The Voice Portugal Season8 Gala第5週・ファイナル その1 | fumufumuのブログ

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ギリシャ・ネタ、音楽ネタを適当に綴っています。
ヘッダー画像はシフノス島のエプタマルティロス教会です。

ついについに「The Voice Portugal」 Season8、ファイナルですよ!
昨年の9月27日の番組開始から3ケ月ちょっと。
なるべく周回遅れにならないように、必死で書いて来た日々も終わります。
いやぁ~、大変だったわw
でもその大変さを吹っ飛ばすような、素晴らしい歌唱・感動する場面が多々ありました。
って、冒頭なのにまとめの感想?w


ファイナル進出者は、セミファイナルで各チーム内の勝ち上がりとなった4名に、
視聴者投票での敗者復活1組を加えた計5組です。
コーチの席順で以下の皆さん。
・アウリアのチーム Tiago Barbosa、 Miguel e João(敗者復活) 
・ディオゴのチーム Diogo Leite
・マリザのチーム Luís Trigacheiro
・ザンブージョさんのチーム Tiago Silva

全員が男性なのはSeason2以来だそうです。

公式fbに予告兼PR動画がありました。BMWはスポンサーで、優勝の副賞として車が贈られるんだよね。
6人それぞれのキャラがわかって面白いです。(※公式インスタにも同じ動画があります)

5組6人、こうしてみるとBオデから評価が高く、ファイナル進出も予想出来たメンバーかな?
初優勝を狙うコーチはアウリアとディオゴ。
ディオゴは2年目コーチだからいいとして、アウリアはそろそろ優勝させてあげたいけどね。
チーム内に2組のファイナリストを抱えたことが、吉凶どっちになるか?


今回は各チームにプロのゲストを迎え、その方とのコラボと出場者のみの歌唱とが交互になっています。
歌唱順はチーム関係なくシャッフル状態。
比較しやすいように出場者のみの歌唱とプロとのコラボ歌唱とを分けて視聴します。
視聴の順番は番組での登場順です。

その前に、オープニングはコーチ全員による歌唱。
Mentores - "Estrela da tarde" + "No teu poema" + Canoas do Tejo"

昨年は4人の高い歌唱力にしびれる、パワーあふれるかっこいいステージでしたが、
今年は一転、1月1日に亡くなったCarlos do Carmoを追悼するものでした。
この番組にも過去にゲストとして出演して下さっていて、その際の映像も背景に流れます。
カルロス・ド・カルモさんは、葬儀の1月4日が「国喪の日」となるほどの偉大なファド歌手。
私も今シーズン"No teu poema"が歌われた際に、オリジナルとして取り上げたので、
訃報に接した時は絶句してしまいました…
コーチ4人、上手さはもちろんだけど、カルロスさんと歌への敬意、彼を失った悲しみを、
プロとしてきっちり歌いあげる中に込めていて、もう…
涙を流しながらも絶対に歌唱を切らさないマリザも、
途中でいつもの声量が出なくなってしまうアウリアも、
そのアウリアに向かって優しい笑顔を向けるザンブージョさんも、
難しいファルセットで歌い、歌唱後には天に向けてキスを送るディオゴも。
番組の放送は1月3日なので、違う楽曲を聴かせるつもりでリハをしていたはずだよね。
曲と分担だけ決めて、あとは気持ちで歌ってみせたということなんだろう。
どうしよう…このコーチ4人が大好きだ。涙
カルロスさん、ポルトガルの音楽界は大丈夫ですよ!


泣いてばかりもいられない。
新しい「ポルトガルの声」を求めて、ファイナリストの歌唱を視聴しますぞ!
これまではけっこう言いたい放題でダメ出しもしたけれど、最後は穏やかに行きましょう♪

Tiago Silva - "Tudo isto é Fado"

