解体してみよう

さぁ今回は月曜日に取ったガーデニング休暇のメインイベント、ヒロバドラセナの解体・鉢分け作業です!

鉢分けなんて言葉はないんですけど、今回の作業は正に鉢分けなんでそう表現します。


この流通名ヒロバドラセナはハワイではKīと呼ばれているコルジリネ・フルティコサ・ティですが少し前の投稿で書いた通り、日本国内の需要に合わせて鉢の中に沢山の株を突っ込んでいます。

これから解体するのにまず鉢から抜きます。


乾燥していたので、下の方をまとめて掴んで鉢を上から足で真下に蹴り下げて1発で綺麗に抜けました。

けっこう根が回っていましたので、この根を分離させていきます。


鉢が小さな植物であれば、バケツに水を溜めてその中で洗いながらほぐしていくのですが今回は10号鉢と大きくそんなのが入るバケツがない為、そのまま手でほぐしました。


幸い用土がサラサラした砂っぽい物だったので簡単に土は落とせたのですが、問題は根!

かなり複雑に絡まっていました。

切ってしまっても良いかとも思いましたが、結果的に言うとこのヒロバドラセナは何故か幹が太くて背の高い物よりも、背の低い株の方が根量が多かったので、むやみに切ってしまったら太い株はこの後生育に問題が出るおそれがあり切らなかったのは正解でした。


因みに上の写真のは1番背丈の高い株なんですが、横の細い株は子株で根から分岐して成長していました。

この株は根本を割って株分をしました。


さて、今回私が買っていたヒロバドラセナは合計で11本突っ込まれていたのですが、その内1本はほぼ枯れていました。

根本の方からちっちゃい根みたいのも出てましたが、ここから成長して芽を出す事が可能かはかなり怪しいです。 

幹を切りましたが、かなり下の方まで枯れてスカスカでしたので。


これはこの鉢植えを作る際から枯れていたのか、生産者さんの所で在庫として置いてる間に枯れたのかは分かりませんが、いずれにしてもこのまま商品として販売されてたのはちょっと残念ですね。


この2本、幹は短くカットされているのですが根量が多くて背丈に見合う鉢では小さく、見た目少し大きめの鉢に植える事にしました。

けっこう大きかった株を下の方でカットしたんでしょうかね。

因みに写真右側の細い株の根本に白い虫みたいのが見えるでしょうか? 

これが根茎で、もっと肥大すると食用になるそうで甘いらしいです。

古代ポリネシアンはこの根茎が肥大する株を選抜して、現在フルティコサ・ティと名付けられてる品種を作り出したそうです。


  鉢分け作業

そんなこんなで当初は大きい株は2本、小さなのは3本づつ鉢を分けて植え付けようかと考えていたのですが、根量を見た所1番大きな名は1本、次に大きかったのは根の量が少なかったので3本、後は小さくても2本づつに分けて計5鉢になりました。

全部玄関の前や駐車スペースの脇など我が家の表側に置こうと考えていたので、鉢は茶系で揃えたかったのですが、予想外に鉢が増えてしまったので1鉢だけDAISOの濃紺?黒っぽい鉢になってしまったのでこれだけ庭の方へ。


アロハグリーンとほぼ同サイズになったので比較の為に並べてみました。


左:アロハグリーン 右:Kī


ちょっとこの写真だと分かりづらいかもですが、アロハグリーンはやはり葉が少し波打つのと葉脈がしっかり見えます。



大きめの3本仕立てはポストの横へ。
我が家は安普請住宅なんで表玄関のすぐ横、ポストのすぐ横の目立つ所だと言うのに何かの配線が見えて非常に格好悪いのですがそこをこの3本仕立てのKīで目立たなくしてもらいました😅


残りの3鉢は玄関ポーチの横?下?駐車スペースの横に。1番左の鉢はKīではなくてハランです。

こうして小さい株の鉢を一緒に置くとハランもKīも同じように見えま…せん?


1番大きな株はシンボルツリー的に1本仕立てで。

今回の作業をする前から、背が高いと風で鉢が倒れると困るのでテラコッタ鉢の大きな鉢を鉢カバー的に使おうと購入したのですが、中に入るのは7号ロングまででした。

もしこの1本物の根量が多かったら鉢が小さいのでさないかと心配もしてましたが、結果的にちょうど良い感じでした。

昨日そこそこ風の強い日でしたが、まだ根が活着してないにも関わらず倒れずにいてくれました。


この大きなKīはトップカットされてて双頭かと思っていましたが、いざバラしてみるとトップに3本、少し下からもう1本の計4本の枝?から葉が出ていました。

これはボリュームある訳です!


