決別
「子供が口を挟むな」ユウジは周囲の大人達の差別的な扱いが嫌だった。
どんなに反発してみても、親元から独立しない限り認められることはない。
そんな反抗心から中学卒業後は、夜学に通いながら、社会に出て働く道を選んだ。
中卒で何の社会経験もないユウジの就職先は限られたものでしかない。そのなかでユウジが選んだ就職先は、建設現場の内装を請け負う、半数以上が社長の親族で固められた、とても小さな会社だった。
慰安旅行
就職後一年が経過した頃、取り引き関係各社合同の慰安旅行が企画された。
バスを貸し切って、浜名湖で潮干狩りに出向くらしい。
バスに乗って、ふと見ると、サロンタイプの大型バスのサロン席に子供達がまとめられている様子。
「ユウジ君後ろの真ん中の席で・・」
子供扱いかよーっ、会社の仲間として認められていない疎外感は感じるが、ここは新人らしく、社長婦人の副社長に勧められるまま、サロン席に座る。
暫くして、子供達と打ち解けてくると、なにやら落ち着きがない、ヤンチャな少女が二人、ユウジの両隣に席を替えてきた。
「何年生?」
「あたしは5年でユアは4年生」
「キミの名前は?」
「マイっていうの」
「ユアとマイか?僕はユウジ」
マイはちょっとだけ賢いのか、雄弁に語るタイプだ。ユアはというと、この間終始、僕の髪を引っ張ったり、殴ってきたりで、言葉の自己表現が出来ないタイプのようだ。
ユアの暴力は、マイの雄弁さに嫉妬しているのか、周囲の大人達の疎外感から来るものなのか、まだ判断出来ないが、僕に何かを伝えたくても、伝わらない苛立ちのようなものを感じる。
ユアの暴力に辛抱強く耐えながら、けっしてユアを子供扱いしないで接していると、次第に心を開くようになってきた。
恋愛ごっこ
「ユウジ彼女はいるの?」唐突に聞いてきた。
遊んでる女は何人かいたが、彼女と呼べる存在はいないので、正直に応えた。
「いないよ、ユアは?」この瞬間、ユアの目付きが変わった。
少女のあどけない目から、明らかにそれとわかる、正に女の目に変貌したのだ。
「ユアもいないよ」絡みついた左腕をひきよせる。
ユアの熱い眼差しに、堪えきれなくなった僕は、マイに逃げた。
「マイは?」
「あたしもいないよ」こちらも絡みついた右腕をひきよせる。
もう逃げ場はない。心の動揺を隠す為、僕は話題を変えることにした。
「マイは今日1人で来たの?」子供扱いが嫌で、あり得ないと思いつつ、こんな質問をしてみた。
首を横に振ってマイは「あれがお母さん」と指差す。その人物とは、先にふれた社長婦人だ。
ということは、社長の娘なのか。
動揺を隠す為に変えた話題で更に動揺してしまう。
今度はユアに逃げることにして「ユアは?」
「あれがのパパ」ユアが示したのは、社長の妹のご主人で、何回か一緒に仕事をした、会社の先輩だった。
もう、どうにでもしてくれ、といった気分だ。
いたずら
その後暫くはユア、マイ、ユウジと、他の子供達も交えて呑気な雑談会が始まった。
談笑の笑い声が響くなか、密かないたずらが開始される。
なんの前触れもなく、ユアが僕の膝にそっと手を触れたのだ。ユアを見ると素知らぬ顔で、談笑に参加しているようす。
だが、触れた手から「わたしを見て!」という気持ちが、言葉にするよりも雄弁に伝わってくるのだ。
僕の両腕は左右から絡みとられているので、抗うことも出来ず、ただ身を任せるのみだ。どうにもならない、もどかしさと、誰かに見られたら?という不安な気持ちが相まって、僕の中心が意に反して反応してしまう。
ユアにバレまいと焦れば焦るほど反応が・・・
僕の焦りを感じたのか、ユアが下から、いたずらっぽい笑顔で微笑んでくる。
ユアは確実に男と女の秘め事と、男のそこが変化する事を知っているのだ。
次回に続く
