電車内にて


女性が男性の腕を摑んで、高々と掲げる。

女性「この人、痴漢です!」
痴漢「ち、違う・・・!」
女性「何が違うのよ? あたしのお尻を触ってたでしょうが!」
痴漢「断じて、違う・・・! 僕が触っていたのは、あなたじゃない。隣の女性だ!」
女性「へ?」

その“隣の女性”は、狐に摘まれたような目で、被害を訴えている女性と、顔を見合わせる。

女性「如何なの?」

隣の女性は、首を振る。

女性「如何する?」

隣の女性は、又、同じように、首を振る。

性はテンション落ち気味に、改めて、痴漢の方に向き直る。

女性「・・・相手を間違っただけで、痴漢したのは確かでしょう?」
痴漢「でも、その辺は明らかにしておきたい。僕の、名誉の問題だ」
女性「痴漢の分際で、何が名誉だ!」





痴漢は、文句の言えなさそうな、大人しいタイプの女性を狙って、行為に及ぶらしいです(女性の容姿が如何の斯うの、という事では有りません)。