MAZDA DEMIO 13Cは車重がMT(マニュアル車)で、970kg。
今回試乗したのは、13C-V SMART EDITION IIのCVT(オートマ車)で、990kgである。
まず実車を見て思ったのは、ネットの写真で見るよりも結構ゆとりのある大きさだったこと。
非常に小さい車だと思っていたが、うちの年寄りと車椅子を乗せて3人で出かけても良さそうだということ。
この大きさで、5ドアであるのは嬉しい。
なぜ非常に小さいと思ったのか。
・・・それは、プロポーションのせいかもしれない。
全幅はホンダFitと同じだが、全高はフィット(1525~1550mm)より50~75mm低い1475mmである。
このプロポーションが「落ち着く」「格好良い」そして、「可愛い感じ」につながっていると思う。
Fitが横幅に対して背が高すぎて「落ち着かない」のである。
ヨーロッパ車に較べて、国産車は全高が高過ぎ、全幅が狭すぎると思う。デザイン上何とかしてもらいたいと、常々思ってきたことである。その点、マツダは「ヨーロッパ車的」と言ってもいいかもしれない。
さて、営業マン氏を後席に、私共夫婦が前に乗り、出発してみる。
「お、おっ・・・!」
なんと、結構な出足ではないか!
軽快、そう、その「軽快」という文字が一番ふさわしい、そんな出足で、驚いた。
車重が1トンを切るということは、このように軽快なのか、と改めて思った。
エンジンの馬力やトルクは大きくしても、車重が大きければ何にもならない。
しかし、馬力荷重(1馬力で何キログラムの重さを運んでいるかの数字)が同じでも、重いものを大きな馬力で動かした場合と、軽いものを小さな馬力で動かした場合では、後者のほうが実感として軽快になるのではないか。
シートの感じも、柔らかめで包むようで、よろしい。
カーブに差し掛かる。
しっかり回る。よろしい。Honda Fit 13G MTでは、ここでロールして、ややふにゃつき感があった。RSならOKだろう。
なるほど、これなら楽しい!・・・と感じた。
惜しいのは、サンルーフやキャンバストップのような「オープン」設定が無いこと。
それがあれば、FIAT 500よりいいと思う。
そして、ハイブリッドでなくても燃費が良いようなので、重い電池を積まない分、重量が軽くなって軽快になる利点のほうが大きくなる。
SKYACTIVEも置いてあったが、こちらはMTが無いので選択肢には入らない。
しかし、今回試乗車もCVTだったから、ここで述べた感想はMTのものでなくCVTのオートマのものだから、マニュアルにこだわらなければこのSKYACTIVの方がよいだろうと思われた。
本日は、久々にマツダ車の試乗をして、車はプロポーションと車重が命だと思ったところです。
そして、デミオ13Cは値段がなかなか魅力的でもあるのですが・・・