明日バレンタインだから
ベタなイチャイチャをさせてみた
では、どぞっ
「明日だね~」
「ん?なにが?」
「なにが?ってあんた・・・」
カチカチとゆっくりPCのキーボーをうつ陽菜
一緒に入社して、同じ部署になってけっこう仲良しな存在のこの人は、明日のイベントにまったく興味がない様子
「バレンタインっ」
「あー」
あーってそれだけ?
「ほら、篠田部長とか意識してチラチラこっちを見てるよ」
「きもっ」
社内で1番かっこいい篠田部長の事を「きもっ」っと言えるのは陽菜だけだよ
けど、言っても許せるくらい陽菜は美人で可愛い
こんな美人なのに、まったく恋愛の話があがってこないのが、みーちゃんにとってはすごく不思議だった
「陽菜は誰かにあげるの?」
「え?んー・・・」
人差し指をぷっくり唇にあてた陽菜は何か考え事をしているよう
「え?いるの?だれ!だれ?」
「い、いないっ」
慌ててキーボードにむかう陽菜
でも、みーちゃん見ましたよ
大きなお耳が真っ赤かになってるのを
(ふーん、陽菜も恋してんだ。でも誰だろ。そんな噂聞いたこともないけど)
じっと陽菜を見つめてもこの疑問に答えてくれそうにない
そんな時に陽菜の携帯がふるえる
携帯を手にとる陽菜は「えっ」といいながら、急いで席を立っていった
うーん、怪しい
ばれないように陽菜の後を追うと1Fのロビーにたどり着く
そこに居たのは、こんな顔見たことがないくらい笑顔の陽菜と
陽菜よりは少し背の高い、高そうなスーツをきた人
(あ、あの人)
見た覚えがあるその人は、たしか一流企業で若きエースと呼ばれている人
で、なんでその人と陽菜が?
話声が聞こえる距離まで近づいてみた
「近くまで来たからさ、陽菜の顔が見たくなって」
「ふふ、陽菜もゆうちゃんに会いたかった」
胃もたれしそうなくらい甘い声をだしている陽菜
その陽菜の頭を優しくなでる“優ちゃん”っていう人
これは、どうみたって恋人ですよね?
みーちゃんわくわくしてきましたよ
「ねぇねぇ、ゆうちゃん」
「ん?」
「明日、逢える?」
「あはっ、毎日逢ってるじゃん」
「むー、明日は特別なの」
「え?・・・あー」
「明日、ゆうちゃんの好きな物いっぱい作って待ってるね」
「うん、早く帰れるように頑張るよ」
「うん、陽菜の為に頑張って。あ、あとね・・・他の子から・・・貰わないでね」
握ってるゆうちゃんの手をブンブンブンブン振る陽菜
言ってる事も、そのブンブンも可愛いぞ陽菜っ
そんな陽菜ににこにこ答える“ゆうちゃん”
「あはっ。大丈夫、貰えないし、貰わない」
いやいや、謙遜しちゃって、あんた
明日、何人の女性に「ごめんなさい」って言うのかね
そんな事思っていたら続きが聞こえてきましたよ
「特別な人が側にいてくれたら、毎日が特別な日になっちゃうね」
なんともまー、まぶしいくらいの笑顔で言い放ちました
陽菜も顔真っ赤にして、「もーゆうちゃん」なんて言いながら肩をポンポン叩いてる
ふん、“ゆうちゃん”は「特別な人」って言っただけで「陽菜が」って言った訳じゃないんだよ。
なんてひねくれてみたって、今の陽菜には通用しないだろう
それに、もうこの甘い二人をみて、みーちゃんおなかいっぱいです
どーぞ、明日も
甘い甘い1日を過ごして下さいね

