今回は、私が大学生のころに参加した「重油回収ボランティア」活動(1997年2月〜4月)の話をさせていただきます。

 

http://www.jca.apc.org/nnpp/juyu.html

(↑上記webの更新日が1996年となっておりますが、間違い)

 

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なぜ、いま頃?と思われるかもしれません。

 

正直、私も分かりません。

 

ただ、この21歳の頃の経験は、時が経っても記憶が薄れることのない貴重な経験でした。

 

<きっかけ>

 

当時、私は法律の勉強と英会話サークルの活動を楽しんでいました。ある日、なんとなしに見た朝日新聞の紙面に当時中学校の先生(?)が投稿した「石川県加賀市で重油回収のボランティア募集」の記事に目が止まりました。

 

そこには、持ち物として必要な道具が丁寧に記載され、「福井県三国町はTVでも取り上げられ、ボランティアが集まっているが、石川県加賀市は人手不足」と言ったことが書かれていました。(たぶん)

 

その時、私は春休みの旅行先を探していたところでした。どうせ旅行するなら人の役に立つことをしながら楽しもうと、いま思えば安易な考えで、ボランティアに参加することを即決しました。

 

<「スタッフ」としてボランティア活動に参加>

 

そして、ホームセンターで新調した長靴を持ち「青春18きっぷ」で千葉から石川県加賀市まで行き、新聞に住所が書かれていたボランティアセンターを訪問。


 [重油回収現場の様子(イメージ)]

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受付で、4日間ボランティアに参加しますと伝えると、「そんなに滞在できるならば、初日は現場作業をし、それ以降は「スタッフ」として、センターで働いてくれませんか」と誘われ、「スタッフ」に採用されました。

 

「スタッフ」とは、ボランティアに参加する人たちが効率的に、そして安全に作業ができるようにボランティア組織を運営する担当者のことです。

 

その中でも私は「渉外」担当。マスコミ対応や支援物資の協力依頼、その他、ボランティアに関する問い合わせなどに対し、窓口となる仕事でした。

 

私は上述のように長靴を新調し、現場で力仕事をするものと気合を入れて来たので、現場作業は1日だけで、その他はボランティアセンターでの作業というのは、最初は「肩透かし」を食らったような感じでした。

 

しかし、ボランティアセンターで作業をしているからこそ多くの参加者と出会い話ができ、また、徐々に自分の役割の重要さを理解することができました。また、ボランティアセンターという組織についても、色々と考えるようになりました。

 

<多様性の中での作業>

 

ボランティアの参加者には色々な人がいます。地元の人もいれば、北は北海道、南は沖縄から参加する人、立場も医者、公務員、IT業、自営業、学生、フリーターなど、様々。参加目的も、「社会貢献をしたい」と言う人もいれば、「自分探し」や「結婚相手探し」が目的の人も。

 

そんな中で考えたのは、参加者の目的はなんでもいい。重要なのは、組織として「重油回収」という目的を推進できるようみんなが作業をしているかだと。そう考えると、どんな目的で来ている人も尊敬することがで、気持ち良く協力し合うことができました。

 

<リーダーとして重要なこと>

 

ボランティアセンターで一番「力」があったのは、現場を担当するリーダーでした。ボランティアに「力」?って、冷静に考えればおかしいのですが、その人は人を引っ張っていこうという意志と責任感が強く、その責任感の裏腹で他の参加者に対しても厳しく、「怖い人」として恐れられていました。

 

いま思えば、いろいろと問題のある人だったようにも思いますが、自分の生活(奥様も建設業という仕事もある人だったのだが)を犠牲にして活動をしており、その一生懸命さが他の人にも伝わり、リーダーとして認められていたのかもしれません。

 

<一番大きな「学び」>

 

ボランティアの中で一番影響を受けたのは、元自衛官でボランティア活動後は保育士として働くことにしていた「スタッフ」の人でした。その人は、ミスチルの桜井さんと舘ひろしさんを足して2で割ったようなかっこいい人で、そのルックスに加えて優しく、みんなの兄貴的な存在でした。

 

その人が約3ヶ月(?)の活動を終えて帰る時、「ボランティアの難しいのは、引き際だ」と教えてくれました。この一言は私にとって衝撃でした。

 

ボランティア活動の参加者は正義感で活動をしています。正義感がある人ほど長く残って頑張ろうとする傾向があります。

 

しかし、地元の人にとっては、ボランティアがいるというのは異常な状態。周りが求めている間は良いが、必要なくなった時にいるボランティアは迷惑。冷静に状況を把握し、自分で判断することが求められるというのです。

 

自分を他者の視点から見つめ、冷静に自分を把握し、適切な判断が行えるようにしようと意識をするようになりました。

 

<最後に>

 

ここまで長々とブログを書いておきながら、まだなぜ自分がこれを書こうと思ったか、よく分かっていません(笑)

 

ひょっとすると、先に書いたブログで「多様性」ということに触れたので、<多様性の中での作業>を書きたいと思ったのか、、、、

 

それとも、先日、ボランティア活動で知り合った友人夫婦(彼らは正義感から参加し、結果として、ボランティア活動が縁で結婚)がFacebookで日本海と思われる海に子供達と行った写真をアップしており、それを見て、今年がナホトカ号座礁「20周年」だと思い出したためか。。。。

 

きっと、それだ!!!