急に涼しくなったから?
もう、今は秋?
なんだか虚しい。


住んでいた北海道は秋が短かった。
夏と言っても本当に暑いのは1週間くらい
(わたしはそう思っている)
ほとんどの家にはエアコンは無い。
扇風機でじゅうぶん。


生きるために仕事をしている。
預貯金もいくらかはあるので、そんなに切羽詰まった感はない。
家計は締めるところは締め、大事なところでは緩ませる。
大学生の息子が社会人になるまでは一緒に暮らし
「おかあはひとりでも大丈夫」と思わせるために仕事に出る。
理由はそれだけかも。


週に5日働いて、不定休の休みが2日。
連休したいけれど5日連勤になると辛いのでよっぽどの理由がない限り避ける。
有給もたまに使う。
大腸がん術後、まだ3年しか経っていないので3ヶ月ごとの定期検査もあるし平日休みはありがたいのだけど。
休みの日が病院で終わってしまうのも確かだ。


普段の休みもなかなか予定は入らない、入れない。
ホーム地に帰ってきたものの、友達との再会も数人としか果たしてない。
誘われても断ったり。
コロナがありがたく思えるときも正直あった。
故郷を離れていた約20年のことを聞かれて話すことが苦しい。
楽しかったことさえ、思い出すと苦しい。
まだ、、、
まだ?
いつまで?
夫が亡くなってからのことも話したくない。
大腸がんの手術、術後の後遺症。
息子が関東の大学に受かったけれど、引っ越し難民。
しかも無職で引っ越すアラフィフ後家さんが借りられる物件は限られていた、考えが甘かったか。
不動産屋へ行っても、ネットでいい物件を見つけ問い合わせても…嫌な思いはたくさんした。
まぁこの辺りもあまり思い出したくないコト。


だから週に2日の休みも家でぼーっとテレビを見たり、ゴロゴロしているうちに終わる。
モッタイナイとは思う。
せっかくの休みなのに、「なにやってたんだろ」って。


そうなると、「なんのために働いているの?」
仕事内容は接客と商品管理。
仕事って接客って難しい…つくづく思う。
前にも書いたが、喪服の方の来店はいろんなことを思い出してしまう。
悲しみに打ちひしがれしょんぼりメソメソ買い物に来る方は見たことがなく、
独特な香りをさせるみなさんがワイワイガヤガヤ楽しそうに品定めをするのをみせつけられる。
時には泣きたくなったり、パニックになりそうな言葉も聞こえてくるので、聞こえないフリをしたりもする。


どんな仕事でもお給料をいただくということは大変なことなのだとわかってはいる。
嫌なら辞めればいい。
働かなければいい。
それもわかっている。


誰とも話さず、ただ家でひとり、まぁ息子はリモート授業で家にはいるけれど
ずっと、ずっと家にこもっていたい。
息子に娘に心配されるだろう。
80を過ぎた親はどう思うだろうか。
友達は「お金あるんだな」って思うかな。
結局は周りの人を心配させないために働いている自分がいるんだなぁ、という結論が出た。


秋のせいだ。
秋がわたしに虚しさを運んできたんだな。