なんにもない夕刻の水色の空
つながって見える海

見上げると吸い込まれてしまいそうに
プラネタリウムのような青い半円球が
私を包み込んでいる

浮かぶ島  浮かぶ雲
浮かぶ船  横切る鳥

だんだんと全てと一体化するようだ

空と海の境目は
イエロー 橙  グリーン  赤  ピンク
絶妙な配分で配色でバームクーヘンみたいに層となり
グラデーションしている

毎日毎秒二度と同じにならない美しさは儚い
どんな芸術家もかなわない


飛んでいくおもちゃのような飛行機
落ちてる吸殻 プリトップ 
ただの鉄屑となった錆びた車

何でも受け止め許すしかない大地


今宵も太陽は他の国に出かけていく
月はただいま、お帰りと顔を見せる

今日も回って 明日も回って
ただそれだけ
時が過ぎて刻まれて
ただそれだけ


黒い服の案内人
今日も誰かが帰っていく
今日も誰かが舞い降りる

何億何兆通りもの涙と笑顔の記憶を乗せて

宇宙に浮かぶ巨大で小さな宇宙の星
私たちの母なる大地

今日も感謝を込めてありがとう
ただそれだけ
ただそれだけが伝えたくて