「マリー・ローランサン 美神の肖像」が
今日で最終日ということで、
新潟市新津美術館へ行ってきた。
ローランサン、好きかと聞かれれば
パパ自身よくわからない。
第1次大戦から世界恐慌、そして第2次大戦と
狂騒と憂鬱の中で同じ時代を生きた
シャガールにも言えることなのだが、
どこか、どんよりとした空気が作品を
支配しているという印象がある。
ふたりともキュビスムと微妙に絡んでおり、
この点においてはピカソにも通じるものがある。
絵画や美術史などについてパパはまったくの素人。
通説や定評と違うコメントをしてしまいそうなので
まぁ、細かい話はその道の専門家に任せよう。
ローランサンもシャガールも
ひと言でいえば、好きというわけではないが
大いに気になる存在というところだ。
休日とは言えいろいろな予定もあって
この展覧会行くかどうか
数日前から決めかねていた。
昨日チップを連れて実家に帰ったところ、
驚いたことがあった。
額入りのローランサンの作品があるではないか。
どこかの印刷物から切り抜いたものを
父がありあわせの安い額に入れたものだが、
確か「接吻」という作品だったと思う。
本家本元マリー・ローランサン美術館の
閉館が間近なのと
チップのグランパの怪しげな
美術趣味のせいもあって
こうしてパパは展覧会最終日に
行くことに決めたのである。
オヤジがマリー・ローランサンなんて
どこか気恥ずかしいのだが、
行っといて良かった。



新津美術館全景。

美術館としては、まぁまぁの建物だが、
ガラスのドアの「新津美術館」の無粋な白文字がねえ。

許可をいただいて撮影したエントランスホール。

代表作「扇をもつ若い女」で展覧会の開催を知らせているが、
この作品だけでローランサンを語ることはもちろんできない。
彼女がまともに黄色を使えるようになったのは
確か40歳を過ぎてのこと。
(曖昧な記憶なので違っていたらゴメンね)

この階段を登りきったところが第1展示室で、
彼女の初期の作品が展示された。
それと向かい合った第2展示室では
1920年代後半以降の
比較的色調の明るい作品が展示された。