貨物船の中は、沢山の木材、食料、生活必需品などが積まれていた
燃料もたっぷりだ
後は、みんなを乗せて、目的地の無人島へ向かうだけだ
「才加・・・」
「あぁ」
みんな言わずとも、分かっていた
まだ、この場所に優子と田野がいない
「行くしか、ないよね?」
「・・・あぁ」
そんな時だった
「陽菜、ここに残ってゆうちゃんを待つ」
これまでじっと待っていた、にゃんにゃんの一言
「にゃんにゃん」
「たかみな達は先に行って。陽菜、ゆうちゃんと行く」
「ニャロ、そんな事言っても」
「陽菜にはわかるの。きっと、ゆうちゃんに何かあった。陽菜だからわかるの」
「・・・それなら尚更、にゃんにゃん置いていける訳ないだろ」
「いいのっ!陽菜、ゆーちゃん待つの」
今まで見たことのない、にゃんにゃんの姿
駄々をこねる子供のように、「いやだ、いやだ」を繰り返す
にゃんにゃんだけに感じる優子への不安
にゃんにゃんと優子だけの、見えない絆なのか
「・・・・たかみな、すまん。私も残っていいか」
それまで黙って聞いていた才加
そしてこの人も
「篠田も残る。陽菜を頼むって優子に言われたからな」
他にも「自分も残りたい」と申し出る者が出た
彩なんか重症なくせに、泣きながら優子と田野を待ちたいと言い出した
私だって、優子と田野を待ちたい
ここから、みんなそろって脱出したいよ
けど、周りを見渡してみた
ここにいるのは、鍛え抜かれた部隊だけではない
小さな子供
仲良く寄り添う老夫婦
その眼はまだ安心できていない
「・・・わかった。才加、麻里子様、にゃんにゃんをお願いします。他のメンバーは出発だ」
「「「たかみなさん!」」」
「みんなっ!私達は、あの人達を、守ろう」
ハッとした部隊のメンバーは、周りを見渡すと、諦めたように「わかりました」と返事をした。
優子と田野
そして、才加、麻里子様、にゃんにゃん
目的地を前にして、離れ離れになるメンバー
誰もが感じているもどかしさ
けど、私達は決めたはずだ
前へ進もうと

