また変な夢をみた。
世界が縮んでゆく夢だ。
自分も含めて、みんな縮んでゆく。
ミクロのさらにミクロの。
その最後は、滅びなんだとみんなは気づいている。
ゆっくり、ゆっくりとみんな縮んでゆく。
もはや社会が機能しなくなってきた。
その中で、略奪や殺戮を行う者もいる。
別れを告げて、みんなと一緒に待つ者もいる。
一人で去ってゆく者もいる。
ひたすら嘆いている者もいる。
新しい恋が生まれた者もいる。
縮んでゆく世界の中で、ひたすらアートにいそしむ者もいる。
縮みゆく世界を実況する者もいる。
ただ、世界はゼロという収束点に向かって、すすんでいるということだけは、みんな知っている。
映画のラストのように、エンドロールのように音楽が流れてきた。
夢のくせに気が利いているのだ。
そして目が覚めた。
ふしぎな夢だ。