さあ、今日は朝から参戦。
公立高3校の文化祭に行こうと
張り切ったけれど、
いつものごとくゲームに夢中の息子。
ケンカしながら乗り換えたら、
急行に乗ってしまい、
目的地の駅を通り過ぎてしまった。
そんな遠回りを経て、
最初の目的地の学校に着くと…
そこで、もうわかった。
今日はここで終わると…
まるで早稲田の学祭のような
キャッチーな立て看板の羅列。
息子は校庭に入ってすぐ、
「今日はここだけでいいや。」
と言った。
わかるよ、わかる。
私もここに入った瞬間、
大きな立て看板を見ただけで
ここがいいと思ったから。
わが家の成績傾向を鑑みると
絶対縁がない学校だけど…
前々回の模試までは
まだいい判定が出ている息子。
でも、内申点が決定的に足を引っ張る上に
ここからみんなが塾に行き始め、
テストの偏差値自体も抜かれていく。
だから、都立の本命はこの後行く予定だった
2校のどちらかになると思っていた私は、
「またか」と頭を抱えたい気持ちになった。
けれど、それを抑えて
息子の気持ちを尊重することにした。
「人生に無駄な経験などない
直通でなく、回り道も必要」
と自分に言い聞かせる。
そうだとしても、自分に合った、
目的に応じた動きも大切なのに…
それがいつも全然できない。
これがわが家だ。
でも、せっかく来た憧れのSSH、
ゆっくり堪能していいよと思う。
それにここは私が26歳の時に
住んでいたところと近く、
お散歩コースだったところ。
ちょっと懐かしくて、心が弾む。
当時はまさかこんなに賢い学校だとは
思ってもいなかったなあ。
待ちに待った3年生の映画を見て、
ちょっと苦笑、
全制作高校生だというのはすごいけれど、
演技力が破壊的だった。
きっとこういう系統は、
こういう学校でない方が上手な気がする。
次に化学部や物理部、地層研究部、
1年生の掲示を見て、
そのクオリティの高さに驚く。
こういうところがこの学校の推しで
強みなんだよね。
昨日行った学校のいわゆる射的や
お菓子掴み、お化け屋敷、
包括セクシャリティ喫茶のような
娯楽的要素ではなく、
アカデミックなもの、
研究調査の発表が中心だった。
そして、この学校のSSHのクラスの
生徒さんは本当に生き生きと
自分たちの学校を誇りに思っているのが
よくわかった。
「個人情報以外なら
何でも聞いてください」
と、待ち時間の場繋ぎも上手で、
賢さは自信と誇りの基盤となる気がした。
息子は「The 青春!」のような
キラキラした陽キャではないから、
これまで言ったどの学校よりも、
絶対こういう雰囲気の学校が
好きなのだろうけれど、
公立の進学指導重点校は
この子には敷居が高過ぎる。
かといって先週行った
進学指導特別推進校のキラキラ感は
眩し過ぎて居場所を探すことに
なるような気がした。
なんにしろ、
グレーゾーンって公立は厳しい気がする。
家から一番近い公立は
enaのパンフレット自体に
載ってもいなくて…
enaのターゲットはそこじゃないと
いうことなのだろう。
こういう子は
どうやって進路を決めるのか。
LITALICOに相談してみても
いまひとつしっくりこなかった。
そして、あっという間に時間は過ぎ、
11:00前から始まった見学は
気付けば14:30になっていた。
息子はさらりと見て回ることができないので、
ひとつ見るだけですごく時間がかかる。
過集中にて、昼食も摂らず、
休憩もなしでこの時間。
足も痛い、食事をしたい私と
まだ他を見たい息子。
「いいかげんにして!
食事しないなら帰る。」
と、ケンカ上等で主張し続け、
やっと食事に出かけることができた。
本当は15:30からの実験が見たかったのに、
空腹と疲れがピークの私たちは
そこまでに学校に戻れず、
お世辞にもおいしいとは言えない
ステーキとハンバーグを平らげて、
そのまま帰宅の途に着いた。
学校選びも物件選びと一緒。
始めはハズレが多くても、
いつかフィットしたものに出会える。
歪な私たち親子だけど、
こんな手のかかる息子でもいいよと
行ってくれる学校があることを
心から祈って頑張っていきたい。
そう思った矢先に、
またゲームばかりに気を取られ、
なかなか夕食を摂らない息子に苛立つ私。
理想ばかり高くて、
現実問題、なんの努力もしない息子。
私にそっくりだ。
定型発達の子じゃないから、
仕方ないと思ってはいても、
疲れていても、食事くらい
さっさと済ませて欲しい。
このまま流せることではないからと
また怒ってしまった。
これで今日はまた夜中まで
ハンガーストライキだろう。
もうどうでもいいや。
おとなだって疲れた…