毎日のように地下鉄を利用している私。
こっちでは、MTA(Metropolitan Transportation Authority)
として知られております。(今回、ブログ書くために、
初めて正式名称を知りました。いや、お恥ずかしい。)
正確にはMTAはバスも含むのですが、
わたしはもっぱら地下鉄です。
うわさでは、ブルームバーグ市長も、地下鉄に乗って
市庁舎に通勤なされているとか、本当でしょうか?
だとしたら、市長さんが地下鉄に乗ってる間、近辺に、サングラス
とかして、黒いスーツの、強面のやたら体格の良さそうなお兄さん
がいっぱい乗って、にらみを聞かせているのでしょうか。
(シークレットサービスのような)
だとしたら、その車両だけ、独特のぴりぴりした空気が張り
つめてるでしょうね。
それとも、ニューヨーカーはそういう事にも、慣れてしまって、
バナナ食べたり、紙コップコーヒーをすすりながら、
”よう、マイク(市長さんのファーストネーム)元気かい、”
と話しかけたりしているのでしょうか。
前置きはさておき、ここ二三年で、地下鉄で見る読書の光景が
変わってきました。少々混んでてもウォールストリートジャーナルや、
ニューヨークタイムズをばさばさ広げて読む人たちは
激変し、大小さまざまな本を読む人も目に見えて少なくなり、
(マナーの向上という訳でなく、)
かわりに、アイパッドやスマートフォンを熱心に操作している人たちが
急増。そしてアイパッドやスマートフォンをたして2で割ったような
サイズの電子ブックリーダー(こちらでは、アマゾンのKINDLEが主要メーカーです。)
を読んでる人も劇増。
わたしの友人で、大の読書好きの一人は、数年前に購入して、
大はしゃぎ。かさばる本を持ち歩かなくていいこと、
ネットに接続して、簡単に、本をダウンロードできる、
おまけに、楽譜だってリーダー上で読める、と。
(かれは、以前作曲のクラスで一緒のお師匠様についていた、
いわば兄弟弟子なので、こういう話の展開になります。)
紙の本より、電子版をダウンロードするほうが安い、エコでもある。
いい事ずくめのようです。”でも、紙の本みたく、あ、これ大事、
とかいってアンダーライン引いたりできなくない?”
と聞くと、そのようなことも可能、と言います。
いろいろと、話を聞いていると、なんだか惹かれるところも
あったのですが、未だ紙のページをめくる感覚が捨てがたく、
それとこのようなリーダーは未だ電子機器として黎明期にあるであろうからして、
もすこし発達を遂げて、価格が下がる頃まで待とうではないか、
と、清閑しております。
音楽家にとっては、”楽譜も” リーダー上で
見れる、というのは本当に魅力的ですよね。
ご存知のように、楽譜は通常の本のサイズよりずっと、
大きな物がほとんど。オーケストラスコアなんて、
もっとかさばるし。(あ、でも、私が今もってるの、ほとんど
ミニチュアスコアでした。)
というわけで、わたしが電子ブックリーダーを買うのはも少し先になりそうです。
なんたって、”電子辞書”ですら、先ほどの、”発達を遂げ、~待とうではないか、”
の姿勢でいまだ買ってないですから。
でも、ひょうたんから駒、といいましょうか、
電子ブックの普及で、混んでてもおかまい無しに、
大きな新聞ばさばさとか、ハードカバーとかの大きな本を
ひろげて読む人たちが減ったのはうれしいです。
他方、アメリカ人達の間にも、紙の本への愛着とか、
電子ブックへの不信感がある人たちもいるようで。
以下の動画は、そういう視点からのメッセージ
最初のビデオは、良い子に絵本を
読んであげる集まりで、紙の本だと、良い子にも受けるが、
電子ブックだと、子供達、大しらけ。
次のビデオでは、サラさんというアメリカ人(と思われる)
女性が、スピーチのスタイルで、”私が紙の本を好きな理由”
を率直に語っています。彼女、紙の本を”Physical book"
と表現してますね。わたしの今の本への気持ちは、彼女とかなり重なる
ところがあります。