ニュースなどで「危険な暑さなので不要不急な外出はお控えください」と言われてもピンと来ていなかった私。


つい二年前まで、どんなに暑くても外に出ることが多かった。環境整備などもあるし、それこそ家の草むしりはサボっても職場ではサボるわけにいかない。首にアイスノン巻いて、汗だくになっていたのはついこの間のことだ。


しかし、今日の都心の暑さと言ったら…まさにコンクリートジャングルの灼熱の暑さ。日射しも強いし、地面からの照り返しも強い。それでも結構な人出でした。ふだん、自転車族の私は帽子も日傘も持っていない。


9月に友達が上京してくるので、6人で集まることになっており、適当な広さでゆったりランチできそうなお店の下調べなのである。


今日のために、昨日外出せずに寝たきりになり、体力を温存しておいた…はずだった。二軒、三軒と廻るうちに私は汗が吹き出し、歩くのもヨレヨレ。でも私の歩くのが遅いのは季節問わず、いつものこと。ほら、股関節がズレてるもんだから、足を大きく踏み出すのが苦手なんですよね。


しかし、そういう問題じゃなくなってきた。

暑い。30年前に行ったインドより暑い。あの時は歩くことは少なく、車で移動していた。そしてその車のエアコンが壊れていて、窓を開けながらの走行。道路は舗装されていなかったからガタガタ道だ。あの時は暑いと言うより気持ち悪くなっていた。昼食後、例によってお腹を壊したが、食べ物のせいではなく、気持ち悪かったせいだと思う。車に乗っていながら熱中症とは情けない。エアコンが壊れていたのは仕方ないと思った。ここは日本じゃないんだもの。日本のように車がこわれず、電車が正確であることを望むなら、海外旅行なんてするものではないと割りきっていた。割りきっていたが、ひどく疲れ、食欲はガクンと落ちた。でも、グルメ旅行に来たのではないからそんなことで落胆はしない。


映画館に行ってもエアコンがなく、大きな扇風機が天井をグルグル回っているのを見たときは新鮮な気持ちさえ感じた。私は歴史的建造物を見るより、実際に人々の暮らしの中に入っていけるのが楽しかった。もっとも治安は悪かったから、ガイドさんがとてもいい人で、時間外の遊びにも付き合ってくれたからこそできた経験だ。


そんな私が、都心の暑さに参るなんて。

ホットヨガで暑さ慣れしてるんじゃなかったの?

いや、ホットヨガには紫外線ないから。


ランチを取ろうと言う友達に

「何も食べられない。かき氷しか食べたくない」

とわがままを言った。


某喫茶店の大きなかき氷、冷房のキンキンに効いた部屋で、私はやっと生き返った。ふだんの私はかき氷のように冷たいものは、頭が痛くなるので食べないのだが、今日は頭痛もせず、氷が体に染み入り、体温が下がっていくのを目が覚めるかのように味わった。今日はアイスクリームじゃだめ、かき氷が必要だったのだ。


本当はもう少し検討するために歩く予定だったが私には無理だった。


二軒目に訪れたイタリアンレストランは個室も取れる上にリーズナブルなのでそこを予約して終わった。しかし、9月も暑いであろう。日曜日は予約しても90分で出されてしまうから、その後、どこでお喋りを楽しんだものか。何しろ、もう何年も…10年近く会っていない友達が来るのだ。


喫茶店はどこも並ばないと入れず、6人並んで座るのはかなり難しいだろうな。


長居できる喫茶店って減ったなあ。

昭和とは大違いだ。


昔は良かった。ダベる喫茶店が多かった。今や都心においては希少価値なのである。お値段もランチと変わらないくらい高いが、あれは場所代なのだから仕方ない。


回転が悪いとお店は儲からない。居場所を見つけるのは大変な時代だ。


友達は私がヘロヘロなのをみて、早々に解散となったが、私はやるべきことがある。


一昨日、なんだか、ウィンドウズがダウンしてしまったため、ネットカフェに入れなかった。


木曜日にエッセイ講座なのに、下書きすらできていない。


一休みして涼しくなったら、自転車でネットカフェに行かなくては。


まだへばっているので、こんなときこそニンニク注射を打ちたいものである。