日本で登場したテトリス系ゲーム

1980年代

  • 1988年 12月22日 『テトリス』 ファミコン :BPSMSX2 版、PC-8801 版、PC-88VA 版、PC-9801 版、FM-77 版、FMR 版、X1 版およびX68000 版あり)
    販売本数約181万本。ステージモードのみ。持久モードはない。以後の『テトリス』系ゲームとは操作法やルールがだいぶ異なる。フィールドにブロックの断片が隙間だらけの状態で配置されたところ(レベルが上がれば上がるほど、その高さも上がるようになっている)からゲームが開始され、25ライン消すとステージクリアとなる。ステージをクリアすると、それまでのフィールドにあったブロックが一旦消去され、次のステージが始まる。得点はステージクリアするか、ブロックが上まで積み上がると精算される。ブロックが上まで積み上がってしまうとライフを1つ失い、ライフが全て無くなるとゲームオーバー。この「25ライン消すとステージクリア」となるシステムは、以後の『テトリス』系ゲームの一部に1つのモードとして搭載されている(ゲームボーイ版、『テトリス2+ボンブリス』、『スーパーテトリス3』、『テトリスDS』など)。ただ、ライフの存在の有無、得点の精算タイミング、計算方法にはバラつきがある。
    操作系は「十字キー の下を押すと回転、Aボタンで一瞬で落下+固定(現在のハードドロップに相当)」というもので、当時流行していたアーケード版とは大きく異なり、大ヒットはしたもののアーケード版に比べて評判が悪かった。
    これは国外で発売されたパソコン 版の『テトリス』の操作系にそのまま準拠したものと思われ(国内パソコン用の『テトリス』を販売していたのもファミコン版と同じBPSであった)、そしてアーケード版の操作系はセガが独自に構築したものであったため、仕方のなかったこととも言える。また、テトリミノの出現時の向きがランダムである。
  • 1988年 『テトリス』 アーケードセガ・システム16 基板):セガ・エンタープライゼス(現・セガ)
    持久モードのみ。2人同時プレイが可能だが、対戦ではなく持久モードを各プレイヤーが独立してプレイする。現在の『テトリス』系ゲームの操作法(レバーの下で徐々に落下、ボタンでテトリミノを回転)とルール(回転入れや、接地から固定までの遊び時間の存在)がここで確立し(ただし、本作ではテトリミノの回転ボタンは左回転のみの1種類であった)、多くのバージョンの雛形になっている。また、段差落ちを繰り返して時間的余裕を作りながらテトリミノを回転させるなどのテクニックも開発されていった。
    日本での流行の火付け役となったのはファミコン版ではなくこのアーケード版で、特に「セガテトリス」と呼ばれることも多い。当時のレベルとしては高い完成度のため、発売から20年近く経過しようとする2007年の現在もなお、レトロゲーム としてだけでなく、普通に稼動させているゲームセンターもよく見かけるロングランのモンスターソフト。
    当時は基板の生産が追いつかず、過去のSYSTEM16A 基板や、SYSTEM-E 基板、さらにはタイトー 系ロケーション専用として、異例のタイトー製基板への移植も行われ、様々なタイトルの基板がテトリスに改造された。タイトー版も数種類あり、グラフィックはセガ製システム16版と同じだが、操作性やBGMが若干異なる。
    電源投入時、および、テストモードに入ることによってに乱数の種が初期化されるため、テトリミノの出現順が常に同じになる(以後、1000テトリミノでループする)。これに気付いたマニアの中には、パターンをすべて覚え最適な置き方を極めるプレイ方法も見られた(いわゆる電源パターン を覚えること)。10個、40個目で全消しを行うパターンが有名で、こうした事により100ライン台でのカウンターストップ なども実現された。
    セガの基板のものはデモの説明でブロックが積みあがってゲームオーバーになった数秒後に1Pスタートボタンを押していると、その画面のまま変わらなくなってしまう。しかし、一旦ゲームを開始すれば正常に戻る。
    基板の動作クロックを変更し、全体の速度を1.5倍速などに高速化したものが一部ロケーションで稼動していた。これはマニアが改造したもので正規品ではない。ボタン1つでは操作が間に合わないため、本来は不要である2つ目、3つ目の回転ボタンを接続し、同時に押すことにより高速にブロックを回転させるよう工夫がされていたこともある。
  • 1989年 6月14日 『テトリス』 ゲームボーイ :任天堂
    販売本数約424万本で、ゲームボーイ用ソフト単体の史上売上とパズルゲームとしての売り上げ第1位。ゲームボーイ最初期の普及に大きく貢献した。通信ケーブルで接続により対戦が可能。対戦モードの搭載はテトリス史上初で、ラインを消すことで相手のブロックをせり上げる対戦のルールはここで確立した。通信対戦ではマリオルイージ が登場する。細部はファミコン版より米NES 版に近い。1人用モードは持久モードとステージモードを搭載。
    AタイプのBGMが「メヌエット 」(オリジナル)の初期バージョンと、「コロブチカ 」の後期バージョンが存在し、前者は希少価値が高い。なお、通信対戦の際の互換性に影響はない。
  • 1989年 『フラッシュポイント 』 アーケード(セガ・システム16基板):セガ
    「セガテトリス」第2弾。ステージクリア型に変更されたが、BPS版とは異なり、ある一定の形状にブロックが積み上がった状態からステージが始まり、点滅するブロック(フラッシュポイント)を全て消すことがステージクリアの条件である。

