
最近読んだ漫画の中では断とつトップで面白かったかもしれない。
最初はむちゃくちゃな変態漫画やな!
と思って読んでたけど、中盤から後半にわたって、この作品にはものすごい文学性が含まれているんだと思った。
漫画を読んでいながら、純文学を読んでいるかのような興奮をおぼえた作品でいえば、間違いなく僕の中でこの作品がトップだと思う。
この作品の中盤から、肌が痛くなるかのような「冬」などの季節感が感じられ、顔を覆いたくなるような恋愛風景もある。家族や親せきの関係性の崩壊や、再構築もリアルだ。と、まずつべこべ言う前に単純に面白い!
この漫画の文学性は
分かる人にしか分からないかもしれない。
こういう言い方はきっと卑怯なんだろう。
でもそれが真実だと思う。
「この音楽、いい音楽やなあ」と思ったものが、必ずしもみんな良いと思うわけではない。
芸術的興奮とはそんなものだ。
数値で換算されるような類ではない。(逆に換算できる世の中になってしまえばどうなるんだろう?)
一種の芸術的興奮は、人が「分かりあう」という意味では、救いようがない部分もあるが、そのかわり、分かる人にしか分からない興奮や特別性、一体感、アイデンティティーを生み出す上での救い主にもなりうる。
すべての人が分かりあうことなんかできっこない。
僕があなたの気持ちを分からないように、あなたも僕の気持ちが分からない。
この漫画のラストのように。
誰が誰の苦しみを分かってあげられるだろうか?
でも主人公の春日のように、分からないけど分かりたいって気持ちも、みんなもってる。
何かのひょうしに、あなただって、ほら