素晴らしい表現ってのは皆にあるんです。

僕はしょせん凡才なんで、頑張れば僕の出来る事程度なら出来ますよ。
自分の表現、自分の音楽、自分自身を見つけるお手伝いが出来たら、それが一番嬉しいことです^^

ボイトレ(2)へ→