1990年代

  • 1990年ブロクシード 』 アーケード(セガ・システム18 基板):セガ
    「セガテトリス」第3弾。持久モードのルールに戻ったが、2人同時プレイの他に対戦モードが可能となった。対戦モードはゲームボーイ版の内容を踏襲。1人および2人同時プレイでは一定時間経過するとブロックが下から1段せり上がるようになり、プレイ後半では素早い操作が要求される。一方、新フューチャーとしてパワーブロックが登場、これを消すとプレイヤーの手助けとなるアイテムが使用できる。
  • 1991年 12月13日テトリス2+ボンブリス 』 ファミコン:BPS
    1人用モードは持久モードとステージモードの他に、時々下から灰色のブロックがせり上がってくるモードがある。開発はチュンソフト 、音楽はすぎやまこういち が担当した。「ボンブリス」のオリジナル問題が作成出来るコンストラクションモード付き。
  • 1992年 12月18日 『スーパーテトリス2+ボンブリス』 スーパーファミコン :BPS
  • 1993年 9月21日テトリスフラッシュ 』 ファミコン:任天堂
    テトリスの名は冠しているが、ルールが大幅に異なるため、実質的に別ゲームである。
  • 1993年12月24日テトリス武闘外伝 』 スーパーファミコン:BPS
    対戦に特化した作品。ブロックの取り合いや必殺技がある。必殺技の有無、連鎖モードの有無が選べる。
  • 1994年 1月21日 『スーパーテトリス2+ボンブリス 限定版』 スーパーファミコン:BPS
  • 1994年6月14日 『テトリスフラッシュ』 ゲームボーイ:BPS
  • 1994年7月8日 『テトリスフラッシュ』 スーパーファミコン:BPS
  • 1994年12月16日スーパーテトリス3 』 スーパーファミコン:BPS
    ステージモードと持久モード。「マジカリス」、「スパークリス」もプレイできる。新しさを取り入れつつも原点回帰的で、イメージとしてもファミコン版テトリスを意識したらしく、BGMの流用・アレンジが多い。
  • 1995年 8月25日Vテトリスバーチャルボーイ :BPS
  • 1995年 『テトリスプラス 』 アーケード:ジャレコ
    エンドレス型の他、ラインの消去を繰り返し、画面内を動くキャラクターを一番下まで下ろすとステージクリアとなるパズルモードを搭載。
  • 1996年 3月29日テトリスXプレイステーション ::BPS
    持久モードと多人数対戦モードのみだが、高レベルにおいての落下速度が上がっている。なお、多人数対戦モードはテトリス武闘外伝 のキャラクターが流用されている。
  • 1996年8月30日 『テトリスプラス』 セガサターン :ジャレコ
  • 1996年9月6日 『テトリスプラス』 プレイステーション:ジャレコ
  • 1996年12月27日 『テトリスプラス』 ゲームボーイ:ジャレコ
  • 1996年12月27日 『テトリスS』 セガサターン:BPS
  • 1997年テトリスプラス2 』 アーケード:ジャレコ
    キャラクターが触れると動けなくなる電撃と泡のトラップ、キャラクターが触れると即ゲームオーバーになるトゲのトラップがパズルモードに登場。テトリミノが回転するとき、地形に引っかかる場合は回転補正が行われる。ただし横方向のみに補正が行われるため壁登りはできない。
  • 1998年 10月21日 『テトリスDX』ゲームボーイ/ゲームボーイカラー :任天堂
    ゲームボーイカラー本体と同時発売。地形に引っかかる際の回転補正が特殊なため、それを利用して壁を登るという大道芸が可能。
    従来のゲームボーイ版に対し、画面をカラー化して視認性を向上し、テトリミノの横移動の速度が上がったため、操作性が大幅に改善されている。
  • 1998年11月13日テトリス64NINTENDO64 :アムテックス /セタ
    突然、巨大なピースが落ちてくるギガテトリス、周辺機器である心拍計 を用いたバイオテトリスというオリジナルモードを収録。
  • 1998年11月『マジカルテトリスチャレンジ featuring ミッキー 』アーケード:カプコン
    ディズニーミッキーマウス を起用したキャラクター 物。対戦に特化した作品。テトリミノが立った状態で出現するのが大きな特徴。
  • 1998年11月20日 『マジカルテトリスチャレンジ featuring ミッキー』NINTENDO64:カプコン
    アーケード版と同時開発された。
  • 1998年12月23日テトリス4Dドリームキャスト :BPS
    4人同時対戦プレイ可能。
  • 1998年 『テトリス ザ・グランドマスター 』 アーケード:アリカ /カプコン
    高難度がウリのテトリス。特に「TGM」と略称される。最高速時にブロックが出現した瞬間に一番下まで落下する「20G」の概念を取り入れる。この20Gを克服する為の回転補正が『テトリスDX』ぶりに復活(ただし補正ルールは異なり、地形を登る事は出来ない)。以降のシリーズ作品では更に高難度化が進んだ。
  • 1999年 1月7日 『ザ ネクスト テトリス』 プレイステーション:BPS
    連鎖消しの要素を加えられている。
  • 1999年3月18日 『マジカルテトリスチャレンジ featuring ミッキー』 プレイステーション:カプコン
    前述で示したライセンス元による「『テトリス』の商品化は1プラットフォームに1社」の方針により、「プレイステーション版『テトリス ザ・グランドマスター』を間接的に発売中止に追い込んだ」とよく言われるタイトル。
  • 1999年11月12日 『テトリスアドベンチャー すすめミッキーとなかまたち』ゲームボーイカラー:カプコン
    マジカルテトリスチャレンジと同様にミッキーマウス を起用しているが、内容はキャラクター達が出す問題を解く"詰めテトリス"。
  • 1999年12月16日 『ザ ネクスト テトリス デラックス』 プレイステーション:BPS
    『ザ ネクスト テトリス』と通常の『テトリス』が同時収録されたセット版。

