300Bシングルアンプの改造 | スピーカーと真空管アンプの製作

スピーカーと真空管アンプの製作

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トランスドライブのシングルアンプだが、低高域の再生に不満が生じたのでCR結合に変更する事にした。
今まで初段管に愛用していた6SL7の在庫が底を尽いたので今回は12AX7を使用する。12AX7は6SL7の改良型と聞いて居るが形がミニチュア管なので見栄えがしないと思って居た。
12AX7をSRPP接続で使用する事にしたが実はプレート負荷に使用する抵抗器の在庫が無かったので採用する事にした。
SRPPを正確に動作させるのは面倒で負荷抵抗とカソード抵抗で分圧した信号電圧を図面で云う上段のユニットに加える事が必要である。SRPPで動作した場合増幅度は増幅率に近づき歪みは相殺され出力インピーダンスは1/2になる。

今回の回路では次段がカソードフォロワー接続のため負荷抵抗が無限大になるからSRPPは成立しないことになるが特に問題となることは無いようだ。
6SL7をSRPPで使用した場合はヒーターカソード間の耐圧が90Vと低いので電圧配分に苦労するが、その点12AX7は楽である。
次段は6SN7をカソード・フォロワーで使用した。12AX7とは直結でつなぎオートバイアスで使用する。
出力段は300BのA級増幅で、グリッド電流は流れずに電圧のみで駆動出来ると云う事になっているが、自己バイアスではフィラメントがプラスになっているだけでグリッドはゼロ電位だから電流は流れるのかも知れない?と云った適当な観点から電流容量の大きい6SN7のカソードフォロワーでドライブする事にした。
300BはNFBが無い場合DFが3程度になる。負荷抵抗値をあげればDFは上がるが出力や歪みがどうなるか分からない。NFBを掛けるとすれば数dB以下と思うが、今回は、負荷抵抗を3.5キロオームとしてNFBは掛けない事にした。
供給電圧をもう少し上げれば出力も上がるが取り敢えず5ワットもあれば我が家では充分である。