  ヒロバドラセナと言う商品

ここまで読んで下さってる方には今更、耳タコな事ですが、『ヒロバドラセナ』と言うのは植物の名前ではなく流通名。
もっと言えば商品名な訳です。

しかし前にもも書いた通り、現在では観葉植物界隈でも主流ではなくむしろマイナーな存在。
売れないから園芸店やホームセンターでもほとんど見ないんでしょう。
まぁその人気不人気なんはその時々の現象だから兎も角書きませんが、ゴージャスに見えるからと大鉢に無理矢理沢山突っ込んだ商品を良しとしている今の園芸業界にははっきり言って嫌悪感しかありません。

少し前から100円ショップで『青ドラ』や『ドラセナ』として売られている物が、この売れなくなったヒロバドラセナを解体して個別販売していると言う事に気付いた園芸関係者やユーザーはどれぐらいいるのでしょうか。


鉢増しせずにここまで育ったDAISO青ドラ

完全にKīですよね、そこそこ太い幹を切って葉を出させてますが、よーく見ると2回もそれやってるのが分かります。


解体して、安く1本づつ販売する事に何の疑問や不満はないんですが、せめて名称ぐらいはちゃんとしろや!と声を大にして言いたいです。
まぁKīに限らず最近はロウルが属するプリチャーディアヤシでもない物をそう謳って販売していても何の問題にもならない業界ですからねぇ。
自浄化を期待するだけムダですかね…


さて、今回の作業を終えてシンボル的な1本仕立ての物が1番目を引く物になるかと思いきや、この3本仕立ての鉢の方が格好良くて気に入ってしまいました。

この3本仕立てに使った鉢は10号ロング鉢なんですが、小さく見えるかもですね。

この3本は今回バラした株の中で特に根量が少なかったので、10号鉢で3本植えましたが、もっと根量が多かったら10号でも狭かったと思います。


それを考えると直径30cmあるとは言え、10号鉢に10本以上も植えるってけっこう無茶苦茶だと思いませんか?

今回実際に解体してみたら大きな株の方が根量少なかったのですが、ではその根量が少ない株にこれこら根が増えるかと言えば他の根がかなり複雑に絡み合う状態でスペースもないとなると新しいが次々出るのかはかなり疑問です。


しかし葉は沢山あり、葉も大きいですから蒸散量は多いのでしょう。

そんな状態で設置したら暫く置きっぱなしになる観葉植物レンタルや、一般のお家でも普通の水やりしかされてない方だと、そりゃ水分不足で痛みますよ。

経験則で書きますが、Kīや他のカラーリーフのティもみんなかなり水吸います。

冬の暖房なしの部屋でも腰水管理してて、どんどん吸います。


私も今回部屋から外に出し、今回の作業するまでの短い間に水不足にさせてしまい、けっこう葉を黄色くさせてしまいました。。。


Kīをお育ての皆さま、お水はガッツリあげましょうね〜


  お家ハワイ化計画〜

まぁネガティブな事ばかり書いていても仕方ないので、楽しくなる事も書いていきましょう!


Kīはハワイでは魔除けとされ、古くからのお宅なんかには玄関先に植えたりされてると言います。

NHKの番組でハワイで結婚され移住された日本人女性の暮らしを紹介しているのを見ましたが、実際お宅の周りは沢山の植物で囲まれており立派なKīも植えてあり、料理なんかで使う際に葉を取っていましたね。


その女性の方はフラをされており、他にも色々ハワイ文化を大切にされてる方でやっぱりハワイ文化とKīは切っても切れない重要な植物であると言えると思います。


これまでも何度も書いて来ましたが、お家ハワイ化計画に必要なのはヤシじゃありません!

ハイビスカスもプルメリアもモンステラもなくても良いんです。

1番手っ取り早くて簡単なのはこのKīを沢山置く事だと私は今回改めて思いました!

この写真、風が強いタイミングだったので葉が暴れてます😅


どうですか、安売り建売住宅でも玄関前にこれだけKīやティを置けばハワイじゃないですか〜?


お庭の方にはこれからハイビスカスやらピカケが咲いてくれて、玄関周りにこれだけKīがあればまだ当分ハワイに行かなくても(行かなくても)頑張れると思うんです、はい。


あとはやっぱりですね、ハワイアンカフェやハワイアン雑貨の経営の皆さん、是非お店にこのKīの一鉢を置いてやってくださいませ〜