2000年代

  • 2000年 7月19日SuperLite1500シリーズ ザ・テトリス』 プレイステーション:BPS/サクセス
  • 2000年8月10日テトリスwithカードキャプターさくら エターナルハート 』 プレイステーション:アリカ
    少女漫画・アニメ『カードキャプターさくら 』のキャラクターを起用。
    フィールド内にあらかじめ配置された光るプリズムミノを消すことが目的の面クリア型で、ゲーム性はセガの『フラッシュポイント 』に近い。一定条件でアイテムミノが降ってくる対戦モードも搭載。
  • 2000年11月23日 『セガテトリス』 アーケード、ドリームキャスト:セガ
    通称新セガテトリス
    「前ブロック固定→次ブロック出現までの待機時間の減少」(アーケードでは初)や、「スプリット(シングルの2回同時消し)」「ワン・ツー(シングル・ダブルの同時消し)」という独自のフィーチャーを導入。
  • 2001年テトリス ジ・アブソリュート ザ・グランドマスター2 』『テトリス ジ・アブソリュート ザ・グランドマスター2 PLUS』 アーケード:アリカ/彩京
    メーカーの予想を上回る売り上げを記録したため、導入店舗やユーザーへの還元として、販売されたほとんどの基板が『PLUS』に無償アップグレードされている。そのため、『PLUS』でないバージョンを見かけることはほとんどない。特に「TA」「TAP」と略称される。続編の『テトリス ザ・グランドマスター3 -Terror Instinct- 』が#ガイドライン の影響を受けてゲーム性が大きく変化しているため、続編発売後もこのバージョンを好むプレイヤーが多く、続編と並行稼動させているゲームセンター もある。
    前作『ザ・グランドマスター』より高速になるMASTERモード。初心者向け救済アイテムが出る、LV300で終了となるという違いがあるNORMALモード。そして広いフィールドを2人でプレーするDOUBLESモードを搭載。『PLUS』ではそれに加え、最初からMASTER後半の速度でブロックが振りそそぐTA.DEATHモード、下部よりブロックのせり上がりが起こるTGM+モードを追加で搭載された。
  • 2002年 3月21日ポケモンショックテトリスポケモンミニ :任天堂
    ペントミノ が登場、本体を叩くとピース左右反転、一度に4列以上揃えるとポケモンゲットなど独自のフィーチャーが加えられている。
  • 2002年4月18日 『テトリス』 ワンダースワンワンダースワンカラー 両対応:ヴァンガード
    ワンダースワンの縦画面モードでプレイする。国内では初の#ガイドライン 対応ゲーム。
  • 2002年4月26日テトリスワールドゲームボーイアドバンス :サクセス
    「世界初のガイドラインに対応したテトリス」の日本国内版。通常のテトリスのほか、複数のモードを搭載しているが、得点の概念がどのモードにも導入されていないうえ、インフィニティを導入していることから、プレイヤーの強い不評を受けている。
  • 2002年11月14日 『テトリスワールド』 Xboxサクセス
  • 2002年12月20日 『テトリスワールド』 ニンテンドーゲームキューブ :サクセス
  • 2003年 11月28日 『みんなのソフトシリーズ テトリス アドバンス』 ゲームボーイアドバンス:サクセス
    ゲームオーバーになるまで永遠に続くエンドレスモード、時間内にできるだけ得点を稼ぐタイムアタックモード、課題をクリアするチャレンジモードを搭載。チャレンジモードの課題を全てクリアすると、落下速度が20GのADVANCEモードが出現する。『TGM』シリーズ以外で初めて(隠しモードとして)20Gモードを搭載した作品だが、チャレンジモードの一部の課題のクリアが非常に困難であるためあまり知られていない。
  • 2003年12月18日SuperLite2000 パズル テトリス~キワメミチ~』 プレイステーション2 :サクセス
  • 2005年 3月テトリス ザ・グランドマスター3 -Terror Instinct- 』 アーケード:アリカ/タイトー
    特に「TI」と略称される。ゲーム開始時に従来の『TGM』の操作感に近いクラシックルールと、#ガイドライン に従ったワールドルールを選択できる。
    前作のNORMALモードに相当するEASY、MASTER、TA.DEATH相当のSHIRASEに加え、面クリア型のSAKURAモード(モード名は『テトリスwithカードキャプターさくら エターナルハート』に由来)が搭載された。また、基板に自分のデータを登録でき、段位認定が行われるようになった。
  • 2005年 12月テトリス ザ・グランドマスター エースXbox360 :AQインタラクティブ
    家庭用で完全な20Gを体験出来る初の作品。Xbox Live を使ったオンライン対戦や昇段審査などが可能になっている。
  • 2006年 4月27日テトリスDSニンテンドーDS任天堂
    6種類のモードを収録し、マリオなどの任天堂ゲームキャラクターが登場する。ワイヤレス通信で10人まで対戦可能、Wi-Fiコネクション対応。携帯機、及びテトリス ザ・グランドマスターシリーズ以外での初の20G搭載。
  • 2006年9月13日 『テトリス』 iPodエレクトロニック・アーツ
    ホールド機能未搭載、T-SpinでBack to Backを開始・維持することができないなど、他のガイドライン対応ゲームとは異なる点が多い。本作では回転補正を使うT-SpinがT-Spin扱いにならない。ゆえにT-Spinトリプルは本作には存在しない。
  • 2006年9月28日 『セガエイジス2500シリーズ Vol.28 テトリスコレクション』 プレイステーション2:セガ
    2006年版のルールに準拠した最新バージョン『テトリス:ニューセンチュリー』に加え、『テトリス(セガ・システム16 版・SYSTEM-E 版)』、『フラッシュポイント 』、『ブロクシード 』といったセガが過去に発売した『テトリス』系アーケードゲーム3作を、家庭用ゲーム機で初めて、なおかつ完全移植している(アーケードおよびドリームキャストで発売された『セガテトリス』は未収録)。
    ボーナスタイトルとして、お蔵入りとなったメガドライブ 版『テトリス』も収録。『テトリス:ニューセンチュリー』は、横移動の速度が他のガイドライン対応ゲームよりも速い(アーケード版テトリス、および『TGM』シリーズとほぼ同じ速さ)。T-Spinの判定方法はiPod版テトリスと同じであるためT-Spinトリプルは本作には存在しない。
  • 2007年 5月17日 ~同年10月22日テトリスオンライン 』(ベータ版) Microsoft Windowsテトリスオンライン・ジャパン
    2007年5月17日にテトリスオンライン・ジャパンが発表した最新タイトルで、一人用モード・コンピュータ対戦モード・オンライン対戦モードが存在する。同年6月にクローズドベータ版 のテストを行い、同年7月31日から10月22日までオープンベータ版のテストを行った。T-Spinトリプルは本作で復活。クローズドベータ版の時はキー配置の変更ができなかったが、オープンベータ版で変更可能になった。横移動の速度が遅いなど、操作性の面に関して不評の声が見られる。NEXTブロックの表示が2つしかない、ブロックの偏り補正が採用されていない、連続でラインを消すと攻撃力が上がる(RENと呼ばれる)など、他のガイドライン対応ゲームとは異なる点もある。
  • 2007年7月28日 『みんなのテトリス』 (その他のゲーム機):エポック社
    従来のテレビゲーム と異なり、テレビのAV端子 に直接接続してプレイするスタイルを取っている。
  • 2007年10月23日 『テトリスオンライン』 Microsoft Windows:テトリスオンライン・ジャパン
    テトリスオンラインの正式バージョンだが、ゲームシステムは大きく異なる。基本プレイ料金が有料(一定期間は60分無料)で、NEXTブロック表示機能やホールド機能などは別に課金される。他にも追加料金を支払うことで操作性やゲームルールなどの変更ができる。ただし操作性やルール変更は自分にだけ適用される(課金していないプレイヤーには対戦モードであっても適用されない)。この課金システムは、NEXT表示やホールドなどの基本システムにも課金するという内容や、対戦では不公平が生じるといった不評の声が多く見られる。