ミラーボールwww
今回は楽器なしなのか。ティアゴがアコーディオンと一緒に体を揺らす姿が好きなんだけどな。
ファイナルで歌うにはちょっと地味かな?地味というか優しいよね。
「優勝するぜ!」みたいな熱さはないけれど、そもそもティアゴはそういうタイプじゃないからな。
声が最高に素敵なので、
その声を聴かせていただくだけで私は幸せです。
そして相変わらずの安定感。
実力をフルに発揮したらとんでもないことになるので、「実は加減しているんですよ(にっこり)」とか、
ありそうじゃない?www
歌うことにおいて、この人に欠点はあるのか?この優しい笑顔が曇ることはあるのか?
…と、疑問が出て来るくらい、きれいにまとまった歌唱でございました。(敬語
一番有名なのはやっぱりアマリア・ロドリゲスだろうけど、Cristina Brancoの優しい感じも良いな。
参考 → https://youtu.be/uXIGO7gB-eU


Tiago Barbosa - "Never tear us apart"

こっちのティアゴもいい声なんだよなあ
ポルトガル版でなくてもファイナリストになったであろう、誰が聴いても耳を傾ける声だよね。
そして、この声には枯れたようなアコギが似合う。
ティアゴはずっとストリートで歌っていたようで、こういうスタイルが一番しっくり来るんだろうな。
正直、アウリアはもっと激しい曲を歌わせるのかと思っていたけれど、
(バトルでの"The House of the Rising Sun"みたいな → https://youtu.be/FwnrBxCJFDs
ティアゴの良さはちゃんと出せているし、最後は熱いし、良かったよ。
これまでの歌唱を振り返ると、いつも自分らしい歌唱が出来ているんだよね。
ザンブージョさんのチームのティアゴSの安定感とは違うけれど、裏切らない歌唱が出来る人だと思う。
信念かなあ。揺るがないもの。
本格的なプロになっても、絶対流されない気がするわ。
ところで歌唱は良かったんだけどさ、ダンサー?アクロバット?邪魔なんだけど!
ティアゴにぶつかりそうだったじゃん(怒
はっ、今回はブーブー言わないつもりだったのに。


Miguel e João - "Recantiga"

ほっこりする。
再び、ザンブージョさん版がある曲を歌っているんだけど、もう許すよ。
好きな歌を好きなだけ歌いたまえ!
作詞作曲はMiguel Araújoさんで、ミゲルさんらしさがあふれる優しい曲。
Boysの歌唱は、大人の優しさじゃなく少年らしい優しさって感じで、頑張り過ぎないところがいいよな。
ミゲルがちょくちょくジョアンを見ながら歌うのに対し、ジョアンはいつものマイペース。
これって、動じない(ように見える)ジョアンがいることで、ミゲルは安心出来るのかな。
(実際はジョアンは意外と緊張しいな気がする)
1:42 アウリアとディオゴの表情よな。
もうコーチが判断する必要のないファイナルとはいえ、あんな風に見つめてしまう。
聴き手の心をほぐしていくような、ずっと聴いていられる気持ち良さ。
私も保護者みたいな気分になって聴いてしまったよ。
ポルトガル版でなければ会えなかった、尊い時間をありがとう。

私にはザンブージョさんの周りに天使が見えます。



Luís Trigacheiro - "Amor a Portugal"
※コーチコメント付きをぜひ

公式 → https://youtu.be/U4Ssxxp3QR0
マリザが全力で勝ちに行く!
ここまでの3組が、持ち味を活かしつつも「優勝!」という気迫までは見せなかったのに、
マリザは容赦ないぞ!
こんなの歌われたらポルトガルの民は泣くじゃん。
絶対泣くじゃん!!!
ポルトガルの民じゃない私が泣くんだから…涙
もう優勝はルイシュでいいと思います。
優勝させなくちゃだめだろう。

ポルトガルの国歌みたいな雄大さがあるこの曲。
Dulce Pontesがイタリアの巨匠Ennio Morriconeと組んだアルバム「Focus」収録曲。
歌詞はDulce Pontes本人を含む4人の名前がクレジットされているけれど、当然、作曲はEnnio Morriconeです。
というか、元は映画「C'era una volta il West」の主題曲で、あとからポルトガル語の歌詞をつけたのか。

