体育会系バカ列伝 | ビジネスコーチ/コンサルタント(フランチャイズ、外食チェーン)・山岡雄己の経営力コーチング

体育会系バカ列伝

「キャベツゴンゴの巻」


今回は大学のラグビー部のよもだの話しじゃ。
「キャベツゴンゴ」いうんは熊本から出てきたワシより田舎もんの男じゃ。
柔道2段での、また剛柔流の使い手での、バンカラをにんげにしたみたいなやつじゃった。

こいつがまた金の無い男で、田舎から仕送りの替わりによぅ喰いもんをおくってきよったわい。
あるとき学食でワシらが飯を喰いよったらこの男が来ての、
ワシら普通に定食喰いよったんじゃが
(よう食券ごまかしてダダ飯くうたもんじゃが、ごめんの生協のオバちゃん)
こいつは弁当持ってきとっての、これがまたドカ弁なんじゃ。
「おまえ、弁当作るんか、すごいのぅ」ゆうたら、そいつが空けた一重めには
白いメシが2合ばかしつめこまれとったわい。
「おまえ、おもくそメシ喰うんじゃのぅ」ゆうら、次の2重めには茹でたキャベツが
これもまた2合ばかしつめこまれとったんじゃ。それもキャベツだけが。
ワシらは「す、すごいの...」しか言えんかったわい。

そいつは、
「田舎からキャベツと米しか送ってこんのじゃ。
ワシ、毎日メシゴンゴ(米5合)喰いよるけど、日に日に痩せていくんじゃ」

いうて言いよったわい。

それからこいつは「キャベツゴンゴ」と呼ばれるようになったわい。
ワシはあまりにも気の毒になって、
「ねきのスーパーでマルシンハンバーグが3個100円で売りよるけん」
ゆうて静かに100円渡したんじゃ。哀れな話じゃのう。

「キャベツゴンゴ」は今大学に残って農業の研究をしよるらしい。
豆腐からハンバーグが作れる時代じゃけん、
キャベツからマルシンハンバーグもつくれるかもしれんの。
もし成功したら、ワシにも喰わしてくれやの、キャベツゴンゴ。