ホットドッグとは温めたソーセージ を細長いバン で挟んだサンドイッチ の一種である。 味付けはトマトケチャップマスタード が一般的であり、たまねぎピクルス を細かく刻んだレリッシュ、ザワークラウト などが添えられる。チリソース や溶かしたチェダーチーズ をかけたチリドッグ、チーズドッグなどさまざまなバリエーションも存在する。


ホットドッグ

具材

アメリカ合衆国 のホットドッグに用いられるソーセージは太さ2~3cm、長さ15cmほどのフランクフルト が標準的であるが、日本 ではそれより細くやや長めのものが用いられることが多い。素材はアメリカが牛肉 あるいは牛豚混合の絹挽きが主であるのに対して、日本では の荒挽きが使われることが多く、また昭和 40年代頃までは小ぶりのウインナーソーセージ魚肉ソーセージ などで代用されることも珍しくなかった。これは戦後の日本においては牛肉が高価な食材であり、ソーセージの材料として用いられることがほとんどなかったことや、豚を原料としたドイツ 式のソーセージのほうが先に紹介され、本格的とされたことなどに起因すると考えられる。

ホットドッグ用のバンについては、北米では柔らかく甘みのあるやや角張った小さめのものが用いられるのに対して、日本ではコッペパン を小型にしたような形状のロールパン や、表面の固いフランスパン のような生地のものが好まれる傾向にある。また日本では通常パンの底面に対して垂直に切り込みが入れられるが、日本以外のほとんどの国では水平にスライスされる。

名称

アメリカにおいてソーセージのことをドッグという俗称で呼ぶようになったのは19世紀の中ごろからと考えられている。これはフランクフルター・ソーセージはその細長い形状からダックスフント ・ソーセージとも呼ばれていたからという説が一般的であるが、当時盛んであった野犬 狩りで捕まった野良犬 の肉が混入されているという都市伝説 に由来するという話も伝えられている。また、この名称が一般的になったのは、ある漫画家が作品中でDachshundのスペルがわからずに仕方なくHot Dogと看板に書いた屋台を描いたことがきっかけであるとも言われている。

英語における”hotdog”とはこの種のソーセージそのものを指す単語であり、バンの有無には関係がない。このためホットドッグ用に作られたソーセージ単独の状態や、串に刺し衣をつけて揚げたコーンドッグ(日本で言うところのアメリカンドッグ )などのこともホットドッグと呼ばれることがある。

日本においてはその中身よりもパンにソーセージを挟むというスタイルそのものが注目されたため、ドッグバンを用いたサンドイッチであれば中身がソーセージでなくとも「~ドッグ」と呼ばれる例がしばしば見られる。また熱いソーセージを食器を用いず食べるという本来の目的からは離れて、ソーセージを具材とした調理パン という主従関係が逆転した認識で捉えられることが多いのも食文化の違いとしては興味深い点である。

歴史

ドジャー・スタジアム
ドジャー・スタジアム

熱いソーセージをパンに挟んで供するという工夫はドイツからやってきた移民 達によって伝えられたと考えられている。アメリカ合衆国に於いて広まるきっかけを作った人物はコニー・アイランドで屋台を開いていたチャールズ・フェルトマン(フェルトマンの使用人のネイサン氏が始めたホットドッグスタンドがネイサンズ である)や、ポロ・グラウンズ の売り子であったハリー・スチーブンス等諸説あるが定かではない。いずれにせよ19世紀 後半のニューヨーク ではこのような形の食べ物が認知され、様々な場所で販売されていたことは間違いのないところである。

アメリカ合衆国では1人当たり年間60本を消費しているとも言われる。特に野球観戦とホットドッグの繋がりは深く、ドジャー・ドッグドジャー・スタジアム )、フェンウェイ・フランクスフェンウェイ・パーク )など、野球場 にはそれぞれ名物とされるホットドッグがある。

1916年より、毎年7月4日にニューヨーク に於いて「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権 」が開催されており、近年は小林尊 を始めとする日本からの参加者が上位に上がることがある。

その他

  • hotdog、あるいはhotdoggerという単語は英語圏、特にアメリカ合衆国において、有能だが自己顕示欲の強い人物の例えとしてやや皮肉っぽく用いられることがある。これは、ホットドッグに用いられるソーセージは常にバンの全長より長く、両端が外にはみ出していることが通例であることに由来する。(例)Kameda is a real hotdog. (カメダって奴は本当に目立ちたがり屋だな。)
  • 1990年TBS 系で制作された「ホットドッグ 」というテレビドラマ がある。