明日は束の間のお休み。
今週は、忙しかった。
日曜日にはまた出勤、イベントだぁ。
子どもたちは夏休みですね。
給食がなくなるので、たくさんのワーキングマザーが悲鳴をあげている。お弁当を作らざるを得ないからだ。夏休みなんてなくなれという声も聞く。
私も一応、料理下手なワーキングマザーだったから、夏休みの弁当作りは正直言って負担だった。
でも夏休みをなくせというのは解せない。
つまり、子どもが家にいては嫌だと?
愚痴のようになってしまうが、小学生時代、夏休みになると母が鬼のような顔をして毎日ソーメンばかり作っていたのを思い出す。
「夏休みなんてなくなればいいのに!」
「早く学校が始まって、給食にならないかな」
怒って言うので、私は家にいてはいけないんだなあと子ども心に思った。ソーメンと言っても、本当に麺だけ。なんのトッピングもない。文句を言われながら、砂を噛む思いで食べていた。
兄は毎年、滋賀県の母の実家に送られていた。あわよくば、妹の私も送り込みたかったようだが、祖母は一夏で悲鳴を上げた。
祖母の気持ちも今となってはわかる。静かに60代を過ごしているのに、やかましい兄妹を長期預かるのは大変だっただろう。兄だけならおとなしいので、妹の私は一夏で却下された。
そうすると、どうしても子どもを見たくない母は翌年、私を大阪の伯父宅に無理やり行かせた。ここは同年代のいとこたちがいるからいいだろうとの算段だったようだが、伯母はこどもたちに習い事をたくさんさせていたから、昼間不在。私はまだ習い事をさせてもらえない幼い従兄弟の子守り役となった。これはかなり苦痛だったので、もう行きたくないと母に訴えた。
すると、都心に住む叔母の家に行かされた。叔母は子どもがいないからいいだろうと、母が私を押し付けたのだ。
叔母はそんなに子ども好きなわけでもないのでやはり迷惑だったようだ。でも押しの強い母には逆らえず、叔母は私を預かったものの、窓ガラスふきなどをさせられていた。映画に連れていってくれたことがあったが、なんと「ある愛の歌」の字幕バージョン。4年生の私に外国のラブロマンスは面白くもなんともなかった。強いて言えば
私は字幕を読めるんだなあと知ったことくらいだ。叔母は子ども向けの映画で私を楽しませるのでなく、自分の見たい全く子ども向きでない映画に、一人では行きにくいからと私を連れていったのだろう。四年生の私はベッドシーンなんて気持ち悪いだけだった。
つまり、親戚へのたらい回しをされ、それでも数日のことだったから、結局は自宅で美味しくもないソーメンを食べる羽目になるのだった。
母も自宅で洋裁の仕事をしていたから忙しかったのだと思う。でも、憎々しげに給食がないことで文句を言われるのは敵わなかった。
自分は家にいたら嫌がられる、と子どもに思わせてはいけないと思う。
でも、今や多くのワーキングマザーが給食がないことで文句を言っている。夏休みなんてなくなれ、と。
政府は子育て支援と言いながら、母親たちの負担軽減のほうばかり向いて、こどもたちの気持ちをわかっていない。
文句を言っているおかあさんたち、いつかしっぺ返し来ます。
子どもだってそんな親と一緒にいたくなくなるのだ。それに気付くのはこどもが思春期に入ってからでしょう。
年取って寂しくなっても子どもは寄り付かなくなります。だって楽しい思い出が夏休みになかったのだから。家にいたって文句を言われるのだから。ま、逆に子離れできない人達もいますので、両極端ですね。
娘の学童は基本的に3年生までだったが、4年生になっても来ていいというふうに変わった。
つまり、行っても行かなくてもいいとなったら…多くの子どもは行きません。子どもだって高学年にもなったら、いつも大人の監視下に置かれるのは嫌なのです。しかし、親に逆らえない子達は行きます。
6年生まで学童って…発達段階から考えるとどうなんでしょうか。親が心配なのはわかりますけれど。そりゃ、子どもたちだけで遊んでりゃ、良からぬことも色々やってくれますよ。心配なのはわかるんだけど、いつもいつも大人の監視下にいて、自主性は育つのでしょうか。
欧米じゃ、こどもだけで留守番させるとネグレクトとして通報されるそうです。でも、欧米は長いバカンスがあり、親も休めるのです。だから比較になりません。
アメリカなんかだとサマースクールと言って自然体験のできるプログラムがたくさんあるとか。まあ、それだって大人の監視下と言えばそうだけど、日常を離れて楽しめるサマーキャンプなら子どもたちだって楽しいんじゃないかなあ。
でも、今の政治形態は国民が選挙で選んだ人達で決められてるわけだから、国民の選択なんですよね。
ネットニュースを見ていると夏休みなんていらないという声があまりに多く、自分の子ども時代を思い出して悲しくなるんだなあ。
もっと子ども目線で考えようよ。そして、夏休みなんていらない、と思ったとしてと子どもの前では絶対に言わないで。
トラウマですから、本当に。