トルコ出張の続き


イスタンブールに数ある観光名所の中で、

最大の見どころの一つがここ、アヤソフィア。

「ビザンチン建築の最高傑作」として名高く、

しんとした厳かな空気には歴史の重さを感じる。



実は、この博物館、三度も立て直しが行われたんだって。


<1回目>

360年 コンスタンティヌス帝によって総主教会として建てられたが、

404年 木製の教会であったため火災で焼失。



<2回目>

415年にテオドシウス2世が再建したが、

今度は532年のニカの反乱で崩落の目に遭ってしまったのです。

404火事で燃えた


<3回目>

532年 ユスティニアヌス帝がその40日後に建て直しに取りかかり、

537年(日本がまだ大和朝廷の頃)に完成。

その後、オスマン帝国に責められて東ローマ帝国が終了したため、

ミナレットはモスクのシンボルイスラム教の礼拝堂になった。



ところが、1935年から博物館として使われることになった。

トルコ人の心情としては、また、モスクとして使いたいと願っているのだとか。




当時、世界一の大きさを誇っていた。

今は世界4番目。




この急ピッチの建築は、1万人が

各地から運んできたもので作られたのだとか。



エジプト遺跡から運んできた
大理石の柱がこちら

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床の大理石はマルマラ島で発見されたマーブル大理石。

このことからもマルマラ島から運んできたことがわかる。


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70×100m、高さ55.6m、 φ31.6



レンガはロドス塔のレンガで

地震に打ち勝つ素材として有名






金メッキのモザイクも有名。

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モスクとして使われていた頃、

絵があってはいけないため、

セラフィンという天使が描かれた顔の部分は金箔で覆っていた。

昨今、修復が進み、金箔の下に隠されていた顔も見れるようになったのだとか。

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こちらの囲まれている部分は、ローマ帝国の戴冠式に使われていたところで、

今でも立ち入りを禁止されている。


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こちらは、一般市民とは違う、

安全な場所からお祈りできる

王様専用の場所

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階段の上では、神父さんの説教が行われていた。

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元々はイスラム教の教会として建てられたため、

中心は、エルサレムの方向を向いている。






ところが、後から、モスクとして改築したため、

扉は、建物の中心から少し斜め右のメッカを向いている。


歴史的攻防の後が、こんな形でみられるとは、、、、


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建築物だけれはなく、そこに描かれた絵も芸術的であり、

当時を忍ぶヒントをくれる。



天井のイラスト



右はアラーの神、左は預言者 モハメッド

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こんなに、歴史を自らが語ってくれる建築物はあるのだろうか?


また、教会、ムスク、いずれにせよ、

このアヤソフィアに足を踏み入れ、目を閉じるだけで、幻想的な空間に身をおくことができ、

心を整えることができたような気がする。




ここは、一人旅できて、時間を気にせず留まりたい場所だと思った。

喧騒とした世の中からはずれ、自分を見つめ直す旅には最適ではないだろうか?