ビオラ・アークライトルビー
銀燈花さんが、チルタンシードから種を買っていらっしゃるので、ビオラの種の購入をお願いしました。
昨日届いた種がこちら。
20年ほど前に初めて外国から買った種がこの会社。それから10年ぐらいは購入していたでしょうか。当時は、今ほど簡単に外国から買える時代ではなく、いろいろと手続きが面倒でした。
でも、その時に購入したビオラのアルベンシスが平成のビオラの極小輪、細弁(バニー、ラビット)もとになったのですから、分からないものです。
実はどうしても入手したかった種がありました。
それが、‘アークライトルビー’。
系統維持はしていたのですが、異動のごたごたで失ってしまったものです。
花はこんな感じ。暗めの赤にブロッチの小輪。
今見ると何てことない花ですが、この品種は現代のレッドブロッチのビオラの元となった品種です。
手元にサカタさん、タキイさんのカタログがあればビオラ(フルーノ、ビビ、ペニー)のページを見てください。
イエローは無地(クリーン)、ホワイトも無地、ところがレッドはブロッチ。あれっ?て思いませんか。普通この流れで行けばレッドも無地でしょう。ところがレッドはブロッチ。
すべての品種は過去の品種の上に成り立っています。そう、コルヌータハイブリッドの項で話しましたが、イエローはイエローパーフェクション(他にもあるがほとんど無地の品種)、ホワイトはホワイトパーフェクションにほぼ由来しています。
そして、かなりの昔からあるレッドのビオラの品種と言えばこのアークライトルビーしかないんです。
これは私の推測ですが、サカタさんの場合このように血が繋がっているんだと思います(すべてブロッチ)。
アークライトルビー ⇒ ルビーレッド ⇒ コスモレッド ⇒ フルーノ
フルーノはF1ですので、ルビーレッド、コスモあたりから数系統に分離させ、それぞれに固定化を進めたものを最良の組み合わせで親にしているのではないでしょうか?
現代のレッドと言えば、やはり見元さんの品種。素晴らしいレッド系の品種がいっぱいあります。
今秋から発売の‘紅ロンド’です。
深い赤で光の加減によってその深みが変化します。それにフリル!素晴らしい品種だと思います。
この品種にはブロッチがありません。と、言うことは違う品種が元になっているということですね。
日本でレッドのビオラはここまで発展しました。世界⑩探してもここまでの素晴らしいレッドのビオラはないでしょう。日本人素晴らしい、そして見元さん素晴らしい!
で、私はもう一度レッドのビオラのご先祖様と対峙したい。何か無性に会話をして見たい、そんな気持ちをずっと持ち続けていました。今秋、それがやっと叶います。
銀燈花さん、ありがとうございました。