ガイドライン

てとりす

ガイドラインに対応したテトリスの例

『テトリス』は、世に出た当初から様々な開発者により様々なプラットフォーム 向けに多くのバージョンが開発されているが、従来の『テトリス』における基本的なルール以外の部分(たとえば細かい操作感覚、テトリミノが回転するときのパターン等)の細かいチューニングは、すべて各々の開発者の創意工夫に委ねられていた。そのため、ソフトによっては操作感覚や細かいルールやアレンジされたルール、新機能が全く異なることが多々あった。

そこで、2002年BPS の社長であり、同社によって設立されたザ・テトリス・カンパニー の社長でもあるヘンク・ブラウアー・ロジャース によって、これらの細かい部分を統一するためのガイドラインが制定された。

この内容の多くは、ヘンク自身がデザインし、2002年 (米国では2001年 )に各プラットフォームで発売された『テトリスワールド 』のルールがベースとなっている。

このガイドラインの正式名称や詳細な内容は一般ユーザに公開されているわけではないが、一般に「ワールドルール」「TETRIS 2002 ガイドライン」「世界基準」などと呼ばれており、ゲームやメーカーによっても呼び方が異なっている。

このガイドラインが制定された後に世に出た『テトリス』では、おおむね以下のような共通の仕様を持っている(詳細は公開されていないが、ガイドラインの仕様が一部採用されていないゲームもあるため、必ずしも全て実装する必要はないと思われる)。

