ファーストレディーのドレスはなにを物語るか | ぞうの みみこのブログ

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ミシェル・オバマ夫人


アン・ロムニー夫人


土曜日、遅刻遅刻、と思いながらいつものブッククラブの場所であるスイーツのおいしいカフェに行った所、ホストのカサウンが店の外のテーブルに一人で座っていて、声をかけて来た。

”みみこさん、こっちこっち!”

”どうしたの、いつもは中に入っているのに。”

”だれも来ないから、誰か来たらすぐ見つけられるように外の席に座ってたんだよ。”

日本ではそんなに一般的でないだろうけど、こっちでは路上にテーブルを出しているカフェやレストランの多い事。

客にしても、”お外で食べるのが好き”な人の割合が多いと思う。

結局誰も来ず、わたしとカサウンだけでお友達トーク。

こんな日は珍しい。たいがい少なくとも二三人はきて、いろいろ話して盛り上がっている時間帯だ。

二人で出した結論:レイバーデー(9月の最初の月曜日の祝日)直後のミーティングで、みんな大なり小なり職場のスケジュールが変わったり、忙しくなったりで来れなくなったんだろう。

かくいう私もスケジュールがかわって時間通りに来れなくなったし。

”こないだCNNの番組でオバマ大統領の事を報道するから、といってテキストメッセージくれたのに、返事もせずにごめん。テレビ持ってないし、どっちみち見られなかったんだけど。”

とわたしが謝ると、

”いいよ。動画サイトとかでもすぐに見られるだろうし。” とカサウン。

カサウンはオバマ氏を支持している。彼のように、合衆国東部で独身で、教育もある(彼は音楽理論と哲学の修士を持っている。)アフリカ系アメリカ人となればごく一般的なこと。

かえって彼のような条件で共和党や、その候補のロムニー氏を支持してたりしたら変にみられるかも。ステレオタイプかもしれないけど、実際本当の事。

彼がテクストメッセージで教えてくれた番組は、先頃行われたオバマ氏の民主党大会(9月4日)でのスピーチの様子とか、それにまつわる報道だった。

聡明な彼だから、オバマ氏の話す内容、政策、スピーチでの表現力に注目していただろうが、

わたしがその党大会にまつわることで耳にしたのはもっぱらファーストレディー、ミッシェル・オバマ夫人とファーストレディー候補のアン・ロムニー夫人の熱きファッション対決。

日本やイギリスのようにロイヤルファミリーが無いこの国では、大統領ファミリーがその役割を果たしている。

特にファーストレディーがどんなイベントでどんなドレスを身に着けていたか、メイクはどうだったかなど、よく報道される。ブランドはこれこれ、デザイナーはだれそれ、価格はいくらくらいで、という情報が瞬く間に広がる。

わたしが知っている限りでは、ミッシェル夫人のファッションセンスは評判良く、しょっちゅうファッション誌や女性誌に取り上げられている。一種のファッションリーダーみたいな感じだ。

私から見ても、そんなに高くないと言われているブランドなどをさりげなくお洒落にきこなしていて、いいな、と思う事が多い。

今回も両方の夫人がそれぞれの党大会で(共和党の党大会も同じ頃に行われた.)スピーチをしたのだけど、多くのメディアでは、その内容はそっちのけでひたすら二人のファッションが取り上げられていた。

でも、これだけ注目される事がわかっていれば、二人とも、衣装から発するであろうメッセージに気を配っているだろう。

わたしのたまたま目にした記事ではミシェル夫人に軍配が上がっていた。(民主党よりの記者なのかしらん。)

いわく、ミシェル夫人の繊細な素材,プリントのドレスでは、高画質テレビでもその美しさが良くわかるようなもので、画面にも映えていたそうだ。いつものようにノースリーブで、健康的肉体美もさりげなくアピール。

デザイナーはトレイシー・リース。(1964~)記事によると自力でたたきあげでやってきた、アフリカ系アメリカ女性。このような女性がファッション界でブレイクするのは珍しいとか。これもミシェル夫人の、メッセージか。

<たたきあげで大ブレイク、トレイシー・リース>


   



一方、共和党のロムニー夫人。真っ赤なシャツドレスはすこしカジュアル感も感じられるが、デザイナーはアメリカでもセレブご用達のオスカー・デラレンタ。(1932~)ミシェル夫人の衣装のデザイナー、トレイシー・リースとくらべると断然老舗という感じだ。

<大御所デザイナー、オスカー・デ・ラ・レンタ>


価格はミシェル夫人のドレスは推定、$395~$450。(日本円で三万円から4万円ちょっと)パンプスは、日本でもご存知の方も多いと思うが,アメリカのブランド、ジェイ・クルー。(どっちかというと、こちらでは庶民的ブランドとみなされていると思う。普通の主婦とかOL、わたしでも買える価格帯)

一方、ロムニー夫人の老舗デザイナーの衣装は$1990なり。(日本円で16万円くらい?)

二人の衣装にこめたメッセージはかなり対照的な気が。。。

確か、ロムニー夫人は今までインタビューやスピーチなどで、”うちはごくふつーの家庭で、おっとも普通の家庭思いの男。”

などと普通っぷりを強調していたが、(たしかロムニー氏は実業家で富豪のはず。)この党大会ファッション対決での普通度(庶民度)はミシェル夫人が勝っている気が。。。(価格とデザイナー情報で)

言うまでもないが、彼女達の夫たちのファッションにまつわるトピックは全くなし。

だれも気にも留めてない。

おっと達 その一 バラク・オバマ


おっと達 その二 ミット・ロムニー
コンベンションでロムニー氏