タクシーを停めて、乗り込む。
客 「○○駅まで」
運転手「・・・・・・・」
客 「・・・○○駅まで」
運転手「駅まで、、、、どうするの?」
客 「・・・行って下さい」
運転手「どうやって?」
客 「このタクシーで、、、、」
運転手「誰が?」
客 「運転手さんが、、、、」
運転手「じゃあ、降りて」
客 「は?」
運転手「これから、運転手で在る私が○○駅まで行くんで、関係ないアナタには降りて貰わないと、、、、」
客 「いや、僕も連れてって貰わないと、、、、」
運転手「アンタも? 何で?」
客 「僕が依頼したからですよ」
運転手「だったら、そう、最初に言って貰わないと・・・。我々は、基本、歩合なんでね、時間は貴重なんだけどなあ、、、、損した感じだ」
客 「この遣り取り自体が無駄ですよ? 下手すれば、もう着いてたかも、、、、」
運転手「うわ! そんな近い距離なんだあ、此処から○○駅までって、、、、下手すれば、歩いた方が早いんじゃない?」
完全な、乗車拒否の態度だ。
客 「着いてたか如何かは、言葉の綾ですし・・・。出発して下さい」
運転手「どういう契約に基づいて、何処に赴けば良いのか、もう一度、詳細に説明して貰えます?」
客 「・・・乗客としての私が、運転手で在る貴方に、○○駅までの輸送を依頼し、その対価として、時間毎、カウントされる料金メーターの表示に順い、乗客としての私が、運転手で在る貴方への、正当な支払いを行うもので有ります」
これで、どうだ?
運転手「実は、、、、つい先、“この車両には、爆弾が仕掛けられている”との連絡が・・・。これから安全な場所まで、遠くの、遠くの、安全な場所まで移動しなければならないんですよ。すみませんね、何時も癖で、手を上げている人を見掛けて、思わず、停めちゃった、っていう・・・」
善くも、まあ、いけしゃあしゃあと、、、、
客 「テロか、何かですか?」
運転手「ええ、まあ・・・」
客 「大変ですねぇ」
運転手「・・・降りないんですか?」
客 「降りちゃったら、何にもならない、、、、爆弾は、このカバンの中に入ってるんだから・・・」