軽く衝撃だわ…

追記:
歌唱について感想らしいものを書いていないので、あらためて。
Galaに入ってから、重みが増してきたルイシュの歌唱。
悲しみや切なさを尋常じゃないレベルで表現してくるので、メンタル大丈夫かと思ってしまうほどでしたが、
ここに来て、世界がぱぁーっと広がるような、光が雲を刺して天に届くような気持ちよい歌唱。
思うに、これまでのGalaは個人の思いを強く反映させた歌詞の歌だったんだよね。
一人称の歌唱と言うか、歌い手が主人公なので、すなわち歌うルイシュが歌の世界にいた。
前の記事で「ルイシュが歌うことでルイシュの歌になる」と書いたけれど、
聴き手は歌の世界をルイシュの悲しみやルイシュの切なさとして受け止めていたんだ。
けれど今回の歌詞は、そういった個人的な経験や感情を描いたものじゃないんだよね。
ポルトガル人としての思い、聴き手の思いを代弁するような歌詞なんだ。
ルイシュが歌っている言葉を聴き手は自分に置き変えて、「ああ、そうだ」と思うんだ。
だから重みを出すのじゃなくて、聴き手が手を伸ばすことが出来る、触れることが出来る歌唱にしたんだよ。
ルイシュが歌うことでルイシュの歌になるけれど、同時にポルトガルを愛するみんなの歌にしたんだ。
あなたならわかってくれる、ポルトガルへの愛はあなたも持っている。
聴き手が気付いてくれることを願いながら、願いが届いて欲しいと思いながら歌ったんだ。
自分が優勝したいからじゃない。評価されたいからじゃない。
ルイシュは純粋に、この歌を聴いてもらいたかったんだ。
優勝候補だと言われても、どんなにマリザが褒めてくれても、そんなに自信は持てないよ。
だけど今は歌いたい。
ブラインドオーディションは、自分含め誰かのための歌じゃなかったと思う。
この "Amor a Portugal"は、この歌のために歌う。
聴いてくれるすべての人の思いのために歌う。
その気持ちが伝わるから、私はルイシュの歌う"Amor a Portugal"がたまらなく好きだ。
(私はまた泣いている 涙

それと、ザンブージョ先生がとても優しい表情で見てくれているんだよ。
セミファイナルでも褒めてくれたけど、「もう教えることはないな」みたいに満足そうじゃない?
チームを離れても、気持ちはコーチだったんだよね。


Diogo Leite - "Wicked game"

ここでこの曲か。コーチのディオゴよ…
ディオゴLの歌唱力であれば、歌えない曲はないような気がするよね。
加えて舞台で鍛えた表現力も本物だと思う。
だからこそ、その実力を天井突き抜けるほど見せつける選曲をした方が良かったよなあ。
舞台装置はともかく、Tira-TeimasかGalaの早い段階までのステージを見ているようだ。
勿体無い、勿体無さ過ぎる。
私はディオゴLの歌唱スタイルは好きじゃないけれど、こんなものじゃないよね。
彼のことを好きで応援している人にとっては満足出来ると思う。
でも、それこそ初見の人にとっては、彼の魅力は伝わりにくい。
上手いだけでは勝てないことを、ディオゴLならわかっていると思うのに。


出場者のみでの歌唱の視聴を終えました。
歌唱そのものがダメな人はいなかったよね。ファイナリストとして納得出来るものだったと思う。
ただなあ…ディオゴLの選曲がなあ…
ルイシュ(とマリザの執念)の勝利を阻止する人がいるなら、ディオゴLかもと思っていたので、
何と言うか、力が抜けてしまうわ。
ライバルが強くてこそ、勝利の価値も高まるわけだから。


続いてはゲストとのコラボです。
番組としては、ここはあくまでおまけ・余興として見て欲しいのだろうけど、
実際は視聴者投票に影響するよね。
そうなると、どんなゲストをお迎えしたかもポイントになりそう。