スーパーローテーション (Super Rotation)
テトリミノの回転方向に他のブロックや壁等があった場合、それに重ならないように状況に応じて回転軸が変化する。従来のテトリスでも似たような機能(一般的に「壁蹴り」と呼ばれている)を搭載しているものは多く存在したが、スーパーローテーションでは変化する条件がより複雑に決められており、場合によってはテトリミノを上によじ登らせるなどの強引な回転も可能である。
インフィニティ (Infinity)
国内では一般的に無限回転とも呼ばれている。テトリミノが接地した後の「遊び」の間、そのピースを回転し続けたり、横に移動したりしている限り永遠に固定されない。これはいくら回転しても形が変わらない四角形のテトリミノにも適用される。このシステムを世界で初めて搭載した『テトリスワールド 』では、ボタンを連打 せずに押し続けているだけで回転するので、事実上ボタンを押しっぱなしにするだけでゲームの進行を止めることができる。そのためこのシステムは、登場とともにプレイヤーの強い不評を買うこととなった。
ただし、プレイヤー同士の対戦形式のものや、アーケードゲーム ではゲームの性質上不都合があるため、ひとつのテトリミノあたりに使用できる回数に制限が設けられる。このほか、『セガエイジス2500 シリーズVol.28 テトリスコレクション 』内の『テトリス:ニューセンチュリー』など、インフィニティの回転数に制限を設けるなどの設定ができるものも存在する。
ホールド (Hold)
不要なテトリミノを1つだけキープしておくことができ、必要になったときにいつでも入れ替えて使うことができる。ただし使用した後は次のテトリミノが出てくるまでもう一度使用することができなくなる。但し、使用回数に制限がついたものもある。
最低3つのNEXTブロック表示
従来は1つだけ表示されていたNEXTブロック(次に落ちてくるテトリミノ)を最低でも3つ先まで表示する。ソフトによっては4つ先、6つ先まで表示されているものもある。逆に2つ先までしか表示しないものも存在する。
ゴーストブロック (Ghost Block)
テトリミノを操作中、そのまま下に落とした場合の着地位置を影のように表示する。オプションで非表示にすることのできる実装もある(影の表示の仕方や見た目はソフトによって異なる)。
ハードドロップ (Hard Drop)
方向キーの上を押すことで、テトリミノが一瞬で下まで落ちてすぐに固定される。
T-Spin
テトリミノをそのまま落としただけでは入らないような隙間に、テトリミノを落としてから回転させてうまくねじ込む通称「回転入れ」と呼ばれるテクニックを、T字形のテトリミノで行うことを指す。
回転入れ自体は初期の『テトリス』から存在するテクニックだが、ガイドライン上ではT-Spinのみが特別な扱いになっている。T-Spinをすると、T-Spinが成功した旨のエフェクトが表示がされ、ボーナス得点が入るなどの特典がある(ただし、T-Spinの判定方法はゲームによって異なり、得られる特典もゲームによって異なる。またT-Spinが採用されていないゲームもある)。
さらに、T-Spinと同時にラインを揃えると、「T-Spin Single (1列)」「T-Spin Double (2列)」となり通常よりも高い得点が得られる。スーパーローテーションの強引な回転法則を使い、3列同時にラインを揃える「T-Spin Triple」も存在する。また、ジー・モード 社製のタイトルでは特殊なT字型のテトリミノが出現し、これを使いT-Spinをするとボーナス得点がさらに上乗せされるという追加要素を採用している。
T-Spin Doubleの概略図
T-Spin Doubleの概略図
T-Spin Tripleの概略図
T-Spin Tripleの概略図
Back to Back
テトリス(ラインを一度に4列揃える)やT-Spinによるライン揃えを連続して行うとBack to Backとなり、通常よりも高い得点が得られる(採用されていないゲームや、T-SpinでBack to Backを開始・継続できないゲームもある)。
テトリミノの色、向き、回転法則の統一
テトリミノの各々の形に対応した色、落下時の向き、細かな回転法則が規定されている。
多くの日本製テトリスで採用された色と向き(通称セガテトリス色)
多くの日本製テトリスで採用された色と向き(通称セガ テトリス色)
ガイドラインで制定された色と向き
ガイドラインで制定された色と向き
  正方形 逆Z字 Z字 逆L字 L字 T字
セガテトリス 水色
ガイドライン 水色
下ボタンではテトリミノが固定しない
テトリミノが接地した後の「遊び」中、方向キーの下を押してもピースがすぐに固定されない。従来のテトリスは下キーですぐに固定されるものがほとんどだった。ただし、『テトリスDS 』と『セガエイジス2500シリーズ Vol.28 テトリスコレクション』内の『テトリス:ニューセンチュリー』では、一度テトリミノを着地させたあとにもう一度下ボタンを押すと、強制的に固定させることができる。
下ボタンでの落下速度が遅い
方向キーの下を押したときの落下速度が、ガイドライン制定前のゲームよりも遅くなっている。ゲームによっては、自然落下速度が速い状態で下ボタンを押すと一瞬で下に落とせるものも存在する。このルールはガイドライン制定直後のゲームの多くでは採用されていない。
テトリミノ固定後の空き時間がない
テトリミノが固定された瞬間に次のピースが落ちてくる。従来のテトリスは、固定後0.5秒程度のインターバルがあるものがほとんどだった。(採用されていないゲームもある)
テトリミノは画面外から出現する
新しいテトリミノは画面最上部よりも2段分外側から出現する。従来のテトリスは、画面に収まった範囲から出現するものが一般的であった。このルールはガイドライン制定直後のゲームの一部では採用されていない。
ゲームオーバーの条件
新しいテトリミノが出現したときに、既に置かれたブロックに重なっているとゲームオーバーになる。また、テトリミノを完全に画面外の場所(21段目かそれより上)に置いてもゲームオーバーになる。後者のゲームオーバー条件はガイドライン制定直後のゲームの多くでは採用されていない。
各レベルの速度の基準を統一
スタート時に落下する速度の最低をレベル1と定義する。スタート時にレベルの選択ができる場合は最高で15まで選択できるようにし、15からアップする場合は最高で20までとする(レベル20以上で20Gの状態になる)。レベルアップに必要な消去ライン数もレベルごとに定義されているが、ゲームによっては採用されていない。
テトリミノの種類の偏りを補正
出現するテトリミノが特定の種類に偏らずに均等になるよう、補正がかけられている。最初の7個は必ず7種類のテトリミノ全てがランダムな順番で均一に出現し、次の7個もランダムな順番で均一に出現する、という仕組みになっている。一部のゲームでは採用されていない。
※ このうち、ゴーストブロック、ハードドロップ、テトリミノの偏り補正などの一部のシステムは、ガイドラインの制定前に登場した『テトリス ザ・グランドマスター 』や『マジカルテトリスチャレンジ』などに採用されており、全てが必ずしもガイドライン制定と同時に生まれたわけではない。

