母親の馬鹿でかい声が響いている。

実際、電話の相手が居る所までも届きそうなくらいの甚だしさなのだ。

かといって、目の前に居る相手にさえも音量の調整を誤って、声を無駄に張り上げる。

常に苛立たされている。

冗談じゃなく、それを注意して、返ってくる侘びの言葉自体が大声なのだ。

ただ、これの一つを取り上げて、存在を不必要とは思えない。しかし、これの一つを取り上げて、存在を不愉快に思える。

道路工事、飛行機、音楽、、犬の遠吠え、選挙カー、、、、世の中で、“騒音”と称されるものが、然程、気にならない。

母親が言う。「あんたが赤ん坊の頃、本当に、よく泣く子供で、うるさくて、仕方無かったんだよ」

それは、屹度、あなたの声が耳障りだったから、懸命に抗議してたのに違いないよ。

他人の悪口を言う時には、声を潜めるんだよな。その相手がTVの向こうの芸能人だったとしても・・・。