今朝、起きると、知らぬ間に、時計が三時間も進んでいた。目覚まし用では無いから、良かったけど、、、、電波時計が? って感じ・・・、信号を常にキャッチし、時間を自動的に調整してくれる筈では? まあ、原理は良く解らないけどね。でも、「受信が途絶えた場合、受信が出来るまで、自動受信を繰り返す」って、説明書に載っているのに、、、、誤表示を確認してからでも、もう、二時間以上が経過しているにも拘らず、一向に改善されてないよ。
電波時計に、何が有った?
時間を早めなければならない事情が、夜中に・・・?
????「ふふふふふふ、今夜は、コイツを悪夢のラビリンスへと引き摺り込んでやろう。さて、どんな恐怖を体言させようか、、、、溺れ死ぬところ? 焼け死ぬところ? 工夫して、最愛の相手に裏切られるところ、なんてのも良い・・・、迷うねぇ」
????「待てい! 御主人様に、手出しはさせないぞ!」
????「誰だ!?」
????「ナイトメア、、、、お前の噂は聞いている。最近、ご活躍だそうだが、今夜は、他を当たりな。俺の目がデジタルなうちは、勝手な真似はさせない」
夢魔 「何だ、お前・・・?」
電波時計「この家の時計だよ」
夢魔 「ふーん。・・・で?」
電波時計「とっとと失せやがれ」
夢魔 「時計如きに、一体、何が出来るんだ?」
電波時計「お前が活動できるのは、夜のみ、、、、時間を急速に進めて、追っ払ってやるのさ。行くぞ!」
夢魔 「ああ、物凄い勢いで、液晶画面の数字表示が進んでいく!」
電波時計「へへ、如何だ!」
夢魔 「しかし、このままだと、お前の御主人様の目も早く覚めてしまうんじゃないのか? 疲れて、休んでいるのに、それが叶わなくなる、、、、果して、本当に、御主人様の為になるのかな?」
電波時計「はん! 当てが外れたな? 御主人様は、極めて優れた体内時計の持ち主で、仮令、早く、朝が来ても、身体の求めに似合わなければ、起きる事は無いんだ!」
夢魔 「ううっ! それを、“優れている”とは思わないが、、、、でも、色々、支障が・・・?」
電波時計「そういうのは、全然、お構いなしな人なんだよ! それに、お前さえ居なくなれば、直ぐ、元に戻すしね。多少のずれは許容範囲さ」
夢魔 「随分、粋がってるが、、、、それじゃあ、お前の立場は如何なんだ?」
電波時計「俺の立場?」
夢魔 「見たところ、目覚し機能も備わってないようだし、そもそも、お前の御主人様にとって、それも、然程、必要ないらしい。じゃあ、お前は、この家で、何の為に存在しているの?」
電波時計「時計としての役割は、時間を刻む事だ。必要と思われているから、この家に置かれている」
夢魔 「答えになってないね。今時、携帯電話でも、時刻は確認できるし、デジタルテレビでも然り、、、、ワンプッシュで、全てが事足りる。そりゃあ、時計を見るのも容易いだろうが、外部での生活において、一般的な時計を見る動作は馴染んでいないし、家に帰っても、その癖が身に付いていて、壁に掛けられた時計、箪笥の上に置かれた時計、そんなものに、態々、目を遣る必然性は残されていない筈だ。精々、腕時計ぐらいだが、、、、お前を手首に巻きつけるのは大変そうだな。もう一度、聞こう・・・、お前は、何の為に存在しているの?」
電波時計「うわああああああああああああ!」
ピキッ!(心の折れる音)
夢魔 「やれやれ、液晶表示は、普通の進み方に戻ったみたいだが、、、、随分、時間をロスしちまったな。まあ好い、、、、今日のところは、或る意味、コイツを悪夢に引き摺り込んでやっただけでも、満足するか・・・。もうじき朝だ、、、、退散させて貰おう」
ピシューン(ナイトメアの姿が消える音)
電波時計、、、、可愛い奴・・・

あれ? 正常に戻ってるな・・・。