これ以外にも、操作性(方向キーの横を押しっぱなしにしたときのテトリミノの移動速度、左右回転ボタンの配置など)や画面構成、独自の追加要素などあらゆる部分にザ・テトリス・カンパニーによる細かな監修が入る。

基本的に、これらのガイドラインや監修の指示に従わないとライセンスの許可が下りないため、『テトリス』として世に出すには、事実上必ずこれらに準拠・対応しなければならないことになる。

これらのガイドラインにより、一部の要素(例えばホールドやテトリミノの偏り補正)が『テトリス』のゲーム性や戦略性を深めるためにうまく機能している反面、今までに『テトリス』を制作してきた開発者による創意工夫の積み重ねを台無しにしかねないような仕様や要素も多く含まれている。さらに、

  • 左右を押しっぱなしにしたときの移動速度や下ボタンでの落下など、全体的に操作性が鈍く、素早い操作が困難。
  • 下ボタンではテトリミノの落下が非常に遅いうえにすぐに固定せず、その反面ハードドロップでは落下後すぐに固定するなど、ハードドロップの使用を大前提としたシステムになっている。また、新しいテトリミノが画面外から出現する(つまり、出現の瞬間に見えないので、そのままでは形状をすぐに認識できない)など、ゴーストブロックも同様に使用することが大前提となっている。
  • ハードドロップ後にテトリミノがすぐに固定され、直後に次のミノが出現するため、その出現の瞬間に誤ってハードドロップで落としてしまったり、あるテトリミノを狙っていた位置より横にずれた位置にハードドロップで落としてしまったりなど、操作性に悪い影響があり、単純な操作ミスを誘発しやすい。
  • テトリミノの色が従来親しまれていたものと全く異なる。
  • ガイドラインにおいて、L字・逆L字・T字型のテトリミノが上下逆さま(落下時の向き)になっていて、かえって操作しにくい。
  • ガイドライン制定前と制定後では、テトリミノの回転法則が全く異なっている。
  • 回転ボタンの配置が、これまで一般的だった配置とは左右対称である。
  • ホールドやT-Spinなどの複雑なシステムが追加されたため、テトリスの本来のわかりやすさや、有名なゲームであるがために説明が不要だったといった面が失われてしまっている。
  • T-Spin Tripleのような、極めてバグに近い仕様を利用したシステムが公式に採用されてしまっている。

のように、ゲームとして不自然な仕様や、ガイドライン未対応の旧式『テトリス』(なかでもセガシステム16 版、任天堂ゲームボーイ 版、アリカ の『テトリス ザ・グランドマスター 』シリーズなど、日本製の代表的なテトリス)に慣れ親しんでいた者にとっては、これらよりも大きく劣っている部分や違和感の強い部分、配慮の足りない部分などが多い。にもかかわらず、各タイトルが個別にガイドライン上のシステムを改善することは基本的に許されない。さらに、ベースとなっている『テトリスワールド』自体の完成度が非常に低く、各所で不評であったこともあり、ガイドラインの存在そのものを疑問視する声も決して少なくない。

特に、上記ガイドライン仕様のうちのインフィニティは、それが原因でゲームバランスを大きく破綻させてしまっている(難易度が極端に下がるために、ある程度テトリスに慣れたプレイヤーだといつまでもゲームオーバーにならない。それどころか、回転ボタンをただ押し続けているだけでゲームが進行しなくなる)。そのため、国内外のプレイヤーの一部から強い不評を受けている(しかし実際には、タイミングが極めてシビアではあるものの、セガテトリスでもこの無限回転は可能だった。テトリスDXでも低速であれば無限回転は可能であるため、古いテトリスにおいても何らかの手段で無限回転が可能である)。

