オフシーズンでも内外の観光客で賑わう旧軽井沢銀座のロータリーから
三笠通りに向かう手前に小さなゴルフ橋を渡ると、さっきまでの人々の雑踏が嘘のようにひっそりとした、軽井沢らしい木立が続くゴルフ場通り
両サイドに300坪以上の高級別荘が立ち並ぶ この旧軽井沢エリアを進むと、
ホームページすら存在しない知る人ぞ知る閉鎖的ゴルフ場があります。
普段はプレーする人などほとんどいない。
長野県にありながら、小金井CC、よみうりGCに続く日本で3番目に高額な会員権。
大正8年開場で日本で4番目に出来たゴルフ場で、大正12年には摂政官だった昭和天皇もプレーしています。
そんなプライベート倶楽部だとは知らずに
40年前にここを父の車で通った時、
誰もいないひっそりとしたコースを眺めながら当時まだ木造だった質素なクラブハウス
フェアウェイやグリーン あまりの景色の美しさに感激して
ゴルフなどやったことないくせに
「いいな!ゴルフやりたいな~」と呟くと
父が「ちょっと交渉してくる」
何でも願いを叶えてくれてた父が
数分後ガッカリしながら帰ってきた。
後年、この倶楽部の存在を知るにつけ、笑い話のような思い出です。
部外者を寄せ付けない雰囲気で
旧軽井沢に訪れる度に、何度となく羨望の眼差しで横を通り過ぎてきた。
いつかここでプレーできたら…
という、長年の夢が叶い
ついに
この日はプレーヤーとして入場できました。
40年前の記憶とともに高揚する気持ち
山の色、舗道の落葉、雨の風情
目にふれるものが何かにつけて初冬の佇まいを色濃くしていくような。
何年経っても
避暑地の季節の訪れは敏感です。
三笠通りや、鹿島ノ森から雲場池にかけての道は、いちばん軽井沢らしい雰囲気があって訪れる度にいつも通るのですが、
その理由のひとつに旧軽井沢ゴルフ倶楽部があるのはもちろんでした。
記憶の中の木造のクラブハウスは、今はなく
20年くらい前にコースの大改造とともに新しく建て替えられたらしいです。
ようやくラウンドできて感謝です。
冷たい雨の恵まれないコンディションでのラウンドでしたが、スコアは46-45
キャディさんとコースの思い出を語らいながら
のんびり浸るようなラウンドになりました。
とても貴重な時間で、まるで自分が主人公になった気持ちで夢のような数時間を過ごさせてもらえました。