赤の河童と緑の河童が言い争っています。

緑河童「緑の方が一般的で、良く知られているし、俺の方が有名だよ」
赤河童「卑怯な物言いだ。有名か如何かを争っているんじゃない。どちらがより優れているか、だ」
緑河童「バカだな。優秀だからこそ、有名なんだよ」
赤河童「キュウリの色から連想しているだけだろ?」
緑河童「充分な根拠じゃないかよ」
赤河童「ふざけんな! 戦隊物のヒーローは、赤いのがリーダーだし、ウルトラマンだって、おおよそ赤いだろ?」
緑河童「仮面ライダーは緑だろ?」
赤河童「いや、一部、赤が混じってる・・・!」
緑河童「基本、緑じゃないか! 元はバッタなんだからよ!」

まあ、一応、勝負が付きませんね? 少なくとも、埒が明きませんよね? と言う事で、彼らは、客観的な第三者に入って貰い、公正な決着を付ける事にしました。

向こうから、人間の子供が歩いて来ます。呼び止めて、訊ねます、「ねえ、僕らの何方がカッコイイ?」と・・・。もう、既に、当初の争点からはズレちゃってますけど、ご容赦下さい。所詮、妖怪のやる事ですのでね。

子供「レッド!」

子供は立ち去ります。

緑河童「いや、これは、明らかに戦隊物の影響で、お前への純粋な評価じゃない。『レッド!』とか言っちゃってるし、、、、やり直しな?」
赤河童「まあ、良いけど、、、、1ポイント、先取だからな」

今度は、人間の大人が歩いて来ます。呼び止めて、訊ねます、「あのー、すいませんけど、、、、僕らの何方がカッコイイか、お答え頂けませんでしょうか?」と・・・。多少なりとも、気を遣ってます。寿命からすると、河童の方が、全然、目上の筈なんですがね。

大人「んー、そうだな。緑の方が、安全な気がするよ」

大人は立ち去ります。

赤河童「単なるイメージじゃん! 要するに、信号機だろ? お前は、全てに於いて、そういうんだな。ダメ、ダメ、決定的なデータにならない」
緑河童「でも、1ポイントだぞ」

さて、お次は、天狗が跳んで来ます。呼び止めて、訊ねます、「すいません、天狗様。僕らの何方がカッコイイと思いますか?」と・・・。もう、何でも有りですね。

天狗「俺は泳げない。お前達は泳げる。俺は跳べる。お前達は跳べない。。。。つまりは、そういう事だ」

天狗は跳び立ちます、、、、が、その両足に、緑河童と赤河童がしがみ付いてきたのです。それでも、天狗は、普段より鈍く、低いながら、上昇して行きます。

天狗「こら! お前ら、何のつもりだ!」

緑河童と赤河童は顔を見合わせて、にこりと笑いました。

緑河童「天狗様。僕達は、こうして、天狗様と同じように、空にも跳び立てますよ」
赤河童「でも、天狗様は僕達にしがみついても、水の中では、溺れ死ぬだけです」



天狗VS河童・・・・・・河童の勝ち。