吉村昭の戦艦武蔵を読みました.

技術者・研究者の知恵や情熱,日本の技術力,徹底した軍事機密保守,戦争の悲惨さ,
物のはかなさ,日本人らしさ,など色々な要素が含まれていました.
考えさせられるコトがとても多かったです.


前半は三菱重工による造船から進水までが詳細に述べられています.
頭の中でその情景を想像しながら読んでいるととてもワクワクしました.
第二号艦として,最大幅38.9メートル,長さ263メートル,
この巨大船体を起工から進水まで2年7ヶ月(1938/3/29-1940/11/1)で造る,
多くの困難に立ち向かいながら,情報を漏らさないように.
そのやり方,考え方がとても日本らしいという印象を受けました.


艤装,竣工,訓練を経て,武蔵は1944年10月24日,米軍の相次ぐ集中的な空襲により,
シブヤン海(フィリピン)に沈んでしまいます.
2399名の乗組員は半数弱が空襲と沈没で亡くなり,更にその生存者の半数以上が後に戦死します.
武蔵沈没が国内に伝わるため,海軍にとって生存者は隔離しておきたい存在だったようです.


本を読み終えた後,Wikipediaで武蔵の写真をみました.
なんとも言えない気持ちになりました.


多くのコトを考えさせられ頭がまだそれらを整理できていません.
それにしてもこの作品もすばらしいと思いました.お勧めです.