ののはなイエローとペティートゴールド
ちょっと前に、黄色で極々小輪の黄色のビオラが入ってきました。
あ、ののはなイエローだ、と思ったらそうではなくて‘ペティートゴールド’でした。
それにしても良く似ている。私でさえも間違ったくらい。
ののはなイエローが発売されてしばらくたったころ、数名の方から「もう似たようなものが出ていますよ。真似されて(盗まれて)いますよ」との情報は頂いていたのですが、確認するのは今回が初めて。この花だったんですね。
ちなみにこちらは‘ののはなイエロー’。
遠くから見たらこの2つ、全く区別がつきません。それくらい似ています。
由々しき事態かっ?!これは何としても比べなければなりません!
全体的な雰囲気は全く同じ(前:ペティートゴールド、後:ののはなイエロー)。
ところが、詳細にみていくと葉の形がペティートゴールドの方がやや丸みを帯びています。
株張りもののはなイエローが大きく広がるのに対してペティートゴールドはコンパクトです。
花の大きさにも違いが。ののはなイエローは約1.2cm、ペティートゴールドは約1cm。
花色はペティートゴールドは方が若干薄いようです。
ステム(花茎)もペティートゴールドの方がほっそりしています。
総合的に判断するとペティートゴールドは、ののはなイエローの選抜か、それを元に交配育成された品種と言えると思います。
で、個人的には「よくやった」と思います。
実はののはなイエローは私の中ではすでに完結した品種(つまり、もう手を加える必要がないと判断した品種)。そして、極々小輪の基準となった品種です。
この品種の前にこのような極々小輪はなかった。基準のないところに基準を作ったわけです。その基準を超えてさらに小さくなっているペティートゴールドは「よくやった」です。
自分で作った基準をなんで自分で超えられなかったか?認知された基準でも自ら壊していくくらいの意気込みを持て!ペティートゴールドはそう教えてくれました。
ですが、ですがです。個人育種で楽しむ分はいいけれど販売となったらやっぱり違う。「この程度いじったくらいでの販売はイカンやろう」そう思います。
だって、ののはなイエローとちょっと見たくらいでは判別がつかないんですから。育成者さえも見間違える、増してや他の方は判別はつかないでしょう。
交配に使うなとは言わないけれど、発売するからにはののはなイエローとは明らかに違うもの、判別できるものを出すべきです。(ここまでの選抜ができるなら、上弁をパープルにするぐらいは簡単でしょう)
特に生産販売をされる方は、人の品種に敬意を払うこと、自分自身にプライドを持つことを忘れてはいけません。
花は正直です。いくら頑張ってもその人の人格以上の花はできません。
売らんが為にのにコピーする、真似する。それはその程度の花。その程度の人格をみんなに知らしめるような行為。もっと別な高みを目指しましょうよ。
今回は勉強させてもらいました。私ももっと高みを目指します。
*一度公開したブログですが、思うところあって訂正しました。