Luís Trigacheiro e Simone de Oliveira - "Sol de Inverno"
※こちらも歌唱後のやりとり付きで見て欲しい

公式 → https://youtu.be/Yeh2viLrc60
マリザが勝利への決定打を撃ち込む。
(実際の歌唱順は、ソロよりこちらが先ですw)
昨シーズンもゲストに来て下さった、シモーネ御大です。
マリザ卑怯なまでに用意周到だなw
生ける伝説シモーネ・デ・オリヴェイラさんはマリザのことを高く評価してくれているから、
マリザのお願いなら絶対引き受けてくれるよ。
昨シーズンはセミファイナルでのご登場だったので二人の出場者を相手にしていましたが、
今回はルイシュが一人占め(?)ですよ。
ルイシュの笑顔がたまらんなw 
もう嬉しくて嬉しくて、ニコニコが止まらないんだね。
そんな憧れのシモーネさんを前に、気負わずのびやかに歌えているルイシュ。
それでいてちゃんとシモーネさんへの敬意を忘れず、出過ぎない歌唱をしているね。
この時点で82歳現役のシモーネさんは、アドリブ満載でも嫌みにならず、本当にかっこいいですわ。
歌唱の素晴らしさはもちろん、ユーモアがあって誰にでも気さくに接してくれて、人としても素晴らしい。
(対訳欲しいなあぁぁぁぁぁ)
ルイシュへの投票の電話番号を言いながら、ルイシュと腕を組んでステージを下りるシモーネさん。
これ、もうシモーネさん認定ってことですよね?w
有難すぎる強力な援軍ですぞ。


Diogo Leite e Marco Rodrigues - "Tempo"

この歌を知っているぞ。Season6のBオデで歌われたんだ。
https://youtu.be/k3gfwvZEIaA
マルコさんの持ち歌だったのか…え?コーチのディオゴの作詞作曲?
他の歌手に曲を提供していることは知っていたが、この曲もそうだったのか。
しかし、だ。
ディオゴLに合う曲かと言うと?
曲とマルコさんに合わせてひたすら優しい歌唱をしているけど、これではディオゴLの良さを出せないよなあ。
完全に主役がマルコさんだよ。
マルコさんのライブにディオゴLがゲストで来たみたいだ。
遠慮しているのだろうか?う~む。
きれいな曲だし、歌唱自体によくない箇所があったわけでもないけれど、
盛り上がり切れない、不完全燃焼な気持ちが残ってしまったな。


Tiago Silva e Marco Paulo - "Maravilhoso coração maravilhoso"

お名前は存じ上げていましたが、あらためて経歴を調べたら、大御所も大御所、
多作とはいえ、「140のプラチナ、ゴールド、シルバー(ディスク)」って何ですかwww
シモーネ御大に対抗するためのマルコさんということか。
これまでティアゴが歌ってきた楽しい曲は「música popular portuguesa」と呼ばれるジャンルらしく、
ティアゴも自身のインスタで度々「pela música popular portuguesa」と書いているんだ。
今回のゲストのマルコ・パウロさんも同じジャンルの歌手。
ティアゴにとっては最高の相手ですやん。
二人とも気持ち良さそうに歌うよなあ。


Tiago Barbosa, Miguel & João e Jorge Palma - "A gente vai continuar"

へぇ~、アウリアがJorge Palmaさんと繋がっているのか。
ゲストのジョルジ・パルマさんは、Festival da Canção 2018で素敵な曲を書いたのよ。
本人はSSWだけど、その時に歌ったのはRui David
あ、MVが作られていたよ。知らなかったな。
Rui David | Sem Medo


今回のコラボも素敵な曲だなあ。てか、これジョルジさんの単独で聴きたいわ。
ゲストと出場者と、それぞれ見せ場を作るには4人は多いよなあ。
Boysも頑張っているが、ティアゴの方が上手い、というか曲が合っているよね。
でも目立とうとしていないのに、一番かっこいいのはジョルジさんであった。
渋くてかっこいいコメント付き動画はこちら → https://youtu.be/rM5mXq74Pdw


ゲストとのコラボを終えました。
いやいやいや、これはマリザがずるいと思いますw
ゲストの皆さんが素敵な曲を持ち寄って下さったものの、
(ディオゴLはコーチのディオゴの自作曲だから、ゲストが持って来たのとは違うが)
出場者の音楽性とフィットして(←大事)、かつ歌唱も素晴らしいとなると、
これはシモーネ御大&ルイシュのコンビには勝てないでしょ。
ベストな組み合わせだもの。


ここで最初の視聴者投票が行われ、上位3組が次のラウンドへ進出。
4位、5位についてはここで終了となります。
結果含め、次の記事に続きます。