またしてもブログの更新をサボりしばらく音無しの構えであった。
さりとて何もしていなかった訳ではない。
気まぐれならば気まぐれなりの過ごし方がある。
今日はそんな言い訳をしておくか。
長岡までの新幹線通勤。
電車待ちと乗車中のわずかの間にブログ記事を作成することをやってはみたものの、いやはや想像以上に疲れるものであった。パパ本人としてはまだまだネタはあったのだが、どうにもボヤキネタというか不満ネタばかりになりそうでもあった。
山崎豊子の「約束の海」を読み始めたのをきっかけに、新幹線の中では貪るように読書をするようになった。今やパパの通勤時間は読書がブログ作成に取って代わってしまった。
山崎豊子の小説は綿密な取材と緻密な推敲によって書き上げられる長編ばかりである。「約束の海」にしても全巻完成ということであればおそらくハードカバー5冊くらいの超長編になったに違いない。
だが、実際に出版されたのは1冊のみ。絶筆となった。
山崎の秘書らが中心になって山崎と共に企画していたその後の展開が小説本編後部に載せられストーリーの方向は示されてはいたもののやはり尻切れトンボである。
小説の醍醐味は何と言っても次はどうなるといったワクワク感で時間を忘れて新たなページを捲っていくことだろう。そして、気がついたらもうこんなに読んでいたのかと我に帰るのである。
そもそも「約束の海」を読み始めたキッカケは、パパの会社の大先輩が読んだという話を聞いたからである。
彼の大先輩は齢70を超えた戦中派で子供の頃は海軍少年であった。パパもそうしたところに共通の話題があったのと、山崎豊子最後の作品ということで何の迷いもなく読み始めたというところだ。
「約束の海」はいわば序章でパパをその気にさせておきながら未完のまま終わってしまった罪深い作品である。梯子を取っ払われたような心持になった空虚感を埋めるために過日文庫を数冊大人買いしてきた。彼の大先輩とのメールのやり取りの中で吉村昭の名前が出たものだから以前から読みたいと思っていた彼の作品と池井戸潤のベストセラーのまとめ買いである。
ベストセラーはランキングにのっているうちが花という側面がある。
今は吉村の作品はちょっと置いといて、池井戸潤の「ルーズヴェルト・ゲーム」を3分の2程読み進んだところだ。
池井戸は「半沢直樹」シリーズで有名だが、彼の直木賞受賞作品である「下町ロケット」については半沢のテレビドラマが流行る随分と前にこのブログでも話題にしたことがある。「ルーズヴェルト・ゲーム」のストーリーは半沢系ではなく「下町ロケット」系に分類されるものだ。
受験勉強そっちのけで高校生3年の夏休みに文庫50冊を読み漁ったこともあるが、さすがにあの時は明けても暮れても読書三昧だった。達成感よりも気が狂いそうになったことが忘れられない。
通勤時間を利用した読書は文庫本だと1日7~80ページは読み進むだろうか。例えば「ルーズヴェルト・ゲーム」は約500ページの文庫であるが、その気になれば休日に1日1冊なんてことも可能なのだろうが、チップの散歩や雑用などほかにもいろいろとやることがある。今は通勤時間限定ということで地道に読書タイムを確保している。
気まぐれと言っても行動と思考がかなり極端にブレまくっているパパとしては、健全な精神衛生確保の上でも読書タイムはその程度で充分だと思っている。