追加ルール

ブロックの速度アップ

ルールが高度に学習されれば、プレイヤーは半永久的にゲームを続けることができると思われる(数学的にはテトリスはNP完全問題 のようである。有限時間内に終了するのではないかと考える研究者もいるが、未解決)。
実際の業務用ゲームとしては永久にゲームが続いては困るので、ゲームが長時間続くと、テトリミノの落下速度は次第に速くなってゆくという、ルールを用意している。
これにより、ゆっくりと思索を練りながら操作していては落下に追いつかなくなるため、瞬間的な判断が必要となってくる。ある程度の速度になれば、判断の誤りや操作ミスが増え、テトリミノが積み重なってしまい、必然的にゲームオーバーに繋がる。しかし、再びゲームを開始したときには、最初のゆっくりとした落下速度である。このことは、プレイヤーに再び挑戦する気を起こさせる効果があると思われる。

ブロックの速度単位

一般的に、1フレームで○ブロック分落ちる速度を○Gと表記される。たとえば、1秒で60フレームの描画が行われる場合、1秒に1ブロック落ちれば1/60G、0.5秒で1ブロック落ちるなら1/30Gである。
初代「セガテトリス」の最高速は1Gである。しかし、『テトリス ザ・グランドマスター』シリーズの空中移動出来る段階の最高速が5Gなのだが、そこからいきなり20G(高さ20ブロック分であるフィールドの最下段に1フレームで落ちるためこう表記される)に飛んでしまうため、この表記法には若干の疑問符がある。

ブロックの固定時間

さらに一部の実装では、ゲーム性を高めるために、テトリミノが着地してから固定されるまでに若干の「遊び 」時間が与えられている。
この追加ルールによって、テトリミノが着地してからでも、移動や回転といった操作を行うことができるようになる。これは、ゲームが長時間続きテトリミノの落下速度が非常に速くなった段階で大きな意味を持つようになる。「遊び」の時間内で的確に操作を行えば、意図した位置にテトリミノを配置でき、ゲームを続行できるのである。
大抵の実装では、テトリミノの落下速度が速くなっても、プレイヤーの操作によって左右に移動させる速度(通常1G)は速くならないため、落下速度が極端に上がれば、もはや左右の端に移動させきるまえに着地してしまうようになる。特に、ブロックが高く積みあがっている状態ではより早い段階でそうなってしまう。こうなると、意図通りに積む事はもはや不可能であってゲームは成り立たなくなってしまうように思えるが、ここでも「遊び」が意味を持つ。ブロックを中央付近に山のように積むことによって、まずブロックを「山」の「頂上」に一度着地させてから、「中腹」を下るように移動させつつ回転させ、目的の位置までテトリミノを導くことができる。このような高度なプレイ手法は、まるでテトリミノが斜面を転がっているように見えることから「転がし」という呼び名が広く用いられている。
ゲーム開発会社アリカ は、この「転がし」のゲーム性に着目し、テトリミノ落下速度を実質的に無限大(空中待機時間が0)となるまで加速させるという実装を『テトリス ザ・グランドマスター 』で行った(最初に「遊び」を取り入れたのはセガ の初代アーケード版であるが、それは落下速度にはあくまで上限が存在し、後の『テトリス』系ゲームもそれに追従した実装を行っていた)。落下速度が無限大となる状態においては、テトリミノは出現した瞬間に既に着地後の位置にあり、ブロックが空中を落ちてくるという過程は存在しない。空中の移動が一切出来ないため、プレイヤーは着地後の「遊び」の時間のみを用いてテトリミノの移動・回転を行う事となる。可能な操作が制約されることから、プレイヤーは通常の状態とはまた違った、よりテクニカルなテトリミノの積み方を要求される(なお、『テトリス ザ・グランドマスター』シリーズ内ではこの状態を「20G」と呼んでいる)。
『テトリス ジ・アブソリュート』以降の作品では、更に難易度を上げるため、
  • 転がせる時間を短くする
  • ブロックが固定されてから、次ブロック出現までの時間を速くする
  • ラインを消した時の消去アニメーションを速くする(=次ブロックの出現が速まる)
などの工夫が見られる。

ゲームクリアの概念を導入する

初代「セガテトリス」は完全なエンドレスゲームであった。しかし、これだとゲームセンター 側の収益が少なくなってしまい、問題になる。そこで、これ以降の作品にはエンドレスモードが導入されなくなった物が多い。
たとえば『テトリス ザ・グランドマスター』ではレベルが999になった時点で強制的にゲーム終了となってしまう。しかしこれにより、ブロック消去や強制落下時に入る得点ではなく、レベル999への到達時間を競うとする新たなゲームの目標が誕生する事となり、「動作を最適化し、スピードを上げる」という更なる意欲をプレイヤーに与える事となった。
このように、テトリスはパジトノフの考えた段階に追加ルールによるさらなる段階も加えることで「慣れれば慣れるほど新たな思考の段階に進み、より長く続けることができるようになる」という非常に優れたルール構築がなされている。

テトリス・ハイ

『テトリス』に慣れ、瞬間的な判断・操作を数多くこなすようになると、次第に思考が自動化されてくる。ゲームが進みテトリミノはもはや目にも留まらぬ速度で落下してくるのであるが、何十分でも何時間でもゲームが続けられるようになるのである。人間の はこのような状態に置かれると、一種の催眠 状態となり快感 が引き起こされる。この快感は「テトリス・ハイ」と呼ばれ、ときに中毒 的となる。この中毒性が『テトリス』の大流行の主な原因であったことは間違いないだろう。

