宿毛第二弾! | APこうちゃんのブログ

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ブログの説明を入力します。私が仕事で絡んでいる省エネ・環境問題と、個人として絡んでいる動物愛護関連を中心に、後は旅行や大好きなラーメンやら趣味のことを書いています。

前回に引き続き宿毛に帰省した時の話です。

今回は梓立会の特別講師としてお招きした深澤真紀先生の講話について。

 

深澤真紀先生の講話について・・・

先ずはプロフィールを紹介しましょう。

獨協大学特任教授

コラムニスト

企画会社タクト・プランニング代表取締役

早稲田大学卒業後は情報番組「とくダネ」など多数出演コメンテーターとして活躍。

「草食男子」や「肉食女子」を命名、2009年流行語大賞ベスト10に選ばれる。

 

私もよくテレビで拝見してお顔は知っていますが、その通りによく喋り、頭の切れる方です。大体にしてお喋りで早口な方は頭の回転は良い様ですね。

 

80分間休みなく続く弾丸トークは、とても魅力的でまるで深澤小劇場を観るかの様でした。

とても参考になるお話が多かったので、必死にメモを取りながらでしたが。

 

草食男子とは・・・

草食男子という言葉は「マイナス語ではなかったのに、次第にマイナス語として使われる様になってしまった」というのは驚きました。

「モテないわけではないが恋愛やセックスにがっつかない」

「据え膳食わないし、送り狼もしない」

「家族や友人を大事にし、女性と友人関係がもてる男性」

という意味とのことです。

 

大学生に「据え膳食わぬは・・・」と言うと、「意味がわからない」と言われ、説明すると、「そんな自分からやってなんて言う女の子いるわけないじゃないですか!」と驚かれ、「送り狼・・・」と言うと、「先生、それは犯罪ですよ!」と言われたと言うのには、腹を抱えて笑ってしまいました。

 

確かに「草食男子」とは言い得て妙ですよね。

 

 

今時の若者は貯蓄をしている・・・

18〜19歳の大学生がアルバイトをしながら一生懸命貯蓄をしているとのことです。深澤先生の学生時代はバブル絶頂期の頃で、貯めるどころか使い道を考えるのに躍起になっていた頃ですね。

「なんで君はその若さでお金を貯めてるの」

「先生、今からの日本がどうなって行くのか、さらに自分たちが年取った時は、年金が崩壊しているんですよ」

となんとも現実的な考え。我々がその年の時に、老後を考えてなんて有りませんでしたよね。今を必死に生きて行くこと、私は遊び呆けるなんて出来ないですが、他の同級生は遊ぶのに夢中だったりしていました。

 

そもそも若者が減っているのですから、ライバル心を剥き出しにした出世欲なんて無いのかもしれません。

 

出生率 1950年270万人 → 2015年100万人

大学に受かるのもたやすくなってきて、学士様と言う肩書きが薄れているのもあるでしょう。大学生としての価値観の薄さ、みたいなものでしょうか。

 

ちなみにセックスの回数と出生率は関係ないとのことです。

ギリシャ セックス回数 年140回 出生率1.5人

日本   セックス回数 年50回 出生率1.4人

 

 

若者は結婚や子供に興味がない・・・

正社員20代男性は25%が結婚し、33%に交際相手がいる。約6割に妻か恋人。

非正規20代社員は4%しか結婚せず、16%しか交際相手がいない。約2割に妻か恋人。

 

この数字を見ると、興味がないと言うか、生活基盤が有るか無いかで三倍の差が開いている様に見えますね。

深澤先生も「お金の若者離れ」と言う表現をしていました。

若者が金を稼ぐことよりも自分のライフスタイルを重要視しているのかもしれません。

 

「いばられる」のも「いばる」のも嫌いで、「褒める」のも「褒められる」のも好きと言うことです。島耕作型ではなく釣りバカ日誌型とのこと。

 

 

若者とネットは問題か?・・・

ネット炎上を起こしているのは「中高年」「男性」「妻子がいる」「年収が高い」「経営者や地位が高い」人が一番多い。海外ではトランプ大統領を始め、各国の要人がネット炎上している。

 

日本ではパソコンを使わなくなっている若者が多く、スマホは読む道具、パソコンは作る道具

 

 

最近の日本は怖い?・・・

殺人発生率は世界で最も少ない。一般刑法犯のうち10〜20代が占める割合は、1989年 → 70%

2015年 → 40%

と減っている。

若者の死因1位が「自殺」なのは日本だけ。

死因の2位が「殺人」なのはアメリカだけ。

不思議なのは、若者の貧困率が上がってきているのに、若者の犯罪率が減っているのは日本だけとの事です。

穿った見方ですが、「犯罪を犯してでも“金が欲しい”的な欲求、欲望さえも生まれない」のかもしれませんね。

 

 

女性が輝く社会・・・

日本の男女平等度は約140カ国のうち100位前後。

女性の社会進出は進んでいても、男性の家庭進出は進んでいない。

 

 

ここからは、ではどうすれば良いかの参考になると思います。

 

若者や女性を育てるために、彼らにアドバイスする2つのこと・・・

①   自分の頭で考え、自分の言葉で話すのではなく、まず他人の頭と言葉をたくさん知って、そこから選ぼう。

②   色々な考え方や生きかたを知り(政治、思想、宗教、性的指向、家族観)、他者を尊重し自分の尊厳を大事にしよう。不寛容や差別、権力の横暴にはきちんと怒ろう。

 

若者や女性を育てるための選択肢は3つ・・・

①   自分たちが好きなものや好きな生き方を伝えていく(彼らを尊敬するのが好き)。

②   「若者は」「女性は」と大きな問いかけではなく、「あなたは」と言う問いかけをする、一人一人の」多様な生き方を尊重する。

③   自分たちを上手く使ってもらう。過去の成功体験に頼らず、自分たちの技術や失敗を伝えていく。若者と女性にチャンスを!

 

このアドバイスは深澤先生の教えのまま書いています。

 

 

最後のトークで印象的だったのが、

「今の学校は校則をより厳しくしているところもあり、学生を画一的に扱いたいと思っている」

「その典型がリクルートファッション、個性を出さず、皆同じ格好にする。歩いている姿はまるで喪服を着て葬式に向かっている集団」

「と言いながら、社会人になると『もっと個性を出せ!』と言い始めるから、若者が困惑してしまう」

その通りだと思いますね。

 

さらに、

「君たち若者はどう思っているわけ?」

なんて聴きかたは逆に言えば、

「あなた達おじさんはどう考えているの?」

と聞かれているのと同じ。

 

確かにそう聞かれると、

「他のおじさんがどう考えているかなんてわからないが、俺は“ウンヌンカンヌン”・・・」と言うんじゃないでしょうか。

若者だって他の若者がどう考えているかなんてわからないのですから、

「君はどう考えているの?」

その人を一個人として認め、その人の意見として聞くべきですよね。

 

最後に深澤先生の言葉で締めたいと思います。

 

「彼らを信じて、彼らに頼ることが自分たちのためになる」