どうも、松本13です。今回は、『サバイバー2024』 についてです。

 

まずは簡単な概要とあらすじから。

 

【概要】

『サバイバー2024』は、2021年に制作されたアメリカのアクション・スリラー映画。出演はジョナサン・リース=マイヤーズ、ジョン・マルコヴィッチなど。

 

【あらすじ】

パンデミックにより世界が荒廃した2024年。絶望の世界で愛する者も生きる望みも失った元FBIエージェントのベンはひっそりと暮らしていた。そんな彼の前に、ウイルスに免疫を持つ若い娘サラが現れる…

 

 

映画をそれなりに見る人ならばすでにこの作品から危険な臭いを感じ取っているかと思います。

 

『アルマゲドン2020』 みたいな、「よくあるタイトル」+「西暦」という時点でもう嫌な予感しかしません。

 

しかもジョン・マルコヴィッチとジュリアン・サンズが脇役で出演。

 

めちゃくちゃ悪い言い方をすると、一昔前のスター俳優を客寄せパンダ的に脇役に起用した、見たことも聞いたこともない映画ってもう最高にフラグなんですよね。

 

その手の俳優の大抵は別に落ち目だとか消えたとかそういうわけでもないのですが、やはり年を取ると若い頃のような主演作品や主要キャストでの仕事は年齢的に減ってくるゆえ、その手の仕事も受けざるを得ないのでしょうか?

 

この映画に限らず結構よくあるパターンだと思うんですよね。

 

そんなこんなで良くないフラグがもう片っ端から立っているこの映画ですが、ネットでの評価は星一つ台。

 

五つ星中、星一つ台ってなかなかないと思うんですよね。

 

アサイラムとかサメ映画とかその辺でも星ニつくらいはありますし。

 

とはいえアサイラムやサメ映画というのはある種ちょっとしたブランド化というか特殊ジャンル化していたりもしますので。

 

その手の映画の時点でもう誰も最初から期待はしてないわけです。

 

ゆえに採点は0点スタートの加点方式みたいな、ある意味かなり有利な立場ではあると思うんですよね。

 

ゾンビ映画なんかもそうだと思いますが。

 

そういう意味ではこの手のアクション映画って個人的にめちゃくちゃ鬼門だと思うんですよね。

 

まあアサイラムだからとか、サメ映画だからとか、ゾンビ映画だからとか、そういう評価を下支えするある種のコンセンサスと言うか、お約束のようなものが存在しないんですよね。

 

しかも名作に多数出演している有名俳優を脇役に使っているものだから見る側の期待値は異様に高かったり。

 

めちゃくちゃ内容が問われているのにゾンビやサメのような言い訳に使える飛び道具もないので、つまらなさの下限を支えるものが何もないんですよね。

 

だからつまらないものは本当にもうシャレにならないくらいにつまらない。

 

とは言っても大抵は星二つくらいはあるのですが、この映画は星一つ台。

 

これはとんでもないことになるぞと覚悟を決めて見てみたのですが意外と普通に見れてしまいました。

 

期待値が限りなくゼロに近かったせいもあるかと思いますが、本当に普通に見れてしまいました。

 

一周回って面白いとかそういうの抜きに普通に。

 

まあそれは全く期待をしないで見たからであって 、普通の映画として見たら見れたものではないかもしれませんが。

 

とはいえこの手の映画としては結構ちゃんとしているんですよね。

 

低予算映画ではありますが、ただあからさまな安っぽさとか雑さは感じません。

 

本当に結構ちゃんとしているんですよね。アクションシーンなどについても笑っちゃうレベルとかそういうシーンも全くなし。

 

Z級映画にありがちな学芸会感はゼロ。

 

世界観やストーリーにしても意外とちゃんとしています。

 

この映画がアメリカで公開されたのは2021年。

 

おそらくコロナ禍真っ只中だったと思うんですよね。

 

そんな時に変異ウイルスによって終わりかけている世界を描くって結構すごいと思うんですよね。決していい意味ではなく。

 

個人的にあの大変な時期によくこんな映画を撮ったなと。普通に驚きました。決していい意味ではなく。

 

この映画、本当に世界観やストーリーはちゃんとしているんですよね。

 

コロナ禍を経験しているのであれば誰もが身につまされる話。

 

そしてまかり間違えばアメリカならば普通にあり得た話だと思うんですよね。

 

めちゃくちゃ現実的な話。結末も含め。

 

一昔前ならありがちな終末設定くらいにしか感じなかったのですが、コロナ禍を経験すると本当に現実的な話。

 

特別この映画に前向きなメッセージが込められているわけでもなく、特に面白いというわけでもなく。

 

時事ネタに雑乗っかりしているだけと言われても仕方がない内容かなと。

 

2021年だとアメリカもかなり大変だったと思うのですが。

 

そんな時にこんな映画を作るのだからそれなりの勝算を感じてのことなのかもしれませんが。

 

2021年にこんな映画に勝算を感じられるというのもそれはそれですごいなと思いますが。これもまた決していい意味ではなく。

 

作品の質とは裏腹にこの映画の評価が突出して低いのはその部分の影響もあるんじゃないかなと。

 

アフターコロナの2024年となった今では、私は一歩引いた目線でこの映画を見ることができましたし、前述のこの映画のしょうもない部分についてもドン引きと呆れくらいの感情しか沸き起こってきませんでしたが、人によっては穏やかではいられない部分もあるんじゃないかと。

 

私個人の見立てより大分まともな映画ではあったものの、そもそもこの映画自体がかなり香ばしい映画ですし、複数あるパッケージのいくつかではド派手なパッケージ詐欺もやらかしているんですよね。

 

パッケージほどのSFでもサイバーパンクでもないですし、そもそもこの真ん中に立っている女性が誰だかわかりません。

 

いた?こんな人。

 

ただ、このような映画が2021年に公開されるってアメリカって本当に自由の国なんだなと思います。これは決して悪い意味だけではなく。

 

そんなあれこれ考えさせられたという部分も含めればそれなりの映画体験にはなったかなとは思うのですが。

 

タイトルからもビジュアルからももはやZ級映画臭しかしないのですが、作品の質としてはそこまでひどくないので、前述の問題点を気にしないのであれば何かの拍子に目についた時に一度は見ておいてもかろうじて時間の無駄にはならないんじゃないかと。

 

逆に前述の問題点について何かしら思うことがある人はこの映画を見るのは控えた方がいいんじゃないかと。

 

というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。