ちなみに、日本大学 教授森昭雄 は、『テトリス』などのテレビゲームを行なっているプレイヤーの脳波 の特徴が痴呆 (認知症)患者のそれに似ているとして、「ゲーム脳 」仮説を提唱した。しかし、これは科学的根拠に乏しく、専門家の多くはこの仮説を支持していない。森は各地の講演で、「『テトリス』はソ連 の軍隊で人を殺すための教育の一つとして開発されたもの」と発言しているが、これは事実ではない。逆に、このゲームを用いて資本主義 国家の生産能力を落とすというデマが流れたこともあった。

ライセンス

発表当時の『テトリス』の版権は旧ソ連外国貿易協会ELORG )が持っており、イギリスミラーソフトハンガリーアンドロメダ・ソフトウェア を経由してライセンス を取得。

さらにアタリゲームズ がミラーソフトよりライセンスを取得してアーケード 用・家庭 用『テトリス』を製造・販売していた。

これに対し、1989年任天堂 がELORGと直接ライセンス契約を結び、家庭用ゲームにおける独占販売権を得る。ちなみにライセンスの交渉中は冷戦 下だったため、交渉に行った社員には常に公安関係者が付き添っており非常に緊張したとのこと。

アタリゲームズ及び子会社のテンゲン は、著作権 侵害でNOA(ニンテンドー・オブ・アメリカ )を訴えたが、ミラーソフトのライセンスはPCゲーム 用のもので、アタリゲームズ及びテンゲンにはそもそも製造・販売権はないとされ、敗訴。テンゲンからライセンスを受けていたセガ もこれによりライセンスが無効であることとなり、既に生産を終えていたメガドライブ 版テトリスの販売を断念し、生産した商品の破棄を余儀なくされた。2006年PS2 用ソフトSEGA AGES 2500シリーズ Vol.28 テトリスコレクション への完全移植が実現した。

『テトリス』のルールを完全に踏襲した事実上の2作目、3作目にあたるセガのアーケードゲーム『フラッシュポイント 』『ブロクシード 』は『テトリス』の名前を使っておらず、版権問題発生後に応急的に業務用のみの許諾をELORGから得て販売した。また、『ブロックアウト』(California Dreams)や『ジオキューブ』(テクノスジャパン )という、『テトリス』を3次元化したようなソフトも存在した。

その後、ザ・テトリス・カンパニー が版権管理を行うようになり、複数の会社からゲームが発売されたことから、従来のような「独占販売権を得る」という形態はなくなった。

日本では1996年、プレイステーション 向けにBPS より『テトリスX 』が、ジャレコ より『テトリスプラス 』が発売された。さらに1998年11月にはNINTENDO64 向けにセタ の『テトリス64 』とカプコン の『マジカルテトリスチャレンジ featuring ミッキー 』が同時期に発売された。この間は、各社から様々なアレンジを加えた『テトリス』が登場している。

しかし1999年 、ザ・テトリス・カンパニーは「『テトリス』の商品化は1プラットフォーム につき1社のみ」という方針を唐突に決定する。これにより、アリカ より発売が予定されていたプレイステーション 版『テトリス ザ・グランドマスター 』が、ほぼ完成していたにもかかわらず発売が急遽中止に追い込まれてしまう(参考外部リンク: [1] )。

しかし、その後も1プラットフォームで複数のメーカーから発売される状況は変わっておらず、この方針が何を目的に設けられたのかは不明である。

2005年 12月 には、日本における版権管理のため、テトリスオンライン・ジャパン(株) が設立され、ヘンク・ブラウアー・ロジャース が同社の取締役 に就任した。(参考外部リンク: [2]テトリスオンライン・ジャパン

ミニテトリス(ピコリン55)

1996年 に、液晶 画面と操作ボタンを備え、『テトリス』と同じ内容のゲームが内蔵された小型の携帯ゲーム機『テトリン 』がゲームテック から発売され、ゲームボーイ 版『テトリス』発売以来の大ブームとなった。ところが、このゲーム機の製造元・販売元はライセンスを取得しておらず、ゲーム性の著作権 、および『テトリス』という名称に酷似しているとして商標 権をめぐり裁判となった。

その結果は、「『テトリス』という名称には商標権が存在するが、ゲームのルールは著作物ではなく『アイディア』であり、著作権としては保護されない」というもので、結局、販売元がゲーム機の名称を『テトリン』から『ピコリン55』に改称して製造・販売を続けるという、非常に興味深い形で幕を下ろした。その後、ブームが去るまで同様の類似品が大量に出回る結果となった。

例えば、『マリオ などのキャラクター が存在するゲームであれば、著作権によって保護することが可能』であり、『「テトリス」という名称を定めたゲームであれば、商標権によって保護することが可能』であるが、『「テトリス」のような数学的性質のみによって作られているゲームは保護されない』という事実はゲーム業界に大きな衝撃を与えた。

もっとも、それ以降『ピコリン55』と同様に「テトリスの名を使わず」「テトリスと同内容」の携帯型ゲームを製造・販売されることは(少なくとも大規模には)起こっておらず、ザ・テトリス・カンパニー が存在する現在では、きちんとライセンス問題を解消した上で堂々と『テトリス』を売ろうというのが業界内での常識となっているようだ(ライセンスを取得して発売されている例としては、エポック社 の『EL-SPIRITS テトリスシリーズ』などがある