グリーン系の進化
連日、ハウスの出親株の手入れ。
今年は何故か、株の中心にカビが入ってしまう株が多く、たった一株しかない貴重な親株も数株枯れてしまいました。
順調に育っている株が急にそんな状態になるので、交配もためらいます。まあ、淘汰と考えてあきらめるしかありませんね。
さて、リアルグリーン系に特化して育種をされている内野智仁さんから経過報告がありました。智仁さんは内野レン子さんの息子さんです。
作品展示では一系統の展示でしたが、実はそのグリーン系を追っている過程でもう一つ興味深い系統が分離しているのでした。
それは、花弁の中央にグリーンの筋が入り花弁が切れるというもの。
これまでにない形質です!
この花は複数の花弁に緑筋が入っています。また、唇弁(イエローアイ)が2つになっていますね。
ご本人曰く、「萼に退化していく過程ではないか」とのこと。
その調整が難しく、交配を繰り返してその塩梅を見つけていきたいとのことでした。
でも、どうせだったら萼になった花も個人的には見てみたい!(笑)
萼の上に萼が重なるということは、バラのグリーンローズみたいになるのでしょうか?
また、その萼になった花を再び花弁に戻すことはできるのか?
一つの花から次々とイメージが膨らんでいきます。
ブリーズドプランタン
多弁で白地に緑筋入り。もうここまでは来ています!
次回の展示会ではさらに進化した花を見せていただきたいです!(笑)
ここまで来るのに約10年、特化することは育種にとって大事なことなんだなと改めて思います。