2年の教室へ向かう階段からすごい列の人達
さすが人気メンバーだなぁ、なんて思ってると、握手を終えた人の中に
頭を抱えながらブツブツ、ブツブツ唸ってる人とすれ違う


「うそだろーが・・・うそだろーが・・・ハステー。ワステー。」
ついには叫び出して、外に飛び出して行く人


ま、まずい。これは・・・

急いで飛び込んだ教室で見た光景は


「みえた!」

正面に立つ人の、頭に手を置いて、ニコッと微笑むトリゴヤさん



「ト、トリゴヤさん!」
「んー?」
「今日は、握手会です!頭じゃなくて、握手をして下さい」
「握手?」
「はい、手と手で、握手です!」
「んー、わかったー」


天然って言葉では片づけられないくらい・・・おバカちゃんですね




あと2か所
最後の気力をふりしぼり、サドさんがいる教室へ


さすがに人がいっぱいですね
でも、みんな満足そうな顔はしてませんね。何故?


はい・・・その訳がわかりました


「サドさん・・・」
「あ?」
「今日は握手会です」
「知ってる」
「じゃあ、握手して下さい。ファーから手を出して」


私が見た光景は、いつものようにファーに両手を入れ、目の前に立つ人を睨んだ後、『終わったんだから出てけ』と、言葉には出さず顎を使って追い出すサドさんの姿
気の毒すぎる・・・こんなんじゃ気の毒すぎだわ!


「優子さんのマジに、付き合うんじゃなかったですか?」
「優子さんのマジ・・・」


ほんと、サドさんって『マジ』って言葉に弱い
それと、どんだけ優子さん好きなのよ
その優子さんが『マジ』でやってるのか、まだ行ってないからわかんないんだけどね


「わかった。マジでやる」


ほらね、サドさんって単純で可愛い~


「じゃあ、頑張って下さいね『マジ』で」


コクリとうなずくサドさん
サドさんって、案外ちょろい
なんて、ウキウキしながら最後の教室へ向かう



「うわー、すごい列だな」


さすがラッパッパ部長
他のメンバーとは明らかに数が違う
こりゃーさばくの大変だろうなって思ったけどさ
・・・進むのが遅い?いや、遅いどころか全然さばけてないじゃん!


音楽室の中からは楽しそうな声はするけど
そう思って中をのぞけば
トランプゲーム中の優子さん


・・・

・・・・・・・


「おっしゃー、あたしの勝ちだ。よし、次の奴!ここに座れ」


・・・優子さん?
こんな握手会の仕方じゃ、何日かかると思ってるんですか?

はぁ・・・と深いため息をつきながら


「優子さん、真面目にやって下さいよ」と言うと

「え?マジだよ」
なんて決め台詞


・・・んなの、通じるかーーーー


「これのどこがマジですか!こんなんじゃ時間がいくらあっても足りません。ちゃんとして下さい!卒業できなくてもいいんですか!?」


興奮して、ついつい怒鳴ってしまったら


「えーーん、生徒会長があたしをいじめるよー」

なんて泣きまねをしやがった

おいおい、そんな泣きまね、誰にも通用しな・・・・



どかどかどかどかっ
バンっ


「優子さん!大丈夫ですか!!??」


通じた奴・・・いたよ・・・



激しくドアを開け、入ってきたサドさんをみて、ガクリと肩をおとす


「お、サド。あのな、生徒会長があたしをいじめるんだよ」
「・・・っ、てめー」



あのさ・・・ちょっと考えてみてぇ?
天下のラッパッパが、しかも部長さんがだよ?
ただの生徒会長にいじめられると思ってる?


あー・・・もうだめだ・・・
チームホルモン全然役にたたねーし
もー・・・無理だ・・・


生徒会長の座も
尺もいらないから


私に平和な時間を返してくださーーい