ありまひろこさんのパンジー
天気のいい日が続いていますので、パンジー・ビオラの生育も順調。あちこちから開花報告をいただいています。
そんな中、宮崎市のありまひろこさんからお招きをいただきました。
ありまさんは私の種子配布から咲いた1株から育種を始められた方。
そのワインカラーのパンジーは後に「ふたりでワインを」と名付けられることになるのですが、今思えばやはこのパンジーがありまさんをこちら側へ手招いたように思えてなりません。パンジー・ビオラがこの方の才能を見抜いたのですよ、きっと。
その有馬さんの圃場は、実はご自宅のお庭です。
庭いっぱいに苗が仕立てられています。
始めたころは、「ここは園芸店?」と怪訝そうに散歩の方が覗きこまれていたそうですが、現在は育種までには考えが及びませんが、「花好きの住人の方なんだろうな」と理解されたご様子。日々の成長が気になるような感じで通られているとのことでした(笑)。
育種はスペースや整備がないとできないと考えられていらっしゃる方もおられますがそんなことはなく、日当たりの良い場所が少しでもあれば大丈夫です。
有馬さんの主な系統は5㎝程度のパンジーサイズ。
3㎝程度のビオラが主流になった今、このサイズは貴重です。
花のテーマもきちんと定まっていて、それは「シックな大人のパンジー・ビオラ」。このテーマを決めることこそが、一番難しいかもしれません。
ふたりで映画を
代表作であり、デビュー作でもある‘ふたりでワイン’をから派生したもの。総天然色と記載されていた頃の映画の色のイメージです。
何か懐かしい色の世界!
今回はさらにそこから進化!なんと、「ふたりで映画を」のシリーズ化が始まりました(笑)。
ふたりで映画を~シャレード~(仮名)
暖かい色合いのローズラッフル。細かな説明は無粋、往年の映画のイメージです。
そして、今回とても感動したのがこの色合いの系統!
かつてこんなに暖かな花色を見たことがありません!ウォームカラーとはまさにこの色!
ふたりで映画を~ローマンズホリディ~(仮名)
この色合いから、もうこのタイトルしかありません!懐かしくて、切なくて、暖かな色合い。そして、そんなあの頃・・・。
画像では伝わりにくいので、是非実物をご覧いただきたい!来年2月の作品展で。
まさかのシリーズ化です。となると、最初の系統にもタイトルが必要とのことで、
ふたりで映画を~サウンドオブミュージック~(仮名)
「ウエストサイドストリー」と争いましたが、こちらに軍配が上がりました!(笑)
「花は人なり」と言われますが、それだけではこの世界は構築できません。
綿密な記録の積み重ねの結果なのです。
そして、ありまさんの世界はこれだけではありません。
黒頭巾
濃いローズパープル、この角々の花型が気になります(笑)。これからどうなるのか?
反転咲き
コウロギさんの「モンロースカート」以降、この花型を追及される方が多くなりました。ありまさんの反転咲きはこれ!
ほたる(仮名)
ローズブラックにブルーの点が1つ・・・。同様な個体が3つも出現しているのです。何故か点が1つだけ・・・。気になるよね~。
実はこの「気になるよね~」って言うのが、新たな形質の発見に繋がることが多いのです(笑)。
ありまさんの何か気になる世界、広がっていきま~す!(笑)