「子供が口を挟むな」ユウジは周囲の大人達の差別的な扱いが嫌だった。
どんなに反発してみても、親元から独立しない限り認められることはない。
そんな反抗心から中学卒業後は、夜学に通いながら、社会に出て働く道を選んだ。
中卒で何の社会経験もないユウジの就職先は限られたものでしかない。そのなかでユウジが選んだ就職先は、建設現場の内装を請け負う、半数以上が社長の親族で固められた、とても小さな会社だった。
慰安旅行
就職後一年が経過した頃、取り引き関係各社合同の慰安旅行が企画された。
バスを貸し切って、浜名湖で潮干狩りに出向くらしい。
バスに乗って、ふと見ると、サロンタイプの大型バスのサロン席に子供達がまとめられている様子。
「ユウジ君後ろの真ん中の席で・・」
子供扱いかよーっ、会社の仲間として認められていない疎外感は感じるが、ここは新人らしく、社長婦人の副社長に勧められるまま、サロン席に座る。
暫くして、子供達と打ち解けてくると、なにやら落ち着きがない、ヤンチャな少女が二人、ユウジの両隣に席を替えてきた。
「何年生?」
「あたしは5年でユアは4年生」
「キミの名前は?」
「マイっていうの」
「ユアとマイか?僕はユウジ」
マイはちょっとだけ賢いのか、雄弁に語るタイプだ。ユアはというと、この間終始、僕の髪を引っ張ったり、殴ってきたりで、言葉の自己表現が出来ないタイプのようだ。
ユアの暴力は、マイの雄弁さに嫉妬しているのか、周囲の大人達の疎外感から来るものなのか、まだ判断出来ないが、僕に何かを伝えたくても、伝わらない苛立ちのようなものを感じる。
ユアの暴力に辛抱強く耐えながら、けっしてユアを子供扱いしないで接していると、次第に心を開くようになってきた。
恋愛ごっこ
「ユウジ彼女はいるの?」唐突に聞いてきた。
遊んでる女は何人かいたが、彼女と呼べる存在はいないので、正直に応えた。
「いないよ、ユアは?」この瞬間、ユアの目付きが変わった。
少女のあどけない目から、明らかにそれとわかる、正に女の目に変貌したのだ。
「ユアもいないよ」絡みついた左腕をひきよせる。
ユアの熱い眼差しに、堪えきれなくなった僕は、マイに逃げた。
「マイは?」
「あたしもいないよ」こちらも絡みついた右腕をひきよせる。
もう逃げ場はない。心の動揺を隠す為、僕は話題を変えることにした。
「マイは今日1人で来たの?」子供扱いが嫌で、あり得ないと思いつつ、こんな質問をしてみた。
首を横に振ってマイは「あれがお母さん」と指差す。その人物とは、先にふれた社長婦人だ。
ということは、社長の娘なのか。
動揺を隠す為に変えた話題で更に動揺してしまう。
今度はユアに逃げることにして「ユアは?」
「あれがのパパ」ユアが示したのは、社長の妹のご主人で、何回か一緒に仕事をした、会社の先輩だった。
もう、どうにでもしてくれ、といった気分だ。
いたずら
その後暫くはユア、マイ、ユウジと、他の子供達も交えて呑気な雑談会が始まった。
談笑の笑い声が響くなか、密かないたずらが開始される。
なんの前触れもなく、ユアが僕の膝にそっと手を触れたのだ。ユアを見ると素知らぬ顔で、談笑に参加しているようす。
だが、触れた手から「わたしを見て!」という気持ちが、言葉にするよりも雄弁に伝わってくるのだ。
僕の両腕は左右から絡みとられているので、抗うことも出来ず、ただ身を任せるのみだ。どうにもならない、もどかしさと、誰かに見られたら?という不安な気持ちが相まって、僕の中心が意に反して反応してしまう。
ユアにバレまいと焦れば焦るほど反応が・・・
僕の焦りを感じたのか、ユアが下から、いたずらっぽい笑顔で微笑んでくる。
ユアは確実に男と女の秘め事と、男のそこが変化する事を知っているのだ。
次回に続く