大学の国際化 | 私学に生きる

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文部科学省は「大学の国際化」に関する来年度予算において、647億円を概算要求するとのことである。

前年度予算の1.5倍であることからも、国が「国際化」に力を入れてることがわかる。


その概算要求のうち「国際化拠点整備事業」150億円を計上している。この内容は、留学生を迎える重点拠点として、30大学を選定・支援するものである。単純に計算すると、1大学あたり5億円の計算である。

これは大学にとっては大きい・・・。


整備事業の内容としては、「英語のみで学位取得ができること」、「外国人教員の配置」、「就職支援などを手がける専門スタッフの配置」などなどを推進するのが目的である。


また留学生の受入れ・就職支援(概算要求額は455億円)では、留学生の宿舎借り上げや奨学金制度を充実させるとのことである。卒業後も、日本で働いてもらえるように、企業の受け入れ態勢、社会の受け入れ態勢の整備も必要だと思う。


今の日本経済を維持しようと思えば、外国からの労働力を確保しなければ、衰退は間違いない。これは労働人口上からも予測されていることである。


外国人を留学させることに成功しても、そこで魅力ある授業をいかに展開できるか。教員にとっては、厳しい課題となる。また留学生が卒業後も、日本に滞在し、就職ができるまでバックアップも必要であるが、外国人が「何のために」に日本に留学するか。何を求めてくるのかということも無視できない。日本に出稼ぎにきて、宿舎も奨学金も用意してもらい、良いところだけを散々享受して、卒業後は国へ帰るということもありえる。


この施策が成功し、留学生計画が成功したとしても、日本にいかに残ってもらうか。西洋との文化や宗教の違いは相当に根深い。日本になじむのか。その辺もクリアしていかなくてはならない課題もあるだろう。


日本はどこを目指すのか。付け焼刃的な施策が今まで失敗してきたように、この事業計画もそうならないことを祈りたい。


国がとるこの政策に、自大学が今後どうのような対応をしていくのか目を離さないようにしたい。