ぼく、ひなた。
使ってくれてるぅ〜
かっわい〜い
ほら
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拝啓、ご先祖様。
ご先祖様は、夏の暑い日、大理石の床で涼まれたのでしょうか？
それとも避暑地で優雅に過ごされたのでしょうか？
ぼくが暮らす下々の者の家には、大理石がありません。
もちろん別荘もありません。
その昔、ぱんぞうちゃんは、はー子姉さんの為に「ひんやりボード」というものを買ったそうな。
しかし、気難し屋のはー子姉さんはお気に召さず、1度も使わなかった。
ご先祖様、下々の者は使わない物も捨てずにとっておくのだそうです。
ぱんぞうちゃんは、自分の足を冷やしていたとかいないとか・・・
その後ぼくがやって来て、ついにひんやりボードが日の目を見ることになりました。
ぱんぞうちゃんはたいそう喜びました。
それから数年が経ち、今年もひんやりボードが置かれました。
「ここじゃないな。」
ぼくは何度か訴えました。
気づかない鈍感なぱんぞうちゃん。
「もう使わないのかしら？」
とか言っています。
放置されるひんやりボード。
しかしご先祖様、下々の者は捨てたりしないのです。
「こっちに置いてみたらどうかしら？」
創意工夫をするのです。
そして遂に、３ヶ月の放置期間を経て、ぼくの希望の場合にひんやりボードは移されたのです！
長きに渡る戦いだった。
それから毎日、ぼくは寝ています。
あっ、起きちゃった
ぱんぞう、このポーズ気に入ってたでしょ？
今日もしてあげたよ。
もぅ、ひなたろうったら
かわうぃぃぃぃ〜
あっ、寝た
拝啓、ご先祖様。
ぱんぞうちゃんは言いました。
お金で買える幸せもある！(ひんやりボードとか)
そして、お金持ちは「お金で買えない幸せがある」とかいいたがるけど、そんなものは貧乏人にとっても手に入れ難い！
私はそれを手に入れてやったぜぃ！いぇい！
ぱんぞうちゃんは、ひんやりボードで眠るぼくをみつめるだけで、その後10年も20年もたいそう幸せに暮らしたそうな・・・
めでたし、めでたし。
いいないいな、避暑地っていいな
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