嗚呼!!全寮制高校 その16『地獄の寮生活・命がけの掃除』 | パパの男メシ!

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入浴タイムが終わると、1年生はダッシュで部屋に戻り夕礼までに掃除を済まさなければならない。

 

 

各部屋:大部屋(和室)・個室(6名分)

共用部:トイレ(小便器・和式個室・床)

共用部:洗面所(3mほどのシンク・床)

共用部:廊下・階段・最上階ベランダ

共用部:集会室



が掃除対象範囲となる。

ワンフロアに2部屋なので共用部はそれぞれ手分けして担当する。

これを大体、30分以内ぐらいに完了する必要があるのだが、これが完璧に出来ていないと夕礼後に地獄を見ることになるのだ(笑)。
 
 
そしてその掃除の出来具合をチェックするのが中間管理職の2年生の役目なのだが、これも人によって個人差がある。私が最初に入った部屋の2年生はそこまで暴力的ではなかったものの、下階の部屋に超キレイ好きでやたら細かく難癖をつける野球部の強面Yさんがいたもんだから共用部に関しては上階の我々にまで火の粉が飛んでくるんでたまったもんじゃない(泣)。
  
  
例えば集会室で行われる夕礼

 


これは寮の前に家族で住んでいる寮見張り役の先生(チューターと呼ばれる)が来て、点呼と礼法と講話を少々。礼法というのは、

 

 

皇居に向かって礼(かなり右寄り思想・笑)

 

学園創始者の霊廟に向かって礼

 

各々の故郷に向かって礼

 

 

をかなり丁寧にやる(畳に額こすりつける感じ)。
  
  
それから創始者が作った道徳科学の基本となる宣誓文というのを全員で復唱する。これ、毎日やるんで、当時はかなりウザかった(笑)。内容は端的に言えば、


常に道徳心を持ち、感謝の心と慈悲の精神で人生を正しく生きる....


みたいなことを自ら宣言する文章なのだが、これって矛盾してない?ってずっと思ってた(笑)。道徳がどうたらこうたら講釈垂れてるのに、上級生の理不尽極まりない暴力とか北朝鮮レベルの強制労働みたいなことは黙認なんかい!って。まあ、そこは敢えて掘り下げませんが、そういう風潮の時代だったと解釈してます。


ちょっと掃除の話から脱線しましたが、元に戻すと、その夕礼の時に学生服に着替えて(わざわざ)正座して行うんですが、畳の上にホコリや畳のイ草の解れたカスが残ってたら、黒の学生服のスネ部分にへばり付くわけです。これが非常にマズイ(笑)。

 

 


礼の潔癖症のYさんが夕礼終わってチューターが退席して、3年生も続いて退席して、次に2年生が立ち上がった時に、必ずスネ部分にチェック入れる。この時に少しでもホコリやカスがついてた場合、いきなり顔が豹変、ドスの効いた低い声で、


今日ここ掃除したん誰じゃ~?

おぅ????


とメチャクチャ鬱陶しい目つきで1年生たちを睨みつける。

 

そして、


ハイ!

自分であります!


と自己申告した瞬間に強烈な三日月蹴りが飛んでくる(泣)。
 

 


テメェ~!

掃除をナメとんのかぁ~!!!
これが掃除と言えるんかい?

おぅ???

 

 


この間、ケリが連続で入る。

 

 

ドスッ!ボコッ!バスッ!

 

 


 

 

 

よう~覚えとけ~!
掃除に終わりはないんじゃ~!!!
分かったか!

 

 

 

 

掃除に終わりはないって意味分からん(笑)。とにかく掃除してボコられるってホント意味不明。ミサイル発射に失敗した担当高官が次回のロケット発射時に噴射口の下にしばりつけられてまっ黒焦げにされるという北朝鮮の処刑ぐらい意味分からん(笑)。
 


 

 

そんなんで、掃除は重箱の隅をつつく如く念入りに完璧に仕上げないと地獄を見ることになるんで、それはそれは丁寧にやったもんです